↓ 11 )1 向宜詠吟.2019/08/02
|でで虫を移し一輪剪りにけり
(2019-7-30)
|でで虫を避けて一輪剪りにけり 見晴らし変わり「ごめんあそばせ」
‥評の方でやたらと「移し」を揉めちぎっていたが
人柄が滲み出ていて良いと絶賛していたのだが
著生は必ずしもそうは思わない
カタツムリの居たのが一番に見栄えの好いアジサイの毬のある方の葉だったんだろう
それを遠慮せずに、ぬけぬけと人間様ファーストでどかして剪ったんだろう
なんて図々しいにも程があるんだろうと思うしかない
‥だから「避けて」にしてやったさ
それでもカタツムリが見ているだろう風景が様変わることに変わりは無い
ここでのツッコミは、居住権の考え方に近いわけだが
カタツムリの場合は、旅の途中だからそこまで気をつかう必要も無いのだが
まぁ、誰だって楽しんでいるところの邪魔のされ方をどう考えているのかに尽きる
↓ 11)2
|柿若葉余命一年延長す
磐田市高木(2019-7-30)
|笑み若葉余命一年乗り越えて これも産声「今生きている」
↓ 11)3
|診断の結果の「加齢」木下闇
袋井市浅羽(2019-7-30)
|診断の結果の「加齢」木下闇 またも藪医者 古稀の苦悶
‥いやまぁまだ70の境だし、高寿命化の昨今を思えば
多少の体調のあれこれはそれ程に気にする程度に無いのかもしれない
でもさぁ、長生き狙ってたら、ここが境目でしょ
まだまだ働けると思ってるんなら尚更でしょ
自分に適った名医を70歳あたりでGETできるかどうかが分かれ目でしょ
それがどうだい
どこに行ったって、ぼくにはわかりませんが‥
ご希望ならより詳しく調べて貰えるように紹介状を書きましょうか?
の一言もありゃしねぇ
そういう声かけが出ないのは、医療予算削減の阿吽てやつなのかね‥
そうじゃねぇだろう、ディープにデータを集めて解析すれば
加齢の本質に迫れるかもしれないじゃないか‥(どうしてそれをやらないんだよ)
(この国の人口傾向とデータ収集の効率を考えたら今でしょ!)
↓ 11)4
|嫁の乗る赤き田植機軽やかに
伊豆の国市宗光寺(2019-7-30)
|嫁の乗る赤き田植機軽やかに 萌えとマシンは農家の希望
↓ 11)5
|早苗田へさかさ稜線竜爪山 *竜爪山(りゅうそうざん)
静岡市葵区千代田(2019-7-30)
|竜爪のさかさ稜線植田尽く 共村距離アートかな
‥詠み手の住所から、見える風景を想像すべく
グーグルマップで竜爪山の位置とを見比べてみましたが
静岡市葵区千代田には、田んぼがほとんど見当たりません
すこし北側に田畑の密集地域を確認できる内容です
‥ということで、引っぱりの詠みはかなり「やっつけ」です
まぁ「共村距離アート」なる響きに萌えるかどうかでしょう
↓ 11)6
|せせらぎの音の微かや初蛍 *微か・幽か(かすか)
掛川市小鷹町(2019-7-30)
|せせらぎにかそけきホタル次々と光の競演すだき更け
*幽し(かそけし)、集く(すだく)
↓ 11)7
|洩れてきたる夜の団欒青簾 *団欒(だんらん)
浜松市天竜区佐久間町(2019-7-30)
|洩れきたる夜の営み青簾 回覧板の踵に迷う
↓ 11)8
|薫風はあなたの声と聞きながら今日も私は歩いています
牧之原市大沢(2019-7-30)
|薫風はあなたの声と追ふ散歩 今やすっかり思い出コース
↓ 11)9
|山畑にトマト植えるにうぐいすが励ますように鳴いてくれたり
沼津市下河原町(2019-7-30)
|鶯や野良にエールとすがすがし トマト作付けひねもす奏で
↓ 11)10
|百合を見て心に香る人あらば話しかけ見る老人ホーム
静岡市葵区大岩町(2019-7-30)
|ユリ咲けば心に香る話しかけ 老人ホーム 暮らし様々
‥俳句としての上の句はまぁいいとして
短歌下の句として、「う〜ん、まるでピンと来ない」
無駄に美化しても嘘くさいだけだし(結果、こうなりましたん)
↓ 11)11
|なぜ私殺さなければならぬかと問ふ目見せをり切らるる鯛は
静岡市清水区長崎(2019-7-30)
|鯛の目がこちらを見よる「いざ鮮魚」すっかり慣れて「いざ刺身」
‥切り刻まれた後、ゴミになったり
‥されずにゴミになったり
切り方が悪いと食味が落ちるなど‥色々と散々に罵られた挙げ句
やっぱりゴミになったりと
飲食業での腕磨きでへこんでいるとしたら、それはあんたじゃない
命を粗末に扱われちまってる側の祟りって事だろうね
‥それでもまぁ腕自慢にも調子こいてると
命を切り刻む量も増加していく‥下が下手こいてイライラしているのは、それはあんたじゃない
命を私利私欲にも弄ばれちまってる側の祟りって事だろうね
‥適当にお休みを設けるってのも、供養の内だと思うよ
‥たまには冷凍庫を空にしてみるのも供養の内だと思うよ
それだけで、年間あたりのイライラが減少するんだったら、健康的だろうよ
> うた詠み終わります、ありがとうございました。