2016年08月25日

【プレバト】夕方の江の島、俺も詠んでみた

向宜詠吟.2016/08/25

|夕島やここでさよなら祈る日々
|夕島や海外赴任‥まじ勘弁‥orz
|夏暮れる江ノ島刻み旅の空
|「あれを見ろ!」たゆたう影やアフリカ暮



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



語稚草

 夕島や【ゆうしまや】‥夏の夕日に向かって青春叫びたい気持ちを、枕詞風季語にしてみた。

 ‥夕島やの上句五音の後に掛かるのは、当然、叫びたい気持ちの十二音。
 良いですね、簡単ですね。(もっと早く気がつくべきだったな)



稚草

> ‥なぜか艦艇に「夕島」「ゆうしま」が居なくてほんとよかったぜ。
> 艦艇にとって‥夕島とは、帰るべき里の光景であって、出陣する名に列してはならぬのだった。


 (‥当時のお堅い軍人だって、そこまで錯乱してたわけじゃない)

 ということで、発句はそんな出航する艦艇に向けて手を振る思いにも詠めてしまうわけだが
 捻って、海外赴任に変えてみた。(by 見送る側の気持ち)

 (艦艇側から詠んだら、そりゃ、本土の皆さんあとはよろしくになっちまうんだな)


> くくく‥


 ほれ、こうやって「さよなら」を放り込むとだな
 永遠の別れなんて意味でなんぞ考えていられんのよ。どうしたって再会を込めた叫びだ。


 個人的には「いってらっしゃい」だけどな。
 集団化すると、「さよなら」が飛び出してくる。 
 ‥個人的に直にそれを言われてはドキッとするにせよ、集団形式だとそうでもない。


 (俳句の言い回しでは、時には、集団的に説得力のある方を選ばざるを得ない)
 (いってらっしゃい祈る日々‥では、まるで留守を望んでいるようにも見えてしまう)


 「さよなら」の響きに、永遠の別れなんて思い込みがあるとしたら、
 艦艇側で出撃した経験でも魂に刻んでんじゃねぇの。(死んだんだろうな)

 ‥日本人で生まれ変われるのには、それ相当の選別があるそうですからね。
 ‥現代にダブってきても全然おかしくない。なんでも猫の手も借りたい程だとか。
 ‥昭和のベビーブームの時にも結構ダブっていたそうだが、平成の場合はオマケが付いてんだろうね。



手直しの手直し(5).2016/08/26

|静波の西日に映える妻の顔  鶴見辰吾
|静波の西日に妻の顔静か  手直し(夏井いつき)


 ‥あーあ、まるで短歌の上句の中途で、放り投げたかのような手直し。
 俺ってこういうの我慢できねぇんだよね。
 というわけで、さらに調理してみた。


|静波の夕陽に妻の顔ほのか 思いの寄せて波よすままに


 ‥穏やかな夏の夕暮れ時、波よせる浜辺で、
 妻は夕日に、俺は妻の顔に見入っていたら、すっかりほの暗くなってしまったなぁ。むふふ。

 (肌寒かったら暗くなるまでのんびりとは眺めていられないので、夏限定!もしくは南国)

 ↓上の短歌を更に俳句に置き換えるとこうなる。


|惚れ直す西日の湘南 妻の顔




|夕焼けに溶けて流れる想ひかな  花田景子
|夕焼けの水面に溶けてゆく想ひ  手直し(夏井いつき)


 お題の写真の端に写っていた‥お一人様男子とカップルの横並びを比較してどうのというツッコミが
 なんとも詩人センスを感じないのに、短歌にして尚整うもんなんだなとビックリしたよ。


|夕焼けの水面にとけてく夏の日々 ひとりふたりと並ぶ浜


 ‥くくくっ、こうやって見ると
 夏井いつきの感性は、短歌しか知らずの魂が現代に降りてきて
 俳句を勉強しています最中ということのようだな。
 どうにも、短歌と俳句の区分が分からずに迷走中ということらしい。
 (毒舌との太々しさから、厳しい攻めを注文付けては来るものの、本人の器量は俳句じゃないと)


|夕焼けの浜辺に昏れるひとりかな
|夕焼けにずらりカップル浜の鬱
|夕焼けにラブラブしたし我慢浜
|夕焼けやひとりを焦がす浜泪


 ‥あーあ、やっぱり着想が着想だからな。俳句にするとこんな所だろう。
 そもそもにして、詠み手にしてみればそれだけのツッコミなんだし。(つまんねぇ)




|夏の夕 ふと思い出すめだまやき  西田麻衣
|江ノ島や夏の夕日はめだまやき  手直し(夏井いつき)


