1-4)記稿.2015/09/03
> 以前、北斗の拳イチゴ味にケチを付けたせいだろうか?
‥せっかく湧いた妄想だし‥俺的にはツボだし
まぁそんなこんなで、綴ってみることにした。
ただし、一部に過激な状況が繰り広げられますので、ご理解の程、注意してご覧下さい。
繰り返す、一部に過激な状況が繰り広げられます。
繰り返す、一部に過激な状況が繰り広げられます。
繰り返す、一部に過激な状況が繰り広げられます。
‥それはとても、自粛して下さいと言わんばかりの禁止事項っす。(先にごめんちゃいニーズ)
1-4)1
ケンシロウも歳を重ねていた。もはや若き日々の精悍さには及びようもない。
そして悩んでいた。「北斗神拳は自分と共に滅びるべきか否か‥」答えのないまま今日にあった。
ーそんな時分に、とある占い師の話を耳にしたのだった。ー
ケンシロウがその占い師を訪ねてみると、店には老婆が一人。
如何にも占い師の住まいらしいと言えばそのままに見えたが、ケンシロウは訝った。
なぜなら、若返りの薬の話を聞きつけてやって来たのに、どうして婆さんなんだ‥おかしいだろう。
‥ケンシロウはそのままの言葉を口にして問うてみた。
「俺はここに若返りの薬があると聞いて来た‥なのにどうしてあんたは婆さんなんだ?」
「薬の話はホラなのか?」
「へへへ、お前さん図体は勇ましそうだが、頭はからっきしのようじゃのう」
「長く生きると言う事は、同時に過去をリセットしたいとも思うものじゃ」
「ならばどうする?|少しでも老いを背負ってみるのも一興というものじゃないのかな」
「わしみたいに目立って美人すぎては、忘れても貰えんからのう、ほへへへへ♪」
ケンシロウはそれを聞くと、懐から出すものを差し出して、勝手に交渉を進めた。
「若返りに年齢は選べるのか?」
「そこまでは無理じゃな」
「本当か?|じゃ婆さんは何回目なんだ?」
「何回目でも同じじゃ、わしもまだ研究中なのさ|量の加減にしたって体格で変わるでな」
「ところで、お前さん、どのぐらいの若さを取り戻したいんじゃ?」
「当然、十代だッ」
ーその後、薬を飲んだケンシロウは確かに若さを取り戻していた。しかしー
十代は十代でも、十歳の少年にしか見えない姿がそこにあった。
1-4)2
十歳に若返ったケンシロウは、ひとりとある山を越えて、どこぞの麓の里を歩いていた。
そこに、村の子供達が遊んでいる光景に出くわした。
村の子供達には、ケンシロウの身なりがとても貧しそうに見えていた。
それを不思議に思い、その中の何人かがケンシロウをからかい始めた。
「なんだよお前その格好、どこから来たんだ?」
「お前山賊にでも襲われたのか?良く生きてここまで来られたな」
「それにしてもお前の格好えらく汚ぇな、どこから歩いてきたんだよ?」
「俺は、後ろに連なって見える山の方から来た」
「山賊は俺がやっつけておいた。これからは安心して行き来できるだろう」
ケンシロウのその言葉を聞くと村の子供らは嗤った。
「こいつ頭おかしいだろう。山賊何人居ると思ってんだよ」
「そうだ、そうだ、この村の大人達だって束になっても敵わないぐらい居るんだぞ」
「お前一人でどうできたって言うんだよ、そんなに強いって言うなら見せてみろよ」
ケンシロウは鍛えた精神も技も維持していたが、どうしたことか‥
ちょっぴり気が短くなっていた。それは孤独のままだったからかも知れない。
‥どこか幼稚にも、ちょっかいを出してみたい甘えん坊な欲求に満ちていたのだった。
その時、ケンシロウは無性にカッと来てしまっていた。
自分でも久しぶりのその感覚に高揚感を感じ、やんちゃさに吾を忘れてしまっていた。そうだ。
‥思わず、自分の目の前にしゃしゃり出てきたその男の子の胸の辺りをいくつか突いていたのだ。
「何すんだよお前、ちょっと止めろよ。」
「5秒だ。お前はもう死んでいる。」
「なんだよあいつ‥あんなんで山賊倒したのかよ?」
「あはははは、なに言ってんだよこいつ、おかしいぜ、ははははははは」‥はべし!☆
回り一面に、秘孔を突かれたその男の子の血吹雪が広がった。
ケンシロウはそれに動ずる様子のない顔のまま、軽くステップを踏み、指で誘いこう言った。
「来いッ」
「うわぁぁぁwwww・・・」
ケンシロウの冷血漢な様子に驚いて、村の子供達が一斉にその場から逃げ出した。
1-4)3
その子供達の逃げていく姿を見て、ようやくケンシロウは吾に返った。
「どうしたというのだ。俺は何をしたんだ。」
そして、今までの生活の延長にあっただろうそれらと、どこか錯誤していた自分に驚いた。
それは、自分が小さくなっていることに意識を欠いていたと言う事なのだろうか?
