1-3)記稿.2014/11/27
人を評価する上で欠かせないのが、何をどうまとめて持って来たかという落ちである。
その時、相手の期待に沿えていないと、ついついこんな台詞が吐かれがちである。
> え〜☆、せっかく楽しみにしていたのに、全然期待外れ。もう、会わない。
> 貴様にはほとほと失望した、本日より暇を申し渡す。
先の二つの台詞は、上から目線のお決まり文句である。
誰かに頼んだことの失敗のイライラを自分の責任として見ずに、
相手に押しつけるばかりでしかない。
‥それはそれで、自分ばかりが恨みを買いかねないことから
如何に自分が恩情を掛けていたかを、日々あれこれと先に上乗せして置いて、
ここぞとばかりに、お前には努力が足りないと叱咤して切るのである。
‥切りたい人物には、
その者の能力をやや上回った課題を敢えて与えておき
チャンスを活かせなかったという理由を背負わせるのである。
(‥先に抜擢された者をうらやむばかりでは、ここの本質は見えて来まい)
1-3)1
> 本来なら、任命した側も割を食うはずだが
なまじ周りが一丸になって、
”任命される”=”チャンス到来”との意識漬けができてしまっていると、
任命した責任者よりも、能力の高さを誰も示せていなければ、交代する必要がないと認知される。
大企業や急成長中のようなケースでは、とくにそうありがちと言えるだろうか。
‥無論
任せた者が程度失敗することを見込んでのことなら、
その任命責任者らが自分で後始末をしないのでは、そのような高等手段を使えているわけではない。
一般的な日常の光景では、余りにも頭ごなしのイメージが強いことから、
そこに秘められた要素とやり口を知ることもなく、
恨みばかりを溜め込んで、お互いにドツボに嵌まる運勢を呼び込むことになるのが相場である。
(これを逆から見れば、使い分けていない任命責任者ほど、単に激情的に怒っているだけと言える)
(さらに突っこめば、人を見る目のない上司の下に居るとの判断がされることになろうか)
‥ただし、
職場が人手不足から毎日が忙しいと
単にストレスの発散とばかりの勢いとの区別を付けるのは難しいところとなる。
ブラックでもホワイトでも、この辺は、競争の在り方として余り変わらないはずだ。
1-3)2
問題なのは、その憂き目に遭う側の心理である。
その者の能力をやや上回った課題なり、提案なりを与えて求めるのは、
ある意味、ごく自然な教育法である。
‥そして、切り方でもある。
> ところが
これが美的センスを必要とする作業ともなると非常に腹立たしい限りとなる。
なぜなら、他者がどう思おうと、自分の世界観(ユーモア等を含む)の提示であると信じていれば
全人格を否定されたかのような状況に置かれたようなものだからである。
‥そこに生ずる侮辱感と付き合わなければならないと思い始めると
一気にやる気が萎えて来ようか‥人それぞれだとしても、それだけのインパクトが伴うのだ。
戦に見られる命の直のやり取りなら、
そんなことは言っていられないところだが、平和的経済下にあると‥
どうしたって、多くの者がそんな頭は希薄でしかない。
そもそもの多くが、自社利益を追求するための企画でしかないとお互いに思っていれば尚更である。
否否、
誰しもの頭には、”自社利益の貢献”→”出世への架け橋”とのすり替えがある。
‥それゆえ、そこを叩かれかねないともなれば、
不正を犯してでもチャンスを物にしたいと思う者も居ることになる。
それほどに、これの心理への対処は、複雑さを見せる次第である。
1-3)3
> 真っ直ぐに出世しようなら、そこの挫折感など想像したことも無い落ちになろうか‥
真っ直ぐに出世したいとの思いが強い者ほど尚更と言えるだろう。
(所謂、完璧主義)
真っ直ぐの意味を深く自分で考えるようになって、其を自覚し始めたわけでもないうちから
親や先生から正しく歩む事ばかりを教え込まれただけでしかない人間関係のままを過ごすと
それ以外の選択肢や例外的対応を考える頭も体験も無いわけだから、
‥試験クリアー能力ばかりが優秀でも、人間を育てる上での能力が培われるわけではない。
「資本競争の自由化と行き詰まりとは、本質においてそれだけである。」
(‥競争に偏った査定自体が、歪さしかもたらさないとの意味である)
だからこそ、一見しただけでは見抜けない実は使えない部下や異性が気になる事にもなり
学ばせるような魅了なり好奇心が、我が身に訪れる次第にもなっているのだろう。
‥もしくは、「あいつ、鬱になったよ」等の事情の想定外人生回廊にはみ出すということだろうか。
> ‥勝負は時の運、創造と行動はマイペース♪
私たちは、お互いの時の運の有り様を、お互いに真顔で査定しているようなものである。
‥そんなのは、毎日のタイミングに乗れたかどうかであって、人物の査定としての意味など無いのだ。
(”運も実力のうち”とは言うが、まぁそんなのはボーナスの査定の範囲でしかない‥)
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