2015年07月15日

【考察】ナンバ歩き+帯刀+袴+寝殿造

1-2)記稿.2015/07/15

> ナンバ走りは、どうあったか?


 復活させる試みとして
 ナンバ歩き+帯刀+袴+寝殿造‥
 従来の様式に則って、数年暮らしてみれば良い。
 ‥そうすれば、嫌でも扉を開けることになるだろう。



1-2)1

> ナンバ歩きとは


 中心線(軸)を保ち、重心を保ち、隙のない動きをする上で欠かせない動作の基本になる。

 登山靴は重い。重い靴で歩くとき、重さを振り子のようにして振り出さないと
 足の力ばかりを使う羽目になり、途端に体力が消耗する。

 ならば、帯刀したまま(しかも脇差し合わせて二本)はどうか?

 それはもう工夫して歩かないことには、体力の消耗は相当なものになるはずだ。
 戦の前にへばってしまっては、意味が無い。斬られるばかりでは手柄なんぞ夢のまた夢だ。
 ‥そうならないためにも、全身を振り子のようにして歩く必要があった。

 つまり、肩から歩き出す感覚で、足から先に動かすような感覚には無い。


> その上、袴だ。


 坂本龍馬は言った。「草履・袴なんぞ歩きにくい‥」

 それゆえ、重心を互い違いに入れ替える感覚のナンバ歩きをすることで、調整することができていた。
 なぜ、袴が日本の歴史の中で定着したかはともかく‥

 帯刀と袴の組み合わせゆえに、ナンバ歩きが登場し、ナンバ走りへと進んだと考えられる。


 坂本龍馬にしたって、剣の腕前はそれなりのものが有ったわけだし、それ以前に武士だし
 ナンバ歩きも達者だったはずだろう。
 でも帯刀しないとなれば、ナンバ歩きする釣り合いに覚束なくなる。‥そこで、
 拳銃を懐に入れて、左側に寄せて歩くことでバランスを確保していたのではないのかと思われる。

 勝海舟にしたって、刀の口を紐でガッチリ縛って抜けないようにしていたという。
 だったら持ち歩かなければ良いと思うところがだ
 ‥脇に刺していた方がナンバ歩きしやすかったということになるのだろう。


> ナンバ歩きは、直進距離が長くなることで、その効果を発揮する


 寝殿造りに始まる廊下の長さは、日本建築においてとくに際立つ部分だが
 これをナンバ歩きゆえの構造として捉え直してみると、
 ‥途端に西洋建築が非合理な構造に見えてくる。

 武士は、日々帯刀して過ごすことになるわけだから、家屋の中でも合理的に動けないと困るのだ。
 必然的に廊下は長い方が良いし、平屋で十分だし、部屋との行き来は襖で仕切った方が勝手が好い。
 ‥西洋建築では、如何に日本刀文化が成り立たないかがよくわかる。

 役者の高橋秀樹の立ち振る舞いが、時代劇に於いて、どんなにお手本であろうとも、
 ナンバ歩きを諭さない時点で、なんちゃってでしかあれていない‥そういうことになる。



1-2)2

> ナンバ走り復活は、長距離マラソンの記録を塗り替えるかもしれない


 それは何も大げさなことではない。
 戦国時代の数々の逸話からも、その可能性は十分にうかがえる。
 ‥国家プロジェクトとして取り組むべき扱いがされても良きことだ。

 で、

 復活させたとして、今度はどう宣伝するかだ‥
 まぁ、そんときゃそんときで、
 仮面ライダー・ナンバとか、○○戦隊ナンバとか‥
 ナンバの動きをテーマにした作品を介せば、大人でも興味を持たざるを得まい。

 武術演技から何から何まで、ナンバの動きからの方が合理的と言うことで置き換わるかも知れない‥
 それはそれで、戦国武士の戦闘能力評価もまた改めてスゲーって事になりそうだ。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 05:46 | Comment(0) | 目の付け所をナス/2015 | 更新情報をチェックする
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