2016年07月17日

【四景句】葉桜

向宜詠吟.2016/07/16

|葉桜の木漏れ日見上げ想う人
|雨葉桜や頼る寄り辺に鳥来たり
|葉桜の下這うほどに木陰かな
|夜葉桜に想い吹くまじ偲ぶ恋



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



稚草

> どことなく、毎日を頑張ってる女子の恋心を葉桜に見立てた詠みに成っている‥


 狙って詠んだわけではないのだが、編み込むとそう見えて来る。

 ‥葉桜の木漏れ日を見ていると思い出す憧れの人
 過ぎ去った青春時代のそれを思うほどに、今の私のあの頃の気持ちは散った後の葉桜のよう‥
 葉桜には、雨が降れば鳥が頼ってくるし、日射しが強ければ日陰を求めてくる人もいて
 そうやって頑張っているにも拘わらず
 ‥どうして夜になると誰も慕ってこないのだろうか,なんと物寂しい歯がゆさか。OTL




 ‥こちらも
 静岡新聞掲載(2016/7/16/28p)、静岡市・浅間神社句会のお題に葉桜があったらしく
 なかなかの言い回しに感化され、色々と思いをめぐらしている内に‥整いましたとさ。

 ↓ちなみに気になった元の句が三穂。


|葉桜の木漏れ日キラリ園児跳ね


 ‥園児という視界から、まず変に思った。
 幼稚園なんだろうと思うけど、大抵の桜は遊び場から離れたところに植えられているので
 木漏れ日の下で遊んでいるとは限らない。

 光景として重ねて見せようとしてるのだろうが、「キラリ」がべらぼうに引っかかる。

 距離感が見えてこないのに、キラリと強調させても違和感だし、
 「跳ね」って響きでも、十分に距離感のうかがえる光景だ。
 ‥その辺とてもこんがらがって、よろしくない。


> そもそも‥誰がキラリとばかりに木漏れ日と園児に注目しているのだろうか?


 それは詠み手であって、園児では無い。
 また、園児のはしゃぎぶりにキラリを引っかけようとしているにせよ
 ‥どうしたって木漏れ日の方に比重が偏っている。その光の下に園児が居ないのでは塩梅が拙い。


 でもまぁ、「葉桜の木漏れ日」との流れが気に入った。ということでリスペクトした次第。




|葉桜に雨宿りする幼な鳥


 「幼な鳥」というのがどうも好かん。やっつけの感じがしてよろしくない。
 できれば具体的にすべきだが、季語が被りそうだ。
 ‥そこで、「雨葉桜」というのを考えた。頭に使えば、字数の節約になる。

 雨葉桜と来たら、「夜葉桜」も有りだろう。何気に思った。
 ‥で、手直ししたそれを四景句の二句目に、挙げ句に夜葉桜を織り込んだ。




|蟻の列どこまでも追う幼き目


 実によく詠めている。文句なし。

 ‥で、これの影響から、蟻の這うイメージが頭に残った。
 そこから、「人が這う」引っかけを思いつき、日射し強さに日陰を欲する流れを思い描いた。
 「かな」で括ったのは、他にもいろいろとした選択肢を想定すれば、分かりにくくとも致し方なし。
 とりあえずの間に合わせに休もうとしている感じ‥




> リスペクトが詠みネタとは‥是如何に‥


 まぁネタというか思いつきのきっかけは
 誰しも丸丸自分の頭で捻って降ろしてるわけでもないだろうから
 どこから発想を得たかなんて、書かなきゃ思いも付かないわけだから
 本来的にどうでも良いのだろうが‥

 言葉ばかりは人の影響が半分。

 そこは拭えないわけで、勘違いしないに越したことはない。


> それにしても、静岡市・浅間神社句会の掲載分に名を連ねているのは女子ばっか。


 ‥センスの良さげな句会ともなると参加してみたい感じはあるにせよ
 男女の比率とか、年齢の比率とか、喫煙臭さとか、化粧臭さとか、線香臭さとか、
 そういう事ばかりが無駄に気になって、足が遠のくんだな。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 01:08 | Comment(0) | 短歌・俳句・川柳 | 更新情報をチェックする
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