 ほうほう、すっきりした手直し。こうは直せんな。

 ‥普段から、こういう風にすっきり割りきれば良いのに
 あーだこーだと、すぐにごった煮したがるのは、ただ単に出しゃばりなんだろうな‥未熟ゆえの。




|秋夕焼け水面を走るアスリート  古関美保(元プロゴルファー)
|‥直しなし‥by 夏井いつき


 ‥秋夕焼け【あきゆやけ】が水面を走っていく‥
 「はぁ?」、何勝手に想像を膨らませて解釈しちゃってんの
 それならそうと、もっと判りやすく表現せなあかんやろう。(わかりづらい)

 そもそもにして、お前の思考だと
 アスリートと書いてあれば、走るは要らないねって感じなんだろうが,
 秋夕焼けが走ってるとか、着想が面白いとかだけで、評価すんな!
 (なかなに詠めていても70点、着想が珍しい加点だけで70点‥バランス悪いわい)

 ‥ちなみに、浜辺をトレーニングで走り込んでいた頃を思い出しての詠みだそうです。


|孤軍汗、水面を走る夕日かな





|夕陽(せきよう)にもたれてかじる焼きもろこし  FUJIWARA藤本
|夕陽(せきよう)にもたれ焼きもろこしかじる  手直し(夏井いつき)


 もたれての「て」の調べが緩むとか‥小難しい表現をして直しを入れたところ。
 ‥早い話が、胃にもたれての「て」の連想を嫌ったんだろう。
 ‥昇格させちまってんだから、そこん所をあまり強く言えないというおトボケだな。
 ‥そうは書いてないので、そうではないだろうというのが夏井いつきの論理でもある。


 ‥それにしたって、さっきの目玉焼きと変わらんな。
 夕陽を【せきよう】と詠ませただけで加点評価になるという、不公平さは拭えない。


> そもそもどうして、夕陽を背にしてものを食うわけ?(あかんやろう)


 もたれるという表現を使ってるんだから、外だってことに変わりはない。
 ‥方角なんてどうでも良いだろうとのやっつけがそこにある。
 ‥いやそれにしたって、太陽を背にして食べる感覚はうすいはずだ。
 ‥野外バーベキューにしても、太陽の下で頂くという感覚が濃いはずだ。


> なのに


 「もたれ」が詩を発生させてる大事なポイントがあるんですから
 「夕陽は焼きもろこし」で良いと言っている奴は、永遠に才能アリにはならないと思います。

 ‥かなり微妙だな。
 奇抜が好いとばかり言っていては、なにかと乱れることにも繋がろう。
 だからといって、まったく駄目というのも面白みに欠くところがある。


 肝心の焼きもろこしがおいしそうに思えるかというと‥そこもかなり微妙。

 ‥そもそもどうして焼きもろこしを囓るのに、もの悲しさが必要なんだよ。
 そこを詩の味わいとか抜かす以前の段階で、テーマとモチーフとがちぐはぐにある。

 どちらかと言えば、そこにあるのは懐かしい感覚でしかない。
 でも囓ってるのは、いつもと変わらない焼きもろこしだ。
 ‥何なんだろうな、そこにある味わいとは?(人によっても違ってそうだし)


> そもそも


 季語が「もろこし」なんだから、夕陽【ゆうせき】はとくに要らないというのが判断か。
 【ゆうせき】は四音、【ゆうひ】は三音、脇要素のくせにこのロスは甚だしい限りだろう。


|香ばしや夕浜ほっつき焼きもろこし



> ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 22:44 | Comment(0) | プレバト俳句 | 更新情報をチェックする
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