2016年11月18日

【勝手句帳】042 28-11-12 静岡新聞掲載分から

↓8)向宜詠吟.2016/11/18

|吹く風に秋を感じて季節詠む空に侘しく流れる雲に       沼津市・萩の会

|いま里の松原見上げ秋を乞う 空に侘しく流れる雲に


 ‥下の句がえらく気に入りまして、上の句だけを手直しです。
 どう詠むかですが、まぁ木々は秋をどう感ずるのかなと思い至りまして
 その場限りにも動かないわけですから、さしずめ、空の気配からしかわからない訳です。




|彼岸花燃ゆる情熱胸に秘め土手を朱に染む秋の訪れ       沼津市・萩の会

|彼岸花君を想えば佇みて堤見る日々秋染まりたし


 ‥なんというか、括りがしまってないのです。
 「胸に秘め」と持ってきたら、「志」を叩き綴らなぁアカンのです。
 なのに「秋の訪れ」‥なに言っとるんですか!?
 彼岸花を何かに見立ててる前置きがぶちこわしどゑす。


> どこか景色だけを詠もうとして、どっちつかずなのです。ハッキリさせましょう。


 それでも、「彼岸花」×「土手」×「秋」の並び順に恋歌を連想してしまいまして
 まさか彼岸花で、恋歌が詠めるとは思ってもいませんでした。(ごちそうさん)




|すれ違う風の香りは秋模様過ぎし猛暑が恋しくもなる      沼津市・萩の会

|すれ違う風の香りや金木犀 とめどめもなく秋を吸い込む


 ‥「秋模様」と盛ってきて、「猛暑が恋し」‥はぁ、なに言ってるんですか!!
 どんな風の香りなんだ?、どうにも正体不明になってしまうのです。

 ‥その秋模様ってのはなんですか、ちょっとだけって意味ですか?
 そんなことナイさ。猛暑が恋し程なんだから、ほどほどに無くてもう十分に秋だよ。


> そしたら、金木犀しかねぇだろうが!!!


 「ふふ‥」お陰で良い句が詠めました。(ごちそうさん)
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 14:25 | Comment(0) | 名句にポン/2016 | 更新情報をチェックする