記稿.2016/06/07
「それじゃ、あとは僕認証が必要ね」
「キューティ様、なんですかその僕認証というのは?」
「・・ボディ、あなたね
ただ普通に、わたしの三歩あとから付いてくればそれで万事丸く収まると本気で思ってるの?
そんなの回りから見たら、ただの変態よ!
そんなくだらない回りの錯誤に
このわたしを、あなたのどうでも良い物好きに巻き込もうって言うの?
もう一度確認しておくはね
今現在あなたの立場は、わたしから見てなんなの?」
「僕です‥」
「そうよ、僕よ
世間に対して、誤解が無いように僕であることを示し歩いてこそ、問題のない形ってことでしょ」
「え?・・まぁそうですね
間違ってもストーカーには思われたくはありませんし
そんな噂が立ってしまっては、お互いに元も子もありません」
「じゃ、そういうことだから、自分で首輪買ってきなさいよね」
「あのう、キューティ様、どうして首輪なんでしょうか?
他にも色々とアイデアがあると思うのですが‥」
「あなたね、僕の癖に、なに反論だけしてるのよ?
まるで、お約束馬鹿の反対野党と同じじゃない
僕なんだから、ご主人様に恥を掻かせたらお終いなのよ
今のところやり直しなさいよッ」
「申し訳ございませんでした、キューティ様のご指摘、ご尤もだと存じます」
「じゃ、もう一度言うわよ
そういうことだから、自分で首輪買ってきなさいよね」
「申し訳ございません、ぼくとしましては
キューティ様のしもべとして以前の‥気持ちとしまして、やっぱり人間です
人間としての尊厳を貶めるようなスタンスはお互いの為に宜しくないと思いますので
今しばらく代替となるアイデアを考える猶予を頂きたく存じます」
「あら、そう‥それじゃしょうがないわね
今しばらく待っててあげるけど、わたしの納得できる代替案を示せなかったら
わたしとの僕の立場からのスタートも無かったことになるからね
じゃ、わたし今日はもう帰るから
どうせなら、できるだけ具体的な形で示せるように提案するのよ
‥なに呆然としてんのよ、返事は?」
「はい、仰せ付かりました‥」