> まず、「思い込みとは何か?」である。
人間計画というのが宇宙の側にあるのだから、
人間には、計画に則した思い込みが下ごしらえされていると考えて好い。
‥その思い込みがあるからこそ、
時代や地域の言語や文化、民族性に、それぞれ基準が得られていることになる。
ならばまず、思い込みに溺れて、
次に泳げるようになることを楽しむほかあるまい。
1-6)1
> 次に、「思い込みの無い状態とは何か?」である。
人間計画から問うなら、
すべてのチャンネルにアクセスできて、
すべての現象が地繋がりであることに重きを置いた思考が出来る‥ことになるだろうか。
‥延いては、誰もが主役だとの理解である。
俗に言う、覚醒している状態だ。
‥そうなってしまうと、普通に日常生活をするのが馬鹿らしくなる。
思い込みに溺れたり、
思い込みの中を泳げるようになってワイワイやっているのが、アホらしく見える。
‥踏みとどまるべきか、昇天するべきか、それの時期を見計るのが日課になる。
でも、生ある限り「生きる」のが筋なのだから、
やっぱり、その思い込みの見られる世界を楽しむべきである。
楽しめないという己自身がそもそもにして思い込みなのだ。
神を見よ、この世に肉体を持たずしても、人間から目をそらせないで居るのが実際だ。
1-6)2
‥しかしまぁ、そんな視点からの思い込みのうんちくを聞かされても、
それが何だと言うことになる。
少なくとも私たちは、思い込みに嵌まっているのは賢いことではないと思っている。
思い込みを打破することこそが、社会をより善くする上で欠かせないことだと思っている。
‥その打破を、突破力を、賢さを望んでいる。
> しかし考えてもみた前、
まず日常の人は、他人にどんな思い込みがあるかなんて考えない。
他人の心理や動機を考えるのが通常だ。思い込みを逆手に取ろうなんて、怪しい限りだろう。
というか、ズルいの代名詞でもある。
‥他人のそこが気になるにせよ、思い込みとして扱えるのは自分自身のそれでしかない。
自分の思い込みが発見できてこそ、他人との共通点に気がつくことになる。
今まで身につけていた何かが、
習慣的に身についていただけの、主体性のなさ‥実体性のなさ‥検証性のなさに、
‥呆れる瞬間を、自身の思い込みとして理解することになるのだ。
呆れるにせよ、どうして呆れることになるのかと言えば、
今まで身につけていた何かが、自分の役に立たないことに気がついたからだ。
人と同じやり方では、自分は輝けないということに気がついただけのことだ。
他人のそこと、自分のそこの発見がどうして同質だと言えるだろうか。
‥そんな比較はどうでもいいことだ。
1-6)3
思い込みの差を比較したいと思えば、マジシャンにでも成るのだろう。
その結果として、
私たちは種明かしと言うよりは、思い込みに対する突っこまれように
笑うより外は無い次第を楽しむのだ。もっともそのマジシャンが偉そうならそうはならない。
技術的なアイデアの場合だと、無駄に共有することが出来るかもしれない。
商売のアイデアに繋がると、無駄に一番乗りができるもかもしれない。
‥それにしたって、
ほとんど多くの人たちは、従来通りの思い込みに嵌まったままだ。
別にまだまだそのままでも良いかもしれないではないか。
‥その証拠に、
時代の進歩は常に壁の山を歩いて来た話でいっぱいだ。
そうだ。後にも先にも「お願いします」が大前提として立ちはだかるのだ。
> 誰しもは、その「お願いします」の大前提を、軽く見すぎている。
> 誰しもは、偉そうなマジシャンなんか嫌いだろうに。
どうして、そのような壁に向かって苦労しなければならないのだろうか‥
どうして、そのような壁に向かって頭を下げなければならないのだろうか‥
「覚者は言う、放っておけと」
そうだ。
向こうの方からお願いしますと頭を下げてくる程に、己を磨いておくのが筋なのだ。
そこに視線を向けずに、無駄に息巻いているだけでは、潰れる・潰されるのもめ事は当然だ。
向こうの方から頭を下げてきて、
「こちらこそお願いします」と言える瞬間こそ、上出来で、気持ちが良いはずだ。
‥それだけの礼意を以て、役に立つ上でのどや顔を磨くべきことだ。
> 一人でどや顔するのではない。理解が進めば、みんなで笑い合うだけのことだ。
> 「お願いします」の無駄遣いは、お互いにしたくないのである。
1-6)4
