2017年05月20日

【勝手句帳】107 29-5-16 静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/05/20

|春月のまだ遊んでる滑り台        三島市・市民俳句会

|春の月まだ遊んでる滑り台 風なく雲なく艶々として


 ‥ネタの句は、春の月に照らされている滑り台の様子を詠んでいます
 とくに遊んだままの子供が居るという訳ではありません。

 なかなかのユーモアが盛り込まれいて、どう引っぱるかでしたが、どうにか整えました。


> ‥振り返ってみると、主役は月になく滑り台だったと
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 22:35 | Comment(0) | 名句にポン/2017前半 | 更新情報をチェックする

【勝手句帳】106 29-5-13 静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/05/20

|こひのぼり諸行無常の空泳ぐ         静岡市・「宇宙」みなみ句会


 ‥ネタの着眼が実に見事、素晴らしい!!!
 (言われてみれば、そうですねと、唸るしかねぇ!)

 しかし、「諸行無常」などとテーマが大きくなってくると

 もはや「鯉のぼり」は、風に吹かれるだけの鯉のぼりではなく
 端午の節句としての「象徴」の趣です。


|鯉のぼり勝って兜の緒を締めよ 諸行無常の泳ぐ空


> 日本男児たる者、己に対して高みを目指してこそ本懐であろう
> それを祝うということはどういう了見だろうか??(自惚れにも程があろう)
> 「勝って兜の緒を締めよ」が、この行事の本懐であろうぞ
> 祝うのでは無い「学ぶ」のだッ
> 学んで学んで学び尽さんとしたとて、諸行無常に吹き荒れる空には心許ないのだぞ
> ‥そうとは言え、斯様にも鯉のぼりのように悠々と生きたいものだな


 (まさに、天晴れな詠み)



|鯉のぼり元気に泳ぐ里の空          掛川市・草の実俳句会


 ‥ネタの着目は至って平凡ですが、好く整っています。
 ですが、その「里の空」を見上げたなら、
 さらに発想を飛ばしてみるのが「鯉のぼり」というものです。


|鯉のぼり法螺貝きこゆ古戦場 戦国ロマンも里ありき


> 空一杯に広げられた数多なる鯉のぼりを見ていると
> 戦場に響き交う法螺貝が聞こえてくるようだ(どこの里でも戦火は見られたことだろう)
> それにしたって、かつての戦国の世に思いを馳せようとも、
> 基本は里だよ。里を護らんとして、里を愛し、里に生きるがゆえに熱くなれるのだ
> その点、パッと見で決めて引っ越しゃ好いみたいな現代の空気は残念なほどに全然成ってないよね
> (だから、現代の自由には、互いが好き勝手言うだけで、ロマンが通っちゃいないのだ)


|浪漫は一人では成らず
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 09:58 | Comment(0) | 名句にポン/2017前半 | 更新情報をチェックする