(18)向宜詠吟.2021/10/01
令和3’9’28
沼津市・潮音なづな句会
|閉店を記す家計簿街は秋
※対比の突き付け方に難あり
単に、帳簿に閉店と記し括って終えた流れに思われるにせよ
自分の所だけ模様に見える中七「記す」はコロナ禍では不粋で、さらに「家計簿」と被ってるも同然
閉店を決断するのは家計簿では無く、店主なので、気持ちの伝わる様にまとめるべし
|閉店と濡らす家計簿街は秋 夢も希望も明日も過去形
|街は秋閉店フラグさすらいぬ どこもかしこもコロナ禍もみじ
> 時は秋、我慢できずに食べ歩こうと思って街に出向いてみれば
> やはりというか、コロナ禍で閉店フラグ立ちまくってるし(客足にぶ‥)
> どこもかしこも火の車そうで
> とんでもなく夕日に青春ばかやろう‥もとい人生ばかやろう‥もとい大本営ばかやろうに思えた
> できることなら思いっきりに、大本営諸々をひっぱたたいてやりたくもなろうさ
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令和3’9’28
沼津市・潮音なづな句会
|敗戦忌父は千年カーキ色
|許すまじ 兵器は百年 戦は千年 父は万年カーキ色
> 有史以来人類の戦という奴には、必ず兵器たる主役が居る
> 新たな主役が台頭すると、百年は新たな睨み合いを始めだし
> 結局は、未だに政治上のゴタゴタは繰り返し続け
> 残された遺族らによる恨み辛みの哀願は
> カーキ色した思い出とともに、万年たる牽制の勢いで問い続けんばかりである
2
令和3’9’28
沼津市・潮音なづな句会
|くすくすと葉擦れも楽し秋の風
|くすくすと葉擦れも楽し秋の風 森のけものが木の実を渡る
> その昔の気象は、木々に優しく、多くの恵みが森や山に有った
> 秋が来れば、けものたちは森を渡り歩けば十分だった
(だが現代はそうになく、森も山も痩せてしまったところがある)
(なので、人里の畑を渡り歩かねばならない)
> 昔の里の暮らしでは、食べるための樹木を万遍なく育てていた
> その種は、時には鳥に運ばれて広がりやすかったとも言える
> ところが現代社会では、それが大幅に後退したと同時に、杉材確保の植林に偏った
> 結果、連鎖的に、森も山も食として痩せてしまっている(世代交代不良)
(ならば仕方がない、少々の犠牲はやむおえぬとばかりに皆伐衝動をそそのかし)
(結果、豪雨と共に土石流は引き起こされ)
(結果、瘴気の如くとぼけた暮らし向きの人里を襲うことにもならん)
> 在宅ワーク推奨などとは、何を以て感謝ある暮らしとしておるのかに、怪しき世の中よのう
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令和3’9’28
島田市・さんしょ口語自由句会
|こくこくとラムネの青空のんでいる
|こくこくとラムネ青空のみほして シュワッとかけぬく夏休み
> 少年時代に飲んだ瓶ラムネこそ
> 夏であり、夏休みだったに違いない‥
> あのシュワッと心地よかった感触が、齢を重ねると只の炭酸味になっちまってて残念至極‥orz
(カルピスにしたってな、甘酸っぱい恋の味なんてもはやしねえ‥orz)
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