2015年02月09日

【詩】一匹狼

記稿.2015/02/09

 一匹狼‥
 それは、組織に遠慮して一匹抜けた老狼の成り行き
 それは、組織に馴染めず一匹外れた若輩狼の成り行き
 格好良くなんかない、縄張りを持てずいつもコソコソと飢えを凌ぐのに精一杯

 似た者同士が出会うと歩を揃えることもある
 若輩狼は老狼から学ぶのだ
 渇いた足取りから沸き上がった自覚‥

 「俺が欲しいのは組織じゃねぇファミリーだ!」


 人間の一匹狼は、一夜過ごした女を捨て置くだけの碌でなし
 お前も随分と男遊びが過ぎた女だな‥
 俺と居たけりゃ色気を立てずに付いてきな
 どうせ似た者同士、好い夢なんか見るもんじゃねぇ

 俺はいつだって、カツカツを分け合うばかりの信奉者
 ‥他に何がある、力を誇示することに興味などない


 「いくぞ、お前たち!」
 「明日を夢見るよりも、今ここの渇きだ」
 「今ここぞの渇きに喰らい付けッ」
posted by 木田舎滝ゆる里 at 23:42 | Comment(0) | | 更新情報をチェックする
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