1-4)0
‥話を戻しまして、もう一度本題を。
> 自分が禄給半半を選択するとして、どちらの生活禄を選びますか?
1.住専用上限無しの色なし小切手(ホワイトボーダー×1枚)‥
2.上限ありの色つき小切手(グリーンボーダー×7枚)+(ブルーボーダー×31枚)‥
1-4)1
ざっくり言って、次のような傾向が現れると思われます。
・一人身で都会に暮らすのであれば、色なしを選んだ方がよさそうです。
・大家族で地方に暮らすのであれば、色つきを選んだ方がよさそうです。
なにはともあれ、不動産相場と睨めっこになるのが傾向になるかと‥
> では、「禄払い」と「給払い」、その間に許される金額差とは?
まず、色なしと色つきの公平を鑑みて、
四人家族なら、4.5×4=18万円ぐらい、
五人家族なら、4.5×5=22.5万円ぐらいが目安になるでしょうか‥
これは、あくまで参考値ではありますが、
‥どことなく、今時の相場を鑑みても、
不動産業側が、新機軸からの賃上げを考慮したくても、微妙な感じにあるように思われます。
現在、日本での持ち家率は六割‥
その上で、空き物件はかなりの規模戸数に上ります。
そこを思えば、
それらの空き物件がたとえ解消されたとしても、
それは、右から左に移動しただけの話になりそうです。
それ以上の付加価値を求めるとなるとやはり、お高くなるのが相場かと‥
‥つまり、お金の工面ができるようになったから借りられた。
そこを不動産側が、
(安易にも‥)デフレ不景気で借り手が付かなかったからと判断するのか、
無理をしてでも借りたいと思わせる物件になくも、とりあえずの反応だったと判断するのか、
どう見るか次第では、そこから先の展開に、かなりの差が生じるように思われます。
1-4)2
持ち家なしの残り四割の層からしてみれば、実にわくわくな話です。
引っ越しを考えているマンション持ち層にしても、同じことが言えるでしょうか。
> それでは、殿給層はその様子を見て何を思うのでしょうか?
まず、始めの頃として、次のような内情が思い浮かぶかと‥
・ 介護でたいへんだけど、いきなり広めの戸建て暮らし(賃貸)が可能になった月禄層。
・ 子沢山で窮屈だけど、いきなり広めのマンション暮らし(賃貸)が可能になった半禄層。
・ 悠々自適だけど、なんとなく地区名しか光らないような気がしだした持ち家層。
・ 検討外の物件が露わになって、どうするのかに頭の痛い不動産業界。
‥新しい物件はすぐには建ちませんから、
三年間程は、上記に示したような空気が漂うように思われます。
単純計算、
月家賃20万円の物件に20年暮らすとなれば、
年間240万円の総額4800万円です。これはもの凄い金額、否、所得感覚です。
ホワイトボーダーは、世帯単位にしてもこれだけの金額に上ります。
金額うんぬんに絡んだ‥給付金自体への不満や、
貯金するだけで、使われることなき甲斐のない給付金不健全への批判うんぬんとは、
まったく以て、桁も次元も異なっています。
それでも‥
実際の土地面積が増えるわけではありません。
日本の住宅事情の特徴としての、狭さ感等の諸事情は依然として残ります。
‥下手に、地域毎の不動産相場の変動に対応できない固定額ルールでも困るわけです。
不動産業側もやりにくいでしょう‥
給払いの賃貸がそうです、
ホワイトボーダーの影響をもろに喰らい、家賃相場の上昇の流れに巻き込まれて、
それで足が出た瞬間に、住所不定なんて落ちは踏みたくありません。
一方、ローンを組んで家を持つことの何たるかも、考え直さざるを得ません。
1-4)3
今現在の住宅事情にしてもそうですが、
不動産業側が無理に相場を釣り上げようと思っても、
全体としての使い勝手や好みに見合った物件を提示しないことには、
借り手が付かないのが今時の傾向です。
そこの傾向は、変わらないと思います。
それどころか、
近年に見られる地震対策・エコロジー等に付加価値を持たせた物件に、
ますます注目が集まることになるのは確実です。
その時、
ホワイトボーダー頼みで、こぞって借りようとする希望が多いなら、
給払いの予定でいる殿給層にしてみれば、
手が届き難くなるだけ迷惑という落ちが考えられるでしょう。
> その辺りの三つどもえのバランスも考えなければなりません。
そこで、
殿給層等のモチベーションを考えれば、
付加価値物件の新着受付には、
年収制限などの条件を付した貸す側の措置判断が求められたとて、おかしくはありません。
‥そのような流れの結果、
容赦ないほどに、借り手の付かない物件の淘汰がやって参ります。
‥ちなみに、
―まったくもって、買い手・借り手の付かない物件には、共通した特徴が見られます。―
誰しもは知ってか知らずか、鬼門の方位に窓を設けてある物件には共感を得ないようです。
それらは風水上、霊の通り道になっています。無意識に、それを感じてしまうのでしょう。
窓を開けなければ、とりあえず壁同然にはなりますが、暮らしづらい状況に変わりありません。
1-4)4
> ‥劇的なのは、従来的な賃貸経営における競争原理の崩壊が訪れることです。
従来のように家主の判断で、
自由に賃貸物件を建てれば、儲かる的な発想がまるで通用しなくなるのです。
それが、ホワイトボーダーの特徴から訪れます。
ホワイトボーダーの制度下になって、
尚、借りてもらえない検討外物件が、何を意味するかはもうお分かりでしょう。
それは‥
従来であれば、底辺層の変動に、無慈悲にも、期待を持ていられたわけでありますが、
ホワイトボーダーの結果、その期待が崩壊するのです。
‥不景気だろうと、
‥解雇の憂き目に遭おうと、
気に入った物件を、立ち去る必要がなくなるという流れが、そこに訪れています。
つまり、
全体で、余剰物件を持て余すほどに、
‥誰かの活用のため‥儲けるため‥金融が貸し付けから金利を得るため、
そのようなる住民要望を無視した、賃貸競争の無意味の実体が浮かび上がるのです。
> そこにまだ‥生き残り競争があるとすれば、それは、住の提案力の競争と言えるでしょう。
ゆえに、不動産業は、
その先を見据えて、今まで以上に、バランスと提案を配慮していかなければ、
火だるまになりかねない中身を抱えたままにあるのです。
とはいえ、
‥額枠生活禄が如何様に登場して、
消費者意識が、どう変わっていくのかも今ひとつ見えていないうちから、
そこまでの予想を、どうのこうのと述べ立ててみても始まらないのも確かです。
次項は、
そのあたりを踏まえて額枠生活禄のもたらす変化を見てみましょう。
「さてさて、具体的になにがどう変わるのでしょうか?」
押さえるべきを押さえておかないことには、机上の空論も同然になってしまいます。
2013年10月07日
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