2016年09月24日

【勝手句帳】019 28-9-23 静岡新聞掲載分から

↓3)向宜詠吟.2016/09/24

|球児らの汗の玉抱き大地蹴る  静岡市・あけぼの句会

|球児らの汗かっ飛ばし大地蹴る



 かっ飛ばさないと塁に出られません。
 汗を振りしぼっても、まずは打ち返さないと画にならないのが野球です。
 守る方にしても球が飛んでこないことには、大地を蹴る機会も得られません。チーン。




|龍華寺の天井絵の龍舞躍る  静岡市・あけぼの句会

|習合や龍舞ひ来たり天井図



 龍華寺(りゅうげじ)でググってみても、そこの龍図はでてきませんでした。
 天井龍図は何も龍華寺だけの特色にないのは明らかです。
 ‥そのそもそもは、神仏習合の進んでいた江戸時代ならではの集大成だったと思います。



1-3)1

|緑陰へつどう子等の瞳みどりかな  静岡市・あけぼの句会
|緑陰へつどう子等の息青し     手直し



 「瞳みどりかな」‥どうみてもやっつけでしょう。
 写生をするにしても真夏はどうでしょう。それならそれで「写生かな」と書けば良いだけです。
 普通に言えば、青息吐息にも日陰欲しさに集まってくるものかと。

 その昭和の頃までは、そんな緑陰つまり木陰の上には毛虫がウジャウジャとおり
 なぜか、ヒトが寄ってくると上から降ってくるのが常でした。
 一度そいつを経験しようなら、夏の木陰など求める気分も湧かないのが昔だったのです。

 (まぁ、地域にもよるのでしょうが、著生の地域ではそんな感じでした)
 (それにしても毛虫はどうしてヒトに取りつこうとしてたんでしょうかね?未だに謎です)




|梅雨入空李の花嬉々と咲き始む  静岡市・あけぼの句会
雨まとふ李の花を窓に見る    手直し



 おやおや、二重季語ですね。しかも李の開化は春なので、季節感がちんぷんかんぷんです。
 これは観賞用にカスタマイズされた珍品の李なんでしょうかね??
 でもまぁ、そんな珍品を俳句に詠もうなんざ、まだまだ数百年は早いかと。
 ‥俳句の草木季語が崩壊するほどのカンブリアン爆発が再来すれば、そうなるかも知れませんけどね。




|夏北都 賑はふ街の時計台   静岡市・あけぼの句会
|夏北都 昭和メルヘン時計台  手直し



 化石になってしまった光景を現在進行形で詠んでみたところでどこに風情があるというのでしょうか?
 それともなに?、賑わいが復活したとでも、「まさかぁ〜ありえねぇ」
 当時は、リゾート開発に息巻いてた連中がいたからもてはやされていたんすよ。
 テレビでも話題にならないのに、早々再び人が集まるわけがないでしょう。
 どうせ行くなら新幹線で金沢な気配だと思いますが、それも今ひとつのようですからね。

 ‥風化な街並みは、風化らしく表現して下さい。そちらの方が味があるかと存じます。



1-3)2

|ランチ終えビルが吐き出す日傘たち    静岡市・わらしな渓流句会
|レシピには載らない母のかくし味     浜松市・浜松川柳社いしころ会
|体当たりされ大切なもの見えてきた    浜松市・浜松川柳社いしころ会
|ハーモニカ 星と語らうシンホニー    浜松市・浜松川柳社いしころ会



1-3)3

|持つべきは友だが敵になる恐れ      浜松市・浜松川柳社いしころ会
|待つべきは親友?それともライバル?   手直し


 「え?、なに」その友づくりって、人脈づくりのことですか?
 自分からプッシュできる絶好のネタを明かせば、そりゃ、ライバルにもなりかねませんな。当然です。

 ネタを考えてから友を選ぼうなんてのは、すでに敗北しています。
 友が居てたまたま浮かんできたネタがどうにもはまっているらしいという次第が大事かと。
 ‥そうでもないなら、まず転職する試みなど‥リサーチすることが重要です。

 (ただの妄想なら、くれてやれ)

 説得力も醸し出せない疎かで、発想のみに勝負にでようなどとは‥
 しかもそこから以て、人頼みにも友づくりなんてね‥人生の歩みの段取りがあべこべなんですよ。
 誰から見ても、そんな怪しげな眉唾空気に賛同なんてありえませんよ。
 まずはテメエからズタボロになるほどの苦悩を以て手土産とせよ。
 ‥勿論その先が見えないままでは、土産にもなりませんけどね。


> アイデアとて、もてなしであるべきであり、毒であってはなりません。
> ‥まずは身を以て毒味せよ




|古希の春 大人の始末小奇麗に  浜松市・浜松川柳社いしころ会


 ‥意味が分かりません。ググってみたところ
 古希【こき】とは、七十歳を指し、杜甫の詩に由来するとのことでした。

 それにしたって、「大人の始末小奇麗に」なんてさ‥
 丁度バラバラ事件がその辺でやらかしてるじゃん、なんかそれと被っちまうんだよね。
 それとも、これは粗相の話なの、それとも珍しく夢精しちゃった「てへ♪」って詠みなのか??


> う〜む、無理。解釈不能。


 そこで、貪欲にも‥とある着想を得た。
 古希【こき】をなんとなく【ふるまれ】と読んでみた。
 ここで言い表すなら「老いまれ」‥老いて久しくこんなことがありました。

 ‥ふふふ、これは好いと思って
 【俳句】お題'○まれ'の詠みになりましたとさ。



> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 19:15 | Comment(0) | 名句にポン/2016 | 更新情報をチェックする
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