2017年04月28日

【勝手句帳】100 29-4-22/4-25 静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/04/28

手品師の手春風の来てをりぬ            沼津市・今沢オレンジ句会(4-25)

|手品師の手に春風や鳩出でて ここにもここにも平和呼ぶよう


 ‥ネタの着目に、「なるほど」と思い斯様になりました。


 しかしまぁ、どうしてそこで「鳩」を盛らんのでしょうな??
 今時のマジックは、マジシャン・セロの影響で随分と変わりましたが、

 ‥昔のマジックと言えば、鳩、鳩、鳩のオンパレードだったのです。

 子供ながらにも、どうせどこかに隠しているんだろうと思うものの
 まぁ単純にかわいいからと、そこから先が思考停止だったりしていましたが、

 今のマジックは、マジに種明かし云々の視点で勝負してますからね。


> そんなショーでは詰まらないとばかりに、種明かしもせっせと始めて居るようですが、
> その手のテクニックもある一方で、「是って能力じゃねぇの?」ってのもありますからね‥




山路来て一声だけの初音かな             沼津市・千本プラザ「俳句教室」(4-25)

|山路来て一声だけの初音かな 斜陽と言われど生き残り


 ‥ネタは無難に整っています。着目も悪くありません。
 でも、平凡と言えば平凡です。

 ‥その平凡をどう引っぱるか‥

 「山路」はそうでもありませんが
 「山路来て」とまで盛れば、やや峠を越えたなだらかなイメージを含みます。
 ‥その解釈のかすかに見出して、伝統工芸産業の生き残りを掛けました。


> ‥こんな風に詠めるとは!
> 今年の遅い春でなかったら、お目見えしなかったかも‥(普通にこんな風には無理っ)
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 23:59 | Comment(0) | 名句にポン/2017前半 | 更新情報をチェックする