2016年09月01日

【プレバト】秋の空、俺も詠んでみた

向宜詠吟.2016/09/01

|朝富士や爽やか吸い込むランニング
|ヘリ行くや果ての果てまで鱗雲
|遥かまで遠乗りしたし天高し
|行く雲や踵返さず秋夕焼け



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



稚草

 ‥あれれ、夕焼けって夏の季語だったの??
 う〜ん、秋だった覚えがあるのだが、いつの間に晩夏に??


> というか


 ‥夕焼けの季語も月同様に
 別の季節の季語が入っていればそちらの季節という解釈をしても良さそうだよな。
 春夕焼けとか秋夕焼けとか冬夕焼けとか‥同じだろう。


|渡り鳥夕焼け向こう点になる


> ‥発句


 爽やかといったら、秋の朝。
 朝富士といったら、晴れてる様を意味する。
 ‥という所でまとめてみました。

 (爽やか‥意味ダブるし字余りになるし難しいぞ)
 (‥そもそもにして、季語の意でない爽やかとの勘違いがあるからな、そこが悩ましい)



手直しの手直し(8).2016/09/29

|移り気な空 秋風のうしろ髪  ミッツ・マングローブ
蒼すぎる空 秋風のうしろ髪  手直し(夏井いつき)


 「ええ?、これで昇級かよ。というかこれが俳句??」
 句またがりで詠むと、問答無用で流派優遇なだけだと思うのだが‥

 手直しのうんちく‥句またがり大好きお夏の言い分がこうだ。

 句またがりなだけに、前と後の対比を利かせた方が奥行きが出る。
 ‥へぇそうなんですか、まぁ宣伝句にしても幅が利いてた方がインパクトあるからな。


|気がつけば鰯雲消ゆうしろ髪


 ‥ああ、やっぱダメだ。句またがりにならねぇ。整っちまった。




|秋天や我が来た道に曇りなし  キスマイ千賀健永
|我が来た道 秋天へつづく道   手直し(夏井いつき)


 手直しのツッコミが、「秋天」なんだから「曇りなし」はおかしいと来たもんだ。
 それはなんか揚げ足問答にしか思えない言い分だ。
 ‥どうみたって、「我が来た道に曇りなし」は一つのフレーズだろう。

 句またがりにして、偉そう感が落ち着いて見えるのは、句またがり自体がそういう構造だからだ。

 詠みがこってりなんだから、こっってりのままに手直ししてほしいものだ。
 ‥どうして、控え目にせなぁあかんねん!?


|雲逝くや秋天来たるおらが道




|秋の空ただいま秘密基地跡地  NONSTYLE 石田
|手直し無し(by 夏井いつき)


 なんでこれで昇格なんだよ。こんなの俳句じゃねぇだろうが。
 ‥あきらかに句またがり優遇なんだと思わせる展開だ。日本文化を語る含み毒め。

 「秋の空ただいま、秘密基地跡地」

 「ただいま」と「只今」がよく整っているかどうかなんて、ダジャレの範囲だろうが。

 通常は「夏草」あたりで整えようとするところを
 「秋の空」としてサラリと整えるあたりは手慣れているのだろうが
 それにしたって、そんな詠みを自慢げにもこんな場所で広げるだろうか?
 ‥その辺の、判断というか空気を読まぬ根性に喝だろうがッ。


|かつて基地ガキの自己満 鰯雲


 ‥俳句として勝負するなら、こんな感じか。
 季語を「鰯雲」として、様々な思い出が甦ってくる感覚を投じてみた。




|漣の海を鏡や鰯雲     三遊亭円楽
|海原は鏡 鰯雲のさざめく  手直し(夏井いつき)


 ※漣(さざなみ)
 ‥なんともまぁ杜撰な響きの勘違い手直しだな。
 (無理してまで弄らなきゃならない程でもあるまい、よく整ってるだろうに)

 大体だ、鏡は例えなんだから、活きるも目立つも脇役だろうが!

 そこの勘違いが敗因の上に
 「鰯雲のさざめく」とか‥DQNな日本語にしかなっとらん。
 ‥「もっと季語を信じて下さい」と耳タコ台詞はどこ行ったんだべさ?

