2016年09月15日

【プレバト】京都 中秋の名月、俺も詠んでみた

向宜詠吟.2016/09/15

|待てど雲 月も舞妓も下駄の音や
|あちらから雅の足音 月出でる
|簪に月照りだして口説く宵
|名門の闇とて明かす月しずか



> うた詠み終わります、ありがとうございました。



手直しの手直し(7).2016/09/17

|重なりて父母の面影秋の月  長山藍子
|父母の面影白し月白し    手直し(夏井いつき)


 ‥ほうほう、直しの型は好い。器用なものだ。

 しかし、バカの一つ覚えにも色と韻(リフレイン)しか見えとらんな。
 「面影白し」ってな、普通にいえば印象が薄いってことだろうが、残念。
 「月白し」ってな、お前の言い分で言えば、月が夜に明るいと言ってるのと変わらんだろうが、残念。

 色だからセーフとか、勝手にテメエの頭の中でライン引いてんじゃねぇよ。
 色と韻のサンフラワーおつむがよッ。

 ‥でもまぁ「ふぼ」と読まずに「ちちはは」と頑固にこだわる点は同意できる。


|父母や面影ばかり月きよし


 ‥長山藍子の独特な人間感情を織り込んでみた。
 なんでも父と母はその代表で、いろんな方々の顔も同時に綴りたかったのだという。
 じゃ、そちらさん方々の顔も、父と母の記憶と共に暗に登場ねがうしかないよね。


> 月と綴れば、月は明るい、丸い、照らす、輝く、美しい、イメージされるモノはすべて含まれる。
> そんな哲学を持ち込んでいては、詩にはならない。(下手になるのがオチ)
> そんな哲学に浸りたいなら、書道でもしたためてりゃいい。(きっと上手くなるだろう)




|月光に頬寄せ歩く老夫婦    塩地美澄
|寄りそうて月光をゆく老夫婦  ‥こんなもんでええんちゃう? by 夏井いつき


 「頬寄せ歩く」はさすがに「?」ではあるにしても
 その手のパターンを凡人の凡人の凡人と下に見た夏井の手直しは、月見になっとらん。
 ‥ほがらかそうな老夫婦の睦まじさを見て、其を月見と見立てるぐらいはすべきである。


|お月見や手を寄せ歩く老夫婦


 (このぐらい基本だと思うのだが、免疫が無いようなので正視できないと‥残念)




|古都の夜 仏微笑む月見酒   野村真美
|御仏も月見酒せん古都の夜  手直し(夏井いつき)


 しかしまぁ、仏と月見酒にこだわるところに風情なんかあるのか?
 どちらかというと川柳のノリだよな。

 ‥そこはさておき


|古都の夜 仏も鬼も月明かり
|池に映ゆ水面うるわし月の月
|下に映ゆ月にうなずく桂離宮
|天上に月を認めず日を認め


 ※日→非の引っかけです。なかなかの詠みって‥川柳じゃん。




|名月や文明開化になに思ふ  キスマイ北山
|月なにを思ふ文明開化の灯  手直し(夏井いつき)


 本人曰く、お題の写真の端に写っていた外灯に着想したそうだ。
 ‥なんてところに目を付けたのかと‥天晴れに思うも見事に轟沈最下位。


 その手直しに、でました夏井のお家芸「句またがり」


 俺も試しに句またがりを囓ってみたが、無季で攻めると意外と楽チン。(幼稚な印象)
 ‥季語を放り込もうとすると、俺には無理。(じんましんが吹き出す感じ)


|ざん切りやLED経るも月夜かな


 「ふふふ、どうよ」
 ‥何を思うんじゃなくて、すでに答えは胸中にありというわけですね。だってそれが俳句の心だろう。




|君の耳ただ満月の照らす音  パンサー向井


 夏井いつき曰く‥なかなかの詩人‥

 「はぁ?」、ダイレクトな恋詠みはまったくのダメダメで
 ‥こういうプラトニックな流れになると絶賛とか、女子の恋歌の評価って自己中なんだな。
 ‥なるほど、そりゃ疲れるな。天敵だわ。

 なかなかの詩人の意味にしたって、

 「照らす音」の「音」の切り替えが斬新とか、そんな程度のほめだしな。
 全体の構成力なんか見ずに、なかなかの詩人てな、けっこう大ざっぱなどんぶり勘定だよ。
 ‥しかも、照らすは要らないところですが、許容の範囲ですときたもんだ。
 ‥なにが許容だよ、テメエを中心にすんな!


|鹿威しただ満月の照らす音


 このぐらいにまとまってたら、俺も絶賛だけどな。

 ‥「君の耳」ってフェチ過ぎるだろうが
 隣に居た女子がイヤホンでスマホを聴いてて、シャカシャカと何だろうかと耳を澄まそうと思ったら
 よく見てみりゃスゲーかわいかったです‥の詠みにも思えるからな。
 できれば、テレビのイメージ映像もこちらにしてくれれば、
 なるほどそうか!と思わなくもないところだが‥「君」だからな、なんとも。




|古都秘めて慕う逢瀬の月影よ  ミッツ・マングローブ
|水匂う古都の逢瀬の月影よ   手直し(夏井いつき)


 手直しは鴨川をイメージして「水匂う」になった。
 でも、「古都の逢瀬の月影」ってそれほどに具体的ではない。
 映像としては不十分。文意に沿っただけの直し。
 ‥鴨川と書かずに避けたのもそういうことになる。(鴨川も古都も同じやんというツッコミだな)


|月影や先に来てたか橋の紅
|切り刻まむ刃の性よ月に雲
|紅の痕 刻まる骸 月あかり
|月夜ほど血を啜りたり京の橋


 ※紅(べに)
 とまぁ、具体的すぎるのもどうかという指摘もまたあるかと。その視点を忘れてはなるまい。



|名月に包まれベビーカー眠る  FUJIWARA・藤本
|満月に包まれ眠るベビーカー  手直し(夏井いつき)


 どうでもいいが、「ベビーカー」って五音なの?
 そこに縛られたのが、FUJIWARA・藤本の敗因かな‥
 ‥まずは音数などほっといて、気持ちの好い整いから探すのが上達のコツ。


|眠る子や月とまんまるベビーカー




> ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 20:03 | Comment(0) | プレバト俳句 | 更新情報をチェックする
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