‥ケンシロウは、正直とても信じられない自分と対峙していた。
その場からいつまでも動こうとしないケンシロウの胸中にあったのは
‥このままでは、また孤独の人生だ。
せっかく子供に戻ったのだから、子供らしく生きないと駄目じゃないか。
拳を封じるしかないのか‥でもそれでは、独りではますます生きられまい。
ケンシロウに突きつけられた問題は、北斗神拳の伝承者選び以上に深刻に思えた。
その時、ケンシロウの背後から声がした。
と同時に‥迂闊にも、その気配に気がつかないほどに、動揺していた自分にケンシロウは驚いた。
明らかに何かがおかしい。これが若返った反動に起きるという厄介事なのか。
山賊相手には感じなかった繊細さに欠く自分に、漸くにして気がついたと言わざるを得なかった。
‥ケンシロウは、占い師の婆さんの言葉を思い出して噛みしめた。
振り返れば、その声の持ち主は、今の自分の肉体と同じぐらいの年端の女の子だった。
「うふ♪‥あなたって強いのね。良かったらうちに来ない」
「どうせその様子じゃ今夜泊まるところの当ても無いんでしょ」
「君は‥さっきのあれを見ていて、この俺が恐くはないのか?」
「だってしょうがないじゃない、独りで生きてく為には強くなければならなかったんでしょ」
‥よく見るとその子は、かつてのリンに瓜二つに思えた。
ケンシロウは、どこかドキドキしてしまっている自分を感じていた。
なにしろ、あの時の出会いとは違い、肉体年齢が一緒にあった。
「ドキドキするのも懐かしいと思うからに違いない。それ以外に何がある‥」
先ほどのこともある。のこのことこの先の村に進んでも厄介事にしかなるまい。
そう考えて‥ケンシロウは、その子の言葉に甘えることにした。
無邪気にも、今自分は、そのリン似の女の子と手を繋いでいた。
‥その子の家は、来た道を少しばかり戻った場所にあった。
1-4)4
女の子が先に家の中に入っていた。
お母さんを呼んでくるから、そこで待っていてとのことだった。
中から、母娘の会話が聞こえてきた。
「お母さん、あのね、とても強い子を連れてきたの♪今日泊まってっても好いよね♪」
「あら、どんな子なのかしら、楽しみね♪」
ケンシロウの耳に届いて来たその声は、どこか懐かしい響きに思えた。
女の子のお母さんが出てくると、ケンシロウの目から涙が溢れ出ていた。
‥そして大きく泣いていた。その母親の姿と仕草があまりにもユリアそのものに映っていたからだ。
「これだよ‥こういうのを望んでいたんだよ‥」ケンシロウが無邪気にそう思ったかは知らない。
ただ‥ケンシロウの目からは、止め止めもないほどに涙が溢れ出てくるばかりだった。
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