1-3)記稿.2015/01/10
> テルマエ・ロマエにも載っていない贅沢な湯掛けの在り方に気がついた。
今時の最先端な風呂には、浴室にまで床暖房を入れている。
しかし、そんな発想は力技であって、素朴さからの知恵とは言えない。
兎に角、冬場のユニットバスは寒いのだ。
そこでどうするかが問題だった‥
1-3)1
俺はいつもユニットバスに湯を張るのにシャワーを使って入れる。
‥そうすると、湯気の循環が一気に進み、ユニット内が蒸し風呂化するのだ。
しかし、蒸し風呂化すると言っても寒いものは寒い。
そこで、バケツに湯を張り、イスに座って足湯にし、湯船に湯が張るのを待つのだが‥
これをたまたまバケツでなくタライに張ったら、一気に優雅になった。
> ‥どう優雅になったかというと
タライの構造上、
足を入れる接触面積が少ない分バケツより温まらないと思っていたが
湯を掛ける面積が確保できたことで、
タライの湯を掛けながら温まることができる。その感覚がとても良い。
そのまんま身体を洗うのにも都合が良かった。
なにしろ、足を突っ込んだままに身体を洗うなんて未体験だった。
‥その感覚がとっても新鮮で優雅に思えた。
> 風呂場が寒いんだから、タライに湯を張って足を突っ込んだままに身体を洗う。
> ‥この感覚は、至極当然であり、とても贅沢だ。
江戸時代の水浴びは、もっとデカいタライに井戸水を張っただけだったが、
その感覚から進化したと考えると、とても斬新だ。
どうして今まで思いつかなかったのだろうか‥
‥とにかくユニットバスは寒いのだ。
高齢化社会には打ってつけの解釈と言えるだろう。
1-3)2
家でやる分にはタライを用意するだけだが、
大浴場でやるとなると、タライなんて邪魔なだけだ。
> しかし、露天風呂で考えてみると‥
洗い場なんて物は概念からして乏しく、そのまんまドボンするのが一般的だ。
身体を洗いましょうなんて誰も想定していない。
それどころか、寒いから、出て洗おうにも洗ってなんか居られないのが露天風呂だ。
ところが、掛け流しのタライサイズの足湯場があるというだけで、
足を突っ込んだまま、身体を洗うことが可能になる。
足湯に突っ込んでいると言うだけで、寒さが凌げるのだ。
(‥まぁ風の無い状態である必要はあるだろう)
それだけではない。
野生の猿にしてみれば、
そんな格好なサイズの足湯は、のぼせた時の一休みに持って来いになるだろうか。
‥小猿だって大歓迎のはずだ。
1-3)3
> 課題は、掛け流しにする上での工夫である。
それぞれのタライサイズの足湯に掛け流しを仕掛けるのは、
流しっぱなしをすることで、石けん泡等を洗い流す手間をはぶくためである。
‥外人が風呂に入るときのマナー理解を促す導線としても
それなりの仕掛けをしておくと理解が得られやすいだろうと思う。
ところが、それだけの流入分岐を掛け流しで設けるとなると
どうしたって湯ノ花がそれぞれの管に溜まることになる。(それが一点目)
また、掛け流しの廃流を一つにするにしても、
右の汚れた水を、左に移すような流し方はあり得ない。
だから、流れを濁らせずに塞がないようにうまく循環させる必要がある。(それが二点目)
> ‥総じて、見苦しく無い機能性と見た目が求められるのである。
(足湯に浸かったまんま身体を洗っちまいましょうってのがテーマ)
見た目と機能性を考えると、
洗い場を円陣にして、山から湯が足湯に流れ出ていて、溢れた分が
当たりに空いている溝や穴に吸い込まれる感じになるだろうか‥
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