2014年06月09日

【詩】自立の心得

自立の心得_001

自立の心得_002

自立の心得_003
2014年6月9日

自立の心得 / 木田舎滝ゆる里

弱肉強食があるのではない
食わせられる状態を保つゆえに、自立がそこに宿るということだ
自らが食えずして自立とは言うまい

‥確かに、お互いに喰らう物の好みは違かろう
そこにある違いを見るなら、
極論‥自立種などほとんどいないことになろうか

光合成にしたとて
光と水と‥その他生きるに足る諸々が必要だ

すべては繋がっているのだ
ならば、生態の繋がりの括りを自立とみる見方も可なり


「では問おう、人類は自立できているのか?」


自立していた自然を破壊して奪い取る‥
自立していた自然の摂理を好き勝手に置き換える‥
自らの繁栄を謳歌する割には、
生活状況が少し慌ただしくなるだけで適応できぬ‥

そのような有り様を自立とは呼ばぬ
想定された形のみの適応を自立とは呼ばぬ

他の種の自立を虐げた土壌に持続など成り立たぬのだ
他の種の存続を脅かした土台に繁栄など成り立たぬのだ
盗んだ物など長続きしなかろうに、それと同じである


「自立とは、与えるから与えられるのだ」


見よ、満天の星々を、
自立の形の究極が、そこに横たわっておるではないか

宇宙はそこに在るだけではない、自立して在るのだ
自立していてこそ命
宇宙こそ究極の命、命の源の命、即ち自立とは神なり


「そこに宿りし呼気を見て、何ぞ思うや?」


自立よりも奪略しか頭にないから、無常にしか見えぬのだ
なにゆえに、宇宙を目指すのか?
なにゆえに、便利さを求めて自然を壊すのか?
無常をもたらしているのは、その者らであろうに

風雪に耐える形など、なんとやさしい‥

住めぬほどの勢いなら、無駄だと言われておるのだ
壊されかねないほどの有り様なら、未熟だと言われておるのだ

人が浮ついた発想で化学的に薬を作りだそうと、
自然のもたらす野性味を超えた薬効など手にできておるまい

自立して在るからこそ活かす力が宿るのだ
貪ることしか思い描いておらぬ薬もどきに何の効果があろうか
イタチごっこの繰り返しが相場であろうに

怠惰にもちょっとした苦痛からも逃れようとする‥
そのような日常では、有り難みなど育ちはせぬ
何も学ぼうとしない日常など退屈なだけであろうに

退屈に感謝などあるまい、
そこで無駄な事を始めるのは当然であろう‥

与えられてゴミの山、その見苦しき汚臭を洗い流すは神なり
与えられて足るを知るその潔しを見て運を授けたきは神なり

奪い合うなど論外なり、
そこには何ら自立ある姿も知恵もあるまい
殺し合う術だけを磨いても、飢えた獣にしか成らぬ
脅すための術を見せつけても、誰もやる気には成らぬ


自然を敬い、自然と共に在れ
互いを敬い、互いと共に在れ


他に道など無いのだ
他に有るように思い込んで滅びることを厭わないのなら
担わされるだけであろうか‥
泳がされていることに自覚が無いのなら、滅びるのみ


一蓮托生、地場に根ざしてこそ自立なり
posted by 木田舎滝ゆる里 at 03:57 | Comment(0) | | 更新情報をチェックする
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