2016年04月03日

【二次創作】のんのんびより 15 窓辺咲きの巻

↓3)改稿.2016/11/27...20160508.20160403...

 ‥凸激はそれとは別の意味でも納得できなかった。
 先生が猛烈に春の陽気を満喫しているというのに
 なぜ、自分だけが春の景色に背を向けて自習学習しなければならないのだろうか?

 「不公平すぎる‥」

 納得の行かない凸激のその気持ちのくすぶりが、ひらめきに変わった。
 そうなのだ!先生がああなんだから、何でもありだろう。
 ‥そう思うとスッキリしてしまった。あとは、蛍とれんげがそれに同意するかだった。


 三時限目の休憩時間がやって来ると、凸激は早速、自分が思いついたアイデアを
 蛍とれんげに伝えた。れんげはすぐ乗り気になったが、蛍は少し戸惑いを見せた。


 「‥そんなことしても本当に大丈夫なんでしょうか?」

 「ほたる姉、細かいことはこの際どうでも良いからさ‥やってみようぜ」

 「姉ねえがどう出るかにウチも興味あるん
  春から姉ねえの居眠りが目の前にあると思うだけで進級気分によくないん
  見ないで済むなら、とっつんのアイデアはすごく良いと思うのん」

 「それもそうですけど‥
  でも教卓に背を向ける形になるのは、やっぱり気が引けます」
 「しょうがねぇな
  ほたる姉が、そうまで気にするなら教卓も一緒に移動させとくか‥」


 ‥凸激の思いついたというアイデアはこうだった。


|・・・・教卓↓

の←凸激
景←蛍
色←れんげ



 このままだと、どうしたって生徒が先生に背を向けることになる。 
 それはどことなく、シカトにもボイコットにも見えてしまうのだ。
 蛍は、そこに視点が向いては、主旨が違って見えてしまうのが気がかりだった。
 ‥春の景色をたのしみたいだけなのだから、一穂に勘違いされては、残念な結果になりかねない。

 そこで、こうなった。



|←教卓

の←凸激
景←蛍
色←れんげ



 並べてみると、どうして、どうして、
 有りだろうと三人は改めて納得した。三人しか居ないという分校のデメリットをメリットに変えて
 最大限に引き出せば、これも有りなのだと‥


|窓際に席を並べて窓に向く 窓辺咲きたる景色のどけし




1-3)1

 四時限目の教室に担任の宮内一穂がやって来た。
 一穂は、そのまた随分と様変わりした教室の様子に、一見驚きはしたもののすぐになじんでしまった。


 「‥またまたこれは、随分と思い切った配置換えだねー
  いやぁ、これは気がつかなかったわ
  十何年と、この教室に通って来たけど、こうゆうのも有りだったんだね〜
  いやぁ、驚いたー、関心感心」

 一穂はそう良いながら、窓際に移動していた教卓の席に着席すると、さらにこう言った。

 「春だし、やっぱり変化があるって良いよね、うんうん‥」

 そう言い終わったか、終わらなかったか‥一穂は寝落ちていた。
 ‥あまりのその早さに凸激は呆れてこう詠んだ。


|即行で吾が世の春とふねをこぐ残念教師と春の窓


 ‥先生がどうあれ、まずは勉強だった。
 そうでなければ、目の前のそれになりかねない。何はどうあれ、それはもどかしく見えてしまうのだ。
 そう思えば、前に向き直るのみだった。



1-3)2

 ‥ところが、どうしたことだろう‥


 10分、20分と経過するうちに、次第に眠くなってきた。
 見れば、れんげと蛍も舟を漕ぎだしていた。
 ‥そうなのだ‥
 窓際だけに、日当たりがよすぎて、春の日射しに気持ち良くなってしまっていた。


|春うらら日当たりよすぎてうつらつらペンぞ止まれる窓際の席


 「ダメだ‥」これではこのままでは、爆睡宮内と同じになってしまうではないか!

 あんな次第が‥吾が身にまで押し寄せては、あまりにもいただけない‥
 凸激はそう思うと、まずは、急いで教室の窓を全部開け放とうと動いた。

 それから、机の位置を下げることにした。
 ‥教卓は仕方がないので、この時間はこのままにしておこう


 「ほたる姉もれんげも起きろよ
  先生と同じになっちまうだろう
  机下げるぞ‥ここは日当たりがよすぎるから眠くなるんだ」

 「はぁ‥い」

 「んな☆、寝てしまいましたのん(‥恥ずかしいん)」



|←教卓

の・・←凸激
景・・←蛍
色・・←れんげ



 ‥こんな感じに、お互いの机を教室の中寄りに下げることになった。



1-3)3

 四時限目の終わりをすこし越して、ようやく教師宮内が目を開けた。
 ふと何気なく、窓から入ってくる風が気になった。

 ‥一穂が風に誘われて、目と首を横に振ったところ‥

 教室に居るはずの生徒どころか席まで消えていた。
 ‥一穂には、寝ぼけ眼ながらにそのように見えた‥そして、思わず口走った。


 「うわぁ☆、生徒たちが消えてしまってるん・・・」


 先生として、生徒のことをそれなりに、気にはしている様子なのだろう。

 「ちゃんと居ますよ、先生、寝惚けてないでくださーい」

 凸激がやれやれと言わんばかりに、言葉を返すと
 一穂は、生徒が居たことに、安堵して、屈託なくこう言った。


 「いやぁそうか、そうだったね
  窓際に移動してたんだよね、通りでいつになく気持ち良く寝られたんだよ♪
  それにしても・・あれ〜?
  みんなはどうして後ろにさがっちゃってるのかな??」

 「‥ずごーー」


 一穂のその寝惚けたままの言葉には、自覚があるようでいてまったくだった。
 それでは、生徒も寝ていて良いと言わんばかりだろう。

 凸激は、そう思えばこそ

 体の向きを生徒の方に向けた一穂がそう言ったか否か、
 自分の席上、座ったままにオーバーアクションにも呆れ返ってしまったのだった。


|お手上げと‥両手伸ばしてずっこける 俺も知ったり れんげのフラミンゴのポーズ


 (‥そうか、あの水平バランスの手の前への尽きだしは、これを意味していたのか・・)

 凸激は、れんげの説明を聞いた時に‥
 フラミンゴならフラミンゴらしく、手で全体を形づくって真似れば良いと思った‥
 ‥が、そうではなかった、
 水平バランスとしての手の突き出しは、お手上げの意味が込められていた。

 まさに、妹ながらの全開視野だった‥納得だった。‥改めて呆れてしまったのだった。


|春ほどけ嵐の後の花筏 見事すっかり名残の満開


 ‥気分はまさにそれだった。

 こうして、転入生夕向凸激(小五)は、
 のんのんとした旭丘分校‥否、担任教師宮内一穂の自習学習授業の洗礼を受けたのだった。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 16:57 | Comment(0) | ネタ文学 | 更新情報をチェックする
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