↓3)改稿.2016/11/27...20160508.20160403...
‥凸激はそれとは別の意味でも納得できなかった。
先生が猛烈に春の陽気を満喫しているというのに
なぜ、自分だけが春の景色に背を向けて自習学習しなければならないのだろうか?
「不公平すぎる‥」
納得の行かない凸激のその気持ちのくすぶりが、ひらめきに変わった。
そうなのだ!先生がああなんだから、何でもありだろう。
‥そう思うとスッキリしてしまった。あとは、蛍とれんげがそれに同意するかだった。
三時限目の休憩時間がやって来ると、凸激は早速、自分が思いついたアイデアを
蛍とれんげに伝えた。れんげはすぐ乗り気になったが、蛍は少し戸惑いを見せた。
「‥そんなことしても本当に大丈夫なんでしょうか?」
「ほたる姉、細かいことはこの際どうでも良いからさ‥やってみようぜ」
「姉ねえがどう出るかにウチも興味あるん
春から姉ねえの居眠りが目の前にあると思うだけで進級気分によくないん
見ないで済むなら、とっつんのアイデアはすごく良いと思うのん」
「それもそうですけど‥
でも教卓に背を向ける形になるのは、やっぱり気が引けます」
「しょうがねぇな
ほたる姉が、そうまで気にするなら教卓も一緒に移動させとくか‥」
‥凸激の思いついたというアイデアはこうだった。
窓
|・・・・教卓↓
春
の←凸激
景←蛍
色←れんげ
|
窓
このままだと、どうしたって生徒が先生に背を向けることになる。
それはどことなく、シカトにもボイコットにも見えてしまうのだ。
蛍は、そこに視点が向いては、主旨が違って見えてしまうのが気がかりだった。
‥春の景色をたのしみたいだけなのだから、一穂に勘違いされては、残念な結果になりかねない。
そこで、こうなった。
窓
|←教卓
春
の←凸激
景←蛍
色←れんげ
|
窓
並べてみると、どうして、どうして、
有りだろうと三人は改めて納得した。三人しか居ないという分校のデメリットをメリットに変えて
最大限に引き出せば、これも有りなのだと‥
|窓際に席を並べて窓に向く 窓辺咲きたる景色のどけし
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