2016年11月26日

【勝手句帳】047 28-11-22 其の2静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2016/11/26

|月見れば人の心の惑わしさ       沼津市・七草はいかい倶楽部

|照らさるやひと世の垢など月に風 なぞらえ落とせ闇のまにまに


 ‥「惑わし」なる形容詞は無いようです。
 惑わす[動詞]が本則です。
 惑わすの連用形[し]+過去助動詞[き]連体形[し]=まどわしき、まどわしし‥への活用を見せますが、
 惑わしいとは用いられず、「煩わしい」かと思われます。

 で、犯人はと言うとATOKの変換に出てくるというオチでした。
 (なぜそうなったのかは、分かりません)

 通常「心」は、善い方に解釈して使うのが、短い詩文での用い方になります。
 ‥まぁその辺り、いろいろと言い回しがあるんですな。


> 月を眺めていると、私のこの世での思い患いなどどうでも良く思えてくるものだ
> それはどうしたって、覆い隠してみたとて、気持ちの晴れるものではない
> むしろ、月に風が吹くように、吹き飛ばしてしまった方がずっとおあつらえ向きなのだ
> ならば、満月を手本に心を入れ替えてしまった方がずっと良い
> それも表沙汰になる前に済ましてしまうに限るのだ(そうだろうよ)




|灯を消して満月に酔い酒に酔い     静岡市・しみず川柳かすが

|長月の天の明かりぞ酔ひ注ぐ 見かぬる事なき見透かさる宵


 ‥ネタは、句としてはちっとも冴えていませんが
 酒に月ときたら、なぜか自分もと詠み攻めてみたくなるのです。


 *見かぬ(見かねる)‥@見ることができない。たやすく見つけられない。
            A見るに堪えない。平気で見ていられない。
  見透かす‥@すかして見る。見とおす。
       A(他人の心の中や将来の成りゆきなどを)見ぬく。あらかじめさとり知る。

 ‥どちらも@の意になっとります。


> こうして、部屋の灯りを消して縁側orベランダで、月明かりだけで飲んで居ると
> 月が隠れてしまっても、また顔を出した時にも、すぐに分かるものよのう
> (酔いが回ってきても)月見を見逃さずに済むというものじゃて‥まぁほんに良き宵じゃ。
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 17:37 | Comment(0) | 名句にポン/2016 | 更新情報をチェックする

【訂正】四段活用動詞での「るる」間違い

記稿.2016/11/26...

 四段活用は、「あいううええ」なので
 助動詞「る」を付ける場合「●る」終止形、「●るる」連体形に活用するが

 動詞+「るる」になるのは、

 下二段活用に見られる、動詞そのものの連体形でしかない。
 ‥というのをどうにも勘違いしていたようです。「痛ぁぁあああ」orz


> ということで、所々で見直しが必要になりました。


 (さて、どのぐらいの頻度なんだろう??、是は是で何か発見できそうかも‥)


 例えば

 流れる→流るは下二段活用なので、流るる○ですが
 散る→散るは基本四段活用で、散らる・散らるる○のようです。
 ‥何やらよく分からないところで、散る【ある】下二段なんてのが出ております。
 照る→照るも基本四段活用で、照らる・照らるる○のようです。

 傾向として‥「動詞の頭+らす」の通るパターンは、概ね「らる・らるる」の四段活用で‥
 要するに、今や「散らす」「照らす」が基本形と言うことになる‥みたいっすね。

 ‥そうならそうと、そういう風に本則にして、学校で教えとけよ。(チッ)


> 見直しのポイントとしては


1、終止形で意味が通るかどうか‥
2、「らす」で詠んだ時にどうか‥
3、下二段もありとして、図々しく居座るか‥(つまりオレ流・オレ好み)


 ただでさえ、週3ペースの静岡新聞の投句をやっつけなければならないのに
 ここに来て、自分の詠みの見直しかよ‥「ああ、キツいな‥キツいぜ」

 (まじ三年程度で続けるのか‥尋常じゃないぜ)


> なにが詰まるのかと言えば、詠みの方じゃ無くて、あれこれと評を書く方でーす。


 気取ったように、評をしたためているうちに(正確に言えば、独り言整理)
 さらに良いアイデアが出て来たり、自分の不適切を発見したりと‥
 まだまだ未熟な部分を発見してしまうことで〜す。

 (‥結果良くなるので、工程が一つ増えてるだけなんですけどね)

 工程が増えるんすよ。
 半分は他人の発想からの転用ですから、その分のとばっちりとも労でもあると言えるかと‥
 その整理して出来上がったモノを作品とは言わず、「教材」と思ってます。


 ‥ということで、教材にミスを発見した、まぁそうなるかと。
 (作品の方にも一部あるような気も・・・)
posted by 木田舎滝ゆる里 at 10:26 | Comment(0) | 名句にポン/2016 | 更新情報をチェックする