1-4)改稿.2014/10/21...20090713...
> 法の下の平等が法治国家の基本である。
だが、それとは裏腹に、
法が改正され施行されたその瞬間から訳も分からずに新たな制定法が正義と化する。
‥そこが法治国家のさっぱりとしてしまっている所である。
「では一体‥法の下の平等に、民衆は何を期待したのだろうか?」
1-4)1
王に取って変わった大衆が、直接政治に関わることで、
徳治国家としての理想が体現できるものと信じ切っていた‥そうなるであろうか。
しかし、そこが押さえられることは無かった。
一部の者たちにしか当てはまらない幸福追求たる自由(不公平)が、一人歩きをし始め、
生存における基本的な平等ですら、削られ、虐げられ、いつまで経っても理想はやって来なかった。
‥そのようでは、何ら王政に見られた腐敗構造と変わるところが無いではないのか。
‥何を持っての法の下の平等であるのだろうか‥まさにどこ吹く風であった。
> 法治国家が民主主義の言い分として必要と思われている以上
「それ以上を求めて在らねばならぬ徳治国家とは何か?」
‥そう言えるだろう。
各々が理想の追求に骨を惜しまずに骨を折るのか、それとも、
安易に贅を堪能するためだけの治安さえ機能すれば良いと思っていたのか、
‥そこの違いを深く考えもせずに、与えられるばかりの精神では、
どだいその程度の鏡似性しか得られないのが‥法の必要の程度でもあったと言えようか。
1-4)2
> そもそもにして「徳」とは何か?
徳の根っこにあるものこそ「結果主義」である。
自分に火の粉が降りかからなければ、それで十分に有り難いのである。
それはそのままに「日和見主義」とも言えるだろう。
‥誰しもは、有り難い方に沿って歩きたいのである。
そこを叶えてくれるのが「徳」として言い表されて来たことになろうか。
言い換えるならば、人は感謝をしたいのだ。
感謝をしたくてたまらないのだ。
‥だからこそ、受け身でもあると言えるだろう。
> 即ち、感謝のできない有り様に、何ら価値を見いださずに到るのも、民衆にあるのだ。
結果としてその姿勢に、
民主主義など何も身につけては居らぬのだ。民主主義など特に必要ない。
‥必要なのは、感謝できる有り難ささえ巡ってくれればそれで十分なのだ。
1-4)3
「‥では、民主主義を得て、人は何ら感謝しなかっただろうか?」
否、そのようなことはない。確かに自由というものをそれなりに味わっていよう。
ただ、それは思い描いていた自由とは全然違っていた。
> ‥果たして、それは本当であろうか?
自分勝手な自由を良しとしていたのなら、
まさにお互いが自分勝手の渦中を這いずっているばかりだろう。
それはそれで願いが叶って来たのではないのか‥
それに満足できないというのなら、
それ以上を求めていたというのなら、
ならば、前進せざるを得まい。それこそが本当の自由だ。
その次のステップこそ、民主主義としての本懐があるばかりである。
> 徳を身につけるべきは壇上の上の誰かではない、己である。
その一人一人の心のうねりにこそ、徳治国家への高みへと駆け昇るための礎が来たるのだ。
法の在り方がおかしいと思うなら、民衆自らがおかしいということだ。
‥そこにこそ、民主主義の性質があるばかりである。
1-4)4
誰かに罪を着せてお終いにしようなどと言う法治国家や民衆など、
人の命の重さ、人の権利の尊さを、頭から否定している様であろうに。
何人たりとも、絶対悪などと言うお仕着せはできないのである。
‥そこに、進むべき道がある。即ち、許せるかどうかである。
> 人を許せぬ法治国家に、徳治国家を名乗る資格も無いのだからな。
‥無論、許すために法を必要とする訳ではない。
そこの案配は、時間でしか解決のしようのないことだ。
そこに許しのテコの原理が働いているようなものだ。
(当人たちの反省の度合いこそが、テコを押すことになるわけだが‥)
(これがまた呆れたことに、支えを自分の手元近くにしか置こうとしないから)
(まったく以てテコの原理が作用するところがない、実に嘆かわしい)
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