2015年01月15日

【日記】極地用防寒着の盲点(間違った防寒)

1-3)記稿.2015/01/15

 ここで言う極地用とは、零下四十度の冷凍庫作業着を指している。
 (どうせ高いカネを出すならってことで、買って愛用してかれこれ10年‥)
 (インナーにはテビロン肌着を愛用‥すでにボロ状態)

 この状態でコタツに潜り込んでも想定以上に暖かさを感じることがない
 「そりゃガタも来てるし購入時よりは性能は下がるもの」と思っていたのだが‥
 上着を脱いでインナーだけで潜り込むと、めちゃ汗を掻く‥
 この違いの要因にようやく気がついた。


> 高性能な防寒着とは、外気を遮断する能力に優れている。
> それは外気温が寒かろうが暑かろうが、外気遮断の性能を発揮する。
> ようするに、高性能な防寒素材とは、高性能な断熱材でもある。


 この素材性能は、極地に於いて欠かせない性質である。
 冬山登山で吹雪が止んで、太陽が照りだした場面を考えてみれば良い。
 防寒着だからとて、途端に汗が出てくるようでは困る。それでなくでも山の天候は変わりやすい。
 太陽が出たとしても汗を掻いている暇はないのだ。
 ある程度の断熱効果は、得ていて然るべきである。



1-3)1

 そもそもの防寒効果として、体内の発汗を効率よく放出する機能性がある。
 発汗の水気が、着衣の内側に留まってしまうと冷える要因になる。

 コタツに潜ってもすぐに発汗量に変化は訪れない。
 なぜなら、体温の上昇が伴っていないからだ。

 体温の上昇が伴ってくると、想定された発汗量を上回る。
 暖を取り続けていると、未放出の水気が温められ出すことで、より暑さを感じ出す。
 ようするに、防寒着の瞬間的発汗放出量を発汗が上回るのだ。

 外気の冷えた場所に居るなら、体温も同時に冷やされることになるので
 発汗が、想定された瞬間的発汗放出量を上回ることはほとんどない。


> インナーには、外気を遮断する効果はないが、暖気を蓄える効果がある。


 これにより、上着を脱いで潜り込むと一気に熱が蓄えられたという事である。
 ‥ついでに言うと
 上着の下だけを脱いだ場合と上下全部脱いだ場合でのインナーに蓄えられる熱の量は、
 インナーの表面積の広がりに比例する。

 つまり、冷え切った身体を、速効、暖を取って温めようと思ったら、

 外気を遮断する機能性の衣装から、蓄温性能の高い衣装に着替える必要がある。
 ‥でないと部屋の暖まりが遅いだけだと思い込み勘違いをし、
 まだまだ伸ばせたはずの光熱費の節約に、失敗していたことになろうか‥



1-3)2

 逆から見て、汗を掻くまでに間があるなら、それでも良いじゃんとする考えも起こるだろう。

 しかし、それには一つ問題が伴う。
 身体がその状態に慣れてしまうと言うことだ。

 ‥その結果、猛烈に着込んでいるはずなのに、
 ちっとも寒さに耐えられていないボディの様に気がつくことに成る。

 このパブロフの犬みたいな条件反射をリセットするには、
 一度、耐えられるレベルの範囲で寒さを浴びる必要がある。
 それも結構長めにする必要がある。(30分とか1時間ぐらいだろうか‥)


> それにしてもである‥


 防寒着だけで過ごそうにも、体内にある程度の脂肪が蓄えられていないと
 体温を維持するだけのエネルギーは、どこからも発生することがない。
 だから、ある程度の熱量を常に取り込むことを心掛ける必要がある。

 ‥意外なことに、是は、何も食事だけを指していない。

 ただの暇つぶしの日向ぼっこ(直肌)でさえ、体内に熱量を貯め込むものだ。
 十分な直肌日光浴は、もっとも平易な耐寒の備えである。
 (風にさらされていない場所での日向ぼっこの方が、暖まったとの満足感は比例すると思う)
 (風にさらされては、そもそもの熱量としての食事が前提になってくる)



1-3)3

 自衛隊で行われる毎朝の乾布摩擦とは、
 極地状態に身を置いても耐えうる反射を己の肉体に宿すための訓練であり、
 特に摩擦のそれ自体に大した意味は無いと思われる。

 日光を直肌で浴びることと、外気にさらして肉体にリセットを促すところにこそ意味がある‥
 まぁそう考えて良いだろう。

 寝起きにいきなり走らされては、いろいろと体調不良に繋がりかねない‥
 何もしないで日向ぼっこをするのでは、張りも無ければ、他に適当な時間帯も無い‥
 何にしても朝の空気の方が身が引き締まる。統制意識を養わせるためにも朝は最適である。
 ‥といったところで編み出されたのが先人の知恵「朝の乾布摩擦」だったと思われる。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:09 | Comment(0) | 日記/2015 | 更新情報をチェックする
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