↓5)向宜詠吟.2017/04/22
|旅立ちはさまざまな事桜舞ふ 焼津市・いせぎ句会(4-15)
|旅立ちは様々なこと花巡る 背中押しつつ引きとめる風
‥ネタの、下五の「桜舞ふ」の括りの込めようは
単なる心象風景のまんまで、全体の輪郭まで見えてきません。
様々な事柄も同時に浮かんでいるとの着目にあるので
様々なことには好いことばかりでも無いわけで
そこのバランスを考える必要があります。
> ‥そのような二極性が絡む場合には
> 単に思い起こされるとして、軽めに的を絞る感じで攻めてみるのがコツです。
花であっても、咲くこともあれば、散ることもあるわけです。
そこの両方のニュアンスを、様々な思いへの二極性に重ねて、どう表現するかがポイントでした。
‥そしてそこには
未だ離れたくない気持ちもままあるわけです。(着目にしたなら当然)
そこがサッパリしている性格or事情持ちなら、斯様な情緒を詠むには至らないわけでーす。
|峡を縫ふ宅配便や春浅き 富士宮市・裸子玉藻句会(4-15)
|峡を縫う宅配便や春の雲 都会の空気の往きかいて
‥「春浅き」では、今年の遅い春の事情にとらわれすぎかなと
まぁ日記としてならありですが、普遍的な日常を感じさせるには不足です。
‥「峡を縫う」とあるので
どう考えたって、宅配が来たのではなく、
宅配のバイクなり車の走っているところを見かけたとの印象です。
そしたら、あれですよ
峡での暮らしなら、「どこのお宅かしら?」「何を注文したのかな?」なんて
人口密度の高いところとは違って、ご近所さんの顔がちらついたって不思議はありません。
> ‥そんなところを
「春の雲」とおぼろに盛った方が、
峡の暮らしののんびりというのか‥春先の穏やかさというのか‥
雰囲気が醸し出されるように思われまーす。
(まぁ住んでみたこともないので、妄想に近い発言で申し訳ないのですが‥)
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