改稿.2015/11/07...20151105...
今や洗顔料の中にプラスチック粒子(マイクロプラスチックビーズ)が入っている。
これは目にも見えないほどの細かさで、使われた後はそのまま海にまで流れ込んでいる。
‥そのため、魚の体内に紛れ込む。
世界中で禁止の流れにあるが、完全禁止までに設けられる猶予期間が無駄に長い。(猶予五年とか)
世界が一番に懸念するのは、プラスチック粒子に毒性の微生物が付着して
食物連鎖の中で濃縮されていくことだ。
> しかし
魚の腸を食べることの無い西洋ではそれ以上の心配が無いのかも知れないが
日本の魚文化ではかなり事情が変わってくる。
・ダシに取る小魚
・桜エビやしらす等の小魚
・イカの腸に代表されるような調理物
※ 貝類もそうだが、貝類はバブル洗浄ができるので、その間に吐き出す効果が望めそう‥
また、マイクロプラスチックの多くは海面近くを浮遊する。砂浜近辺の浅瀬では絡むだろうが
もっぱら海中に住んでいる天然への影響は、まだ容積辺りのプラスチック量も小さいことから
魚に比べたらそれほど甚大には至らないものと考えられる。
(それでも牡蠣の養殖は、海水の浄化力もすごいことから要注意だろうけど)
といった日常の食事にまで、プラスチック粒子が紛れ込むのだ。
‥ようするにプラスチックを食べざるを得ない状況に置かれるのだ。
腸を取り除ける程度の大きさの魚なら、内臓のすべてを取り除けばそれで済む話だが、
取り除くことのできない小魚のレベルになると、
‥破棄するか、プラスチックを取り込むことを目に瞑るかのどちらかと言う事だ。
物が物だけに、腸内に蓄積されるだろう点は否定できない。
‥それほどに細かいのだ。専門家が顕微鏡で覗いて確認するレベルにある。
> また、生態系で言うなら
マンタに代表される海水の微生物を取り込むケースが一番に危機的だろう。
鯨などでも、こし取るタイプがそうだ。
こし取った先から、容積辺りのプラスチックが蓄積されていく。
‥これは、世界が鯨漁を批判する以上に危機感を持つべき中身である。
> 世界に無規制に技術が広がると途端にそんなことになる。
> その第二弾として懸念されるのは人口蜘蛛の糸である。
そもそもにして人口蜘蛛の糸は、タンパク質由来だから大丈夫との思い込みがある。
しかし、タンパク質だからと言っても、その耐候性を考えれば、
コンビニ袋の分解性よりは長持ちしないことには、蜘蛛の糸のインパクトに欠くだろう。
‥すると、海水に浸かっても何ら問題の無いレベルでの投網などが出回ることになる。
海にそのような強靱な材質がただようことになろうなら
何が起きるかなどまったくわからない。
例えば、スクリューに絡まったのが蜘蛛の糸でできた投網のゴミだったとして
スクリューが破壊にいたるなどという懸念は十分に考えられるだろう。
‥まぁその程度は議論の場に乗らないかも知れないが、
例えば、ケルプの森にそんなゴミが散乱するような状況になろうなら
ラッコへのダメージは嫌でも懸念されるだろう。
‥今でもそうだが、蜘蛛の糸の強度次第では、今以上の被害は十分に想定されてくる。
> 革新的な技術の登場にばかり酔ってみても
それらがもたらすだろう負の側面を十分に検証しないのでは、手にする資格など無いということだ。
‥そこを考えれば、米国が蜘蛛の糸を開発できなかったのは、当然だったのかも知れない。
‥売上を見込まんと気負ったビジネスの問題点は、その辺にも漂っている。
「革新すぎても、同じレベルで害をもたらすのであれば、そのような技術は無用である。」
「有用に留めたいのなら、限定的な用途を常に前提にして考えるべき事だ。」