何のために教育を尊重するのかと言えば、
そこの無駄を省きたいからだ。
> 他人の思い込みの様を見て、馬鹿にしているようではお話になるまい。
他人を馬鹿にして、馬鹿にして、馬鹿にして、
その分だけ余計に「お願いします」を下げて回らなければならない方が馬鹿なのだ。
‥自身の日常的な思い込みは自身だけのこと、
面白可笑しくギャグにして紹介するぐらいがちょうど良く、
説教たれるような中身ではない。なにしろ、その多くが恥の上塗りも同然だ。
‥技術なり学問にしたって、同じようなものだ。
全体が一定のレベルに達すると、思い込みの形もまた違ってくる。
理解が進むと、「理解できん」「信用できん」の代わりに、
いろんな考え方が口を衝くことに成る。
‥アイデアの一言よりも、確かな汗と誠意と現物と実用だということを思い知らされるのだ。
(大きく違うのは、賛同者の発生率が必要程度は得られやすくなる点である。)
1-6)5
> だから、
思い込みがどうのうこうのを、自分や他人に向かってお互いで負と見るよりは、
それぞれの考えが、どこを向いているかの方に視点を向けるべきである。
‥実際、「お願いします」を口にする時、そこを見られるのだから。
されど、誰がどっちを向いていようと、そこに差なんか無いのだ。
差があると思っていること自体、
向く方向次第で、チャンネルの切り替え方次第で、
奇妙にも‥何か偉くなれるかのような怪しい思い込みに犯されているとしか言いようがない。
そこに得た、思い込みだったと言えるべき何かとは、
切り替えの時期が来たとすべき合図程度のことだ。それ以上でも以下でもない。
(‥無駄にストレスを抱え込んでいれば、特別なことが起きたかのような錯覚もあるだろう。)
> 前に進みたい焦りが、その手のチャンネルに触れもするのだろう‥(うぬぼれ、偏見)
でもなぁ、心の脱皮なんかいくらでも起こるし、誰でもしていることだ。
脱皮が来れば、勝手に大きくなるんだよ。それでいて脱皮直後は常にひ弱な状態だ。
‥そうだ。価値観が変わる瞬間という奴は、常にデリケートなのさ。
そこを人様に、
合理的だからとか、効率が良いからとか、お得だからとか、
どこか押しつけようって性急さは、どう考えたって失礼ってやつだな。
提案されるって言うのは、心外な事でもあるんだよ。
一歩遅れた馬鹿にとって、一歩抜きん出た賢さは迷惑でもあるのさ。
そこを指摘されて素直に謝れないと、気に入られることはまずやって来ない。
腹を割るに足らない相手と思われてしまう方が、どうしたって馬鹿なのだ。
結局、そこに壁があったなら、それはクリアーすべき課題である。
避けて通ろうとしても、不合格のままなら同じことが繰り返されるだけである。
1-6)6
> 別に賢さが求められているのではない、どう付き合おうとしているのかが問われるのだ。
「賢くなって、賢くなって、それでどうしたいの?」
女の美しくなりたいにしたって、男の強くなりたいにしたって、技術革新にしたって、
そこのビジョンが明確に成っていない思いに対する扱いは、常に却下だ。
‥日常の「何々に成りたい」なんてものは、到ってその程度だ。
まずは、そこにある思い込みをどうにかしないことには、どうにもなるまい。
> そもそもにおいて、人間の脳がキャッチできる性能自体がその程度だ。
大ざっぱにキャッチした内容を、自身の欲求と思考で解凍する必要がある。
自分で解凍できないようなら相談だ。最終的には自分の理解に置き換える必要がある。
‥相談は何も答えの場ではないのだから。
相談した先が正解だと思うなら、
自分がキャッチした何かとは、すでに他人が一歩先を行っている次第の内容だ。
何も私で無くても好いという程度の情報に過ぎない。
‥ならばどうして自分もそれをキャッチしたかである。そこの吟味は自分にしか解らないのだ。
仮に誰かが先を行っているように見えたにせよ、
自分には自分の視点を見つけるべしとして扱うべき事柄なのだろう。
‥その一人一人の姿勢が、総合的に壁(セキュリティー)をもたらすことになる。
だってそうだろう。
無駄に勝手なことをしでかされても困るんだからな。
後始末への協力を求められる羽目になったにせよ、
‥誰からもアイデアが出ないなんて、結果的に恥でしかないんだからな。
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