2016年09月29日

【勝手句帳】021 28-9-27 静岡新聞掲載分から

↓2)向宜詠吟.2016/09/29

|幼き日寝床の中に聞きゐたる父の杵振る餅搗きの音   掛川市・なでしこ短歌会


 通常、餅つきは一家総出の大会みたいなもので
 子供が寝床のままに搗いているという感覚に「?」がよぎりました。

 当人がまだ歩けないような赤児だったのか
 それとも風邪で寝込んででもいたのか
 親が、餅を搗くのを商売とするような何かを担っていて、毎日のようだったのか
 それともその辺気にもしない親だったのか


> その辺、なーんも分からんので、悩んじゃう歌になってしまっています。


 ‥ただ意味が通ってればいいってもんじゃないんだよ。




|さよならと握り返され夏惜しむ  静岡市清水区元城町

|さよならと握り返され 夏惜しむ孫らに「またおいで」と見送る


 ‥わざわざ俳句の詠みを短歌に仕立て直してみました。
 概ね‥爺婆が孫と別れる時節という光景なのかなと思うわけですが、
 仮に、そうじゃなかった場合
 誰が誰の手を握り返したのか、まったく見当がつかない詠みになってしまいます。

 そのような想定できない要素が絡む場合、
 それは、短歌にも俳句にも相応しくない着眼という次第に及びます。
 つまり、言うならば、それが和歌の不自由にあるわけです。(許容とも言いますが)


> すべてを31音なり17音で語り尽くせると思ったら大間違いです。
> ‥ただそこに挑戦してみているという自覚を常に保ちましょう。



1-2)1

|呑み込んだ言葉が胃から顔に出る  富士市五貫島




|戦争をせぬ憲法がいじめられ    沼津市下河原町


 ‥おおー、これはご馳走だ。


|米国の傘から自立の意味問わず一緒にやんちゃ戦争法
|血の付き合い断る九条に友情かざすヤンキー座り
|突き上げの付いて回るが意思表示 契るも蹴るも化かし合い
|真っ直ぐを通れず通さず鬼の居る外との付き合いカネ絡み
|カネだけで満足できず死地に出すその気満々安倍博打
|気がつけば戦争病かと中国もいつか来た道けぶり立ち
|怪しきに備えは必要その備えロボット同士の戦争か?
|カネ掛かる経済効果を欲するは大手の都合メジャーの意
|安倍ポチのまず水を飲み一呼吸「私の判断により本日付けを以て防衛戦闘を指示致しました」
|弱虫で十分とも言えず‥一億総過労死用意かな‥



 考えてみたら、昔ほど体力からして追いついてないんだからさ
 戦争突入と同時に、死地に出向かずとも大半が過労死しちゃうだろうね。
 総力戦ともなれば、そうなるし、そうでないならロボットがフル稼働でって‥
 ‥兵器の究極にしても、手作業は必要だからどうなんだろうね?

 安定した物資確保のためにもTPPが大前提なんだろう。

 協定と言うことで、輸送作戦に協力して下さいと各国にも通達して世界を巻き込みたいと。
 ‥もしかして、その手の内容もあのぶ厚い資料の中に書かれていたりして。




|メダル数だけ重くなる帰路の空   選者
|メダル得ず気後れ重し帰路の空   ツッコミ



1-2)2

梅雨明け    菊川市仲島

大男が
赤道を越えて
太平洋を跨いでやって来た

ど真ん中で
太陽が髭を剃っている

紫外線がじりじりと
ひまわりの青き目を焼き始め
クジラは
海底から風船を飛ばしている

南から北へと熱風がたぎる日本列島
青蛇が一匹
透き通った朝露を
泳いで
悠々と通り過ぎた



> 面白いのだが、どことなくリズムとアイデアの均衡が保たれていないのがやや残念。
> ‥ということで、リスペクトしてみた。


地響き相殺

大男が赤道を越えて太平洋を跨いでやって来た
ど真ん中で高気圧が髭を剃り、北と南のジェット気流をつないでいる

太陽がじりじりと世界中を焼き始め
地球は水竜巻にて水分を空に蓄え大水の準備満タンだ

南から北へと熱風がたぎる日本列島
台風が四匹、地震雲をぶっ飛ばして溌剌と通り過ぎた




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 04:02 | Comment(0) | 名句にポン/2016 | 更新情報をチェックする
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