2023年08月07日

【ネタ文学】ストレージ魔法、コンバイン発想でデビューする

記稿.2023/08/07

 その少年は、とある異世界のとある国の端っこのしがなき農村に生まれました。
赤子の頃から、気がつけば何かを中空から取り出したりしているのを親は気がついていましたが、まだ赤子のことなので気にしていませんでした。
 でも、言葉を話す頃になると、「人前ではやらないように」と注意するようになりました。
 幼い少年には、まだその意味が分かりませんでしたが、真面目に親の言いつけを守りました。
それからは、周りを確認してから、ストレージ魔法を使うようにしていました。

 最もこの少年のストレージの場合、魔法と言うよりはスキルのようでした。


 そんな少年は、小さいながらふと思いつきました。
「あんなに大変そうな麦刈りに、僕のストレージを使えば楽なんじゃねぇの?
ストレージに取り込んだ後で、麦と藁に、別々にして取り出せば良いだけだ。」

 少年はこのアイデアを両親に話しました。
一方、村の麦刈りは始まったばかりです。なので、皆の意見を求めるなら、試すなら今のうちでしかありません。少年の両親は、村人にこの事を打ち明けても大丈夫なのか不安でしたが、まずは、自分ところの麦刈り分で試させることにしました。

 すると少年は、余り深く考えもせず、自分のストレージの能力限界の有無を、少しも疑いもせずに一気に片付けてしまいました。これには、両親も吃驚です。
 そんな、すっかり片付いてしまっている少年の両親の畑に村人が集まってきました。
少年の両親が事情を話すと、村人はこの日の刈り入れ作業をほっぽり出して、村長宅にて村会議を始めたのです。


「良いですか村長、あの子の力は素晴らしいですけどね、問題は、ちょろまかさないとは限らんのですよ。」
「そうですよ村長、藁の量からある程度は逆算できると言ってもですね、ストレージに一旦収納された結果を誰も知り得ません。残っているか居ないかはあの子にしか判らないことです。」

「うむ、そうよのう。お前達の意見はもっともじゃ。
じゃが、それならそれで一層のこと、こちらの要求分をちょろまかして貰うのもありじゃろう。
儂らの誰もがその量を具体的に知り得んなら、役人に問われても、皆で白を切ることもできるのだからな。冬場の食料を少しでも増やせるというものじゃわい。ふほほほ。
 それに、手数料を払ってやらんのでは他の子への影響も出る。今回は手持ち無沙汰になるにせよ、前以て準備していれば色々とできることもあろう。空いた時間で別の作業をすれば良い。そこからの上がりから手数料を払うというのではどうじゃ。」

「なるほど。つまり村長は、あの子の麦刈りに頼るにしても、上手に活用しろと、そう言いたいのですね。」

「まぁのう。よそ者には見られないようにせんといかんけどのう。」


 こうして村人は、よそ者にみられないようにする為の警戒の仕方を色々と話し合い、鼠に齧られる、夜盗に丸丸取られる、雨漏りでダメになるぐらいなら、少年のストレージにて預け入れておくのもありとしてそれの分量まで決めたのです。

 これには、少年も驚きの余り「僕が死んだらどうするの?」と口に出してみましたが、大人は誰しも口を揃えてこう言いました。
「言い出しっぺがすぐに死ぬなんてあるわけねぇ。」
「神の使いのような能力が有るなら一度ぐらい試したって罰はあたらねぇ。」
「取りあえず試してみるという話だべ。子供が其処まで気にするもんじゃねぇ。」

 さすがにこうなっては、少年もタジタジにありました。


 でも、その初めての刈り入れの後で、事件は起きました。
今まで自分の所の刈り入れで手一杯だったので、同じ村に居ても、隣の麦畑の収穫量なんて知る由もありませんでしたが、皆の前で少年がキッチリ丸々どこどこの家の分を示すと、その収穫量の土地比率に明らかな差のあることが発覚したのです。(ちょろまかしていたのはお宅だろうみたいな。)

 それから、村人はその違いがなぜ起こるのかに揉めました。
なぜなら、その違いの差が解れば、収穫量を増やせる余地があるからです。
結局、その夏の余った時間に、収穫量増量の為の検討会が行われたと言うことです。



posted by 木田舎滝ゆる里 at 20:54 | Comment(0) | ネタ文学 | 更新情報をチェックする

【ネタ文学】領主を悩ませる程の盗賊ネタでのモヤモヤ

↓4)記稿.2023/08/07

> 異世界領主を悩ませる程の山賊に海賊とは?


 ‥領主を悩ませる程の盗賊ともなると
 最低条件として、頭目一人で無双できるという所に手下が集まる流れだが

 悩ませられる程なのだから
 その土地の騎士よりずっと強く、場合によっては聖騎士クラスの強さを臭わせる

 だが、Aランクの強さの頭目ともなると、誰だって「?」が点滅するところだろう


 ‥三國志辺りになると、山賊だったけど、許されて武将になりましたという話が転がっている
 つまりは、役人を翻弄してたけど、罠に掛かって、引っ捕らえられちゃいました話なので
 武力値90あれども知力値が低い‥そういう扱いになるわけだけど、どこか納得しかねる

 (異世界ともなると、そのぐらいの頭目になるとユニークスキルが絡んでくる話だからだ)
 (そしたらどうしたって、生死を問わずに討伐せざるを得まい‥)
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posted by 木田舎滝ゆる里 at 16:02 | Comment(0) | ネタ文学 | 更新情報をチェックする