2017年02月22日

【勝手句帳】082 29-2-14 静岡新聞掲載分から

↓6)向宜詠吟.2017/02/22

風花に飛び出す児等の声響き       藤枝市・新俳句人連盟静岡県支部藤枝あざみ初句会

|峰峰の惜しむ便りや風花く 気高く生きよわらい飛ばせよ


 *風花(かざはな)‥風花とは、山に積もった雪が風に乗ってやってくる現象。

 ‥冬から春へと向かう晴れた日に
 まだ雪の残る山肌を撫でて風に吹かれ飛んでくる細雪が
 ひらひらと風に舞い散る桜の花びらのようにはかなき風情ある気象。

 「晴れてて雪が舞う風花はとっても綺麗」とか‥

 ただし、「風花が降る」=「気温は低い&風がとっても強い」‥兎に角寒い日なんだそうでーす。

 http://blog.livedoor.jp/creaism/archives/50104765.html
 http://www.chubu-rips.jp/kazabana


> いやいや、そんなのまったく見たことがありません。
> ‥所謂、樹氷のそれとも違うようですが、季語ということでググりましたぜ


 ‥そりゃ、雪ではしゃぐなら、風花だって、そりゃはしゃぐでしょう。
 ネタの句は、そういう詠みですが、そんなん引っ張ろうにも見たことありませんので没です。

 (個人的に見たことない景に「山茶花」の句もよく見かけますが没でーす)

 ‥でもまぁ、ここまで調べたら詠まざるを得ません。
 でも詠み手によっては、土砂降りの雪でも「風花」と盛ってるケースも見られます。
 どうにも、統一感が得られていない季語にあるようです。
 (‥というかそもそもが方言です。土地土地の解釈の違いもあるような‥)


> リスペクトは、そこの所の理解になればと思い詠んでみました。(かなり強引っす)


 ‥もう春が来よったか
 ‥この雪を被った凛々しき姿がお気に入りなんじゃが、我等とてわがままもできん
 ‥折角だし、この消えゆく雪の使い道を考えてみたのが「風花」じゃ
 ‥若人よ故郷の雪抱く山を忘れることなく気高く生きるが良い、辛きとて笑い飛ばすが良かろうぞ




今年また臘梅香る友の庭         藤枝市・新俳句人連盟静岡県支部藤枝あざみ初句会

|今年また臘梅香る友の庭 雪ぞ残れど春呼ぶ力


 *臘梅(ろうばい)‥黄い梅。


 ‥臘梅は梅の種類だろうから、画像を拝めば何とかなるだろうと
 思ったところ、どうにも紅白とは異なり雰囲気が梅らしくも何とも無い。

 梅の梅たる力強さが「??」にしか見えてこない。(どこか悟りきった風情)

 ‥原因は、空の色と臘梅の色が
 ハレーションの関係に有るだけで無く、葉っぱが無い若しくは目立たないからのようでーす。


> そんなこんなで窮まっているところに、チラホラしていたのが雪とセットの画像っす。
> ほほう、是なら梅らしく詠めるじゃないか‥(とまぁそんな感じっす)


 ‥それにしてもネタの句は、そつなくまとまってるっす。
 (俳句としてだけで見ては、「今年」を盛るべきか否かで、意見が割れる所でしょうけど)

 ‥「今年また」が、「雪ぞ残れど」の引っ張りに見事一役買ってまして
 敢えて「今年」と盛る意図にリンクして来るのです。(雪見が前提の花でも無いでしょうから)


> 短歌でも、斯様に構成立てて詠むなんてのは、そうそうできることではありません。
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 12:08 | Comment(0) | 名句にポン/2017前半 | 更新情報をチェックする