 (季語に形容を足すような詠み方でも、うなずいて貰えるのは歌留多の枠である)


|漣を空に泳がし鰯雲


 ‥直すとするとまぁ、音数に無理があるので、こげなファンタジックな詠みにならざるを得ない
 しかしまぁ、こういうのに走ると上達しませんね。言語の基本が崩壊しますから。

 (ポイントは季語に手を加えずに言い切れるかどうか、もしくは作った季語がマッチしているか‥)




|鉄格子隙間さ迷ううろこ雲   東国原英夫
|うろこ雲行く独房の鉄格子   手直し(夏井いつき)


 ‥刑務所を視察した時の独房の鉄格子から見えたうろこ雲を詠んでみたそうです。
 (受刑者は、どういう気持ちでうろこ雲をみるのかな?)

 鉄格子だけでは、場所が不明のため、気持ちを推定できない。
 ‥と言ったところで、ベタに句またがりで手直しをして詠んだつもり。

 それでは、受刑者の気持ちを試みた詠み手の心意気はまるで空っぽである。
 ‥受刑者のとんでも俳人も居ることだし
 ‥それと比べたら、鼻糞みたいな手直しだな。(恥)
 ‥少しは蟄居でもしてみて、その辺の気持ちをお勉強でもしなさいなと。
 ‥うわべだけの映像もどきになんの詩心があるというのだろうか、ほんと糞!(残念でしたね)


|冤罪や鰯雲にらみ鉄格子
|脱獄か雲に紛れりゃいわし雲
|独房に転がる余暇のいわし雲
|いわし雲かぞえ出所後をさがす


 ‥挙句が句またがり?‥いやいや、これは自由律の範疇かと。




|鰯雲 蹴散らし一機普天間   キスマイ 横尾渉


> ‥「を」にするか「へ」にするか「に」にするか?、さぁどっち?


 出発を意味する「を」では、まだ蹴散らしてはいないので、時間経過がおかしく見える。
 「蹴散らし一機普天間へ」では、敵機かも知れないという韻が漂うので気味が悪い。
 そもそも、味方機であるという位置付けも定義もどこにも無い。そこに注目すると「に」が適切。

 一見、

 「蹴散らし」の響きには撃墜が付きまとうが、ここでは単に雲を蹴散らすという事である。
 さらに、飛んでく方向からの推測にしかないので、やんわりと詠まざるを得ない。
 ‥気負わずにやんわりと詠むことで、緊張感も無く、味方機であることが伝わる。

 こういう細かい部分は、普通に置いてあれば意図する韻を含まないが
 「ちょっと変?」に思うような含みが漂うことで、暗号のように扱われる。

 時間経過がしっかり織り込まれていれば、発進か帰投かを混乱することはない。
 ‥指摘するだけ野暮だが、ここは番組なので、まぁ指摘もありだろう。

 (だが、見方が半分だった。いわゆる平和ボケだな)




|秋澄むや蒼し肺ふのありどころ  梅沢富美男
|秋澄むや蒼肺ふのありどころ  指摘(夏井いつき)


 ‥手直しのうんちくが非常に微妙。「蒼し」では三段切れと言い始める。(そこはどうでも良い)

 たしかに‥誰の肺のことかと言えば
 自分の肺のことなんだから「蒼き肺ふ」と綴らないと曖昧になってしまう。

 だからと言って、「蒼し」は、「秋澄む」を一手に受けたたとえでもあるわけで、
 曖昧に言い含めて添えておきたい部分。
 (実際としても、蒼き肺ふであるかどうかなど誰も知らない)


|秋澄むや黒き肺ふの清み頃


 ‥ということで、梅沢富美男は喫煙者でもあるから、こんな所だな。
 これは少しばかりお勉強になったが、それにしたって、時代の形容詞の乱れをまずは指摘すべし。




|山あいの秋雲工場フル回転   FUJIWARA藤本


 ※工場(こうば)
 これはどう見ても川柳の部類でしょう。
 ところがどっこい、これをよく見ると

 「山あいの秋雲、工場フル回転」とまぁ句またがりに仕上がっている。

 ‥FUJIWARA藤本はこれで名人初段に昇格しました。


> やっぱり、句またがり優遇査定なんだな。(全国展開にも派閥つくるつもりか?)


 ‥五七五の調べを格下に見ている毒含み確定だよな
 ‥毒でもまぁうすめて使う分にはそれなりに役に立つらしいので、とりあえず薄めとかんとな。



> ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 22:49 | Comment(0) | プレバト俳句 | 更新情報をチェックする
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