↓5)向宜詠吟.2016/11/16
|達人は出てくるネタに一味添え 浜松市・浜松川柳クラブ
|達人は出てくるネタに一味添え 難度あじわう集中家
‥なんともアバウトなプラス七七変換ネタです。
どこに標準を持ってくるとすっきりするのかに、右往左往しました。(まだまだです)
いろんな達人が居ますからね、そこに恥ずかしくないバランスが求められます。
教わる=イメージが無い。
イメージを持てるようになって半人前。
イメージに難度の違いがあるのを自覚して、難度に挑戦するようになって一人前。
難度を好み、鍛練を重ねて、振り向いて見ると「達人」と呼ばれていた‥まぁそんな所かなと。
|見るからにやや危ないと目をそらす 浜松市・浜松川柳クラブ
|見るからにやや危ないと目をそらす 歩きポケモンGOはゾンビ風
‥+七七変換するネタが、非常にわかりづらいのです。
「見るからに」×「やや危ない」×「目をそらす」‥なんじゃそりゃ??
> 如何なる状況なのかちっとも判りません!
‥しかしなんかそそられたんですよね、このどうしようもない奇妙さに
そこで悩むことしばし、歩きポケモンGOに辿り着きました。
やってる本人たちがどう思っているかは知りませんが、
それを傍目に眺める側の思うこととして、目を合わせたくない気持ちはあるでしょうね。
‥それは会話を合わせたくないとした意味合いでもあるかと思います。
自分の気持ちがそちらに寄って、興味本位にも合流したくなんか無いとした感じでしょうか。
‥いつの間にやら、ゾンビ扱いなんでしょうね。
> 言葉に整えると、まさにそう思わざるを得ません!
1-5)1
|対立が浮き彫りにする生きる道 浜松市・浜松川柳クラブ
|対立が浮き彫りにする分かれ道 そのまた先にも思う溜息
|対立が己を覚ます生きる道 大船小舟乗り変えるも術
|行動が浮き彫りにする生きる道 巻き込むも立ちはだかるも善し
‥ここでの対立は、否定ではありません。肯定です。ここがポイントです。
ですが、「生きる道」というのは少し違うのではと思い、三つの視点に分かれました。*術(すべ)
|写経するあなたこのごろもの静か 浜松市・浜松川柳クラブ
|写経するあなたこのごろもの静か 形からいる手本みたい
物事の習いの多くは、形から入るタイプとそうで無いタイプとに分かれると思います。*入る(いる)
写経など、まさに形からしか入りようがない部類です。
‥形から入るのが、糞大嫌いな自分としては、意外な詠みでもあります。
> 理解も納得もよすがも得ずに、「形から入る」=「従属するばかり」‥とんでもない事です。
とはいえ、理解と納得があると次に来るのが、応用と改善にあるのが性格ですから
俺こそが形だと言わんばかりなんですよね。(そこもまたどうでも好い口です)
‥人の流儀、失着の因を推し量るのも乙なものですから、見てるだけも有りなんですよ。
‥感心できればなによりですが、どうにもそうに無いらしい。(だからこそ糞大嫌いに至るのです)
|夢の中解けた難問矢張り夢 浜松市・浜松川柳クラブ
|夢の中解けた難問やはり夢 正夢目指すこれぞ難問
‥クビになる正夢を見たことがあります。
結果的に、夢と同じくした後に、意外な展開でクビを選択しました。
(夢をあなどらずに、目先の得に寄らなければ、また違った結果になったのです。まさに恥のじです)
あんな結果になるなら、
東名工事の上に載らずに、大人しく下で常駐してれば良かったと思わざるを得ません。
(せっかく日当ランクが上がったばかりだったんですから)
> ちなみに、東名集中工事は警備にとっても祭りみたいなモノで、
> 単なる常駐よりも、ずっと実入りが好いんです。(立場も扱いも違ってきますし)
‥良いですね、成功タイプの夢見ですか、しかもダイレクト感ありありな様子です。
したきことにあろうなら尚更でしょうな。
1-5)2
|早朝の露をすくひて一句書く 沼津市・万年青大学「俳句A教室」
|早朝の露をすくひて一句書く 筆の先から秋ぞこぼるる
「露」は秋の季語ですが、ここでの露の使い方も行事絡みの雰囲気ですが、
まぁ知らない人から見ると秋の表現としては、弱い句です。(俺も知らねぇし)
‥そこにどうやって秋をもう一押しするべきかです。
できれば、秋らしい句が出来上がって然るべきですが、
「一句書く」とまで云いきってしまっては無理です。
‥「書くとか言ってる先にもっと具体的に詠めや!」まぁそう言いたいですからね。
そんなツッコミすら「クスッ」と笑えるところで攻めてみました。
|出勤のエンジン音や露光る 沼津市・万年青大学「俳句A教室」
|出勤のエンジン音に露光る 暖機運転手軽やHV
‥「露光る」この景観での用い方は有りだと思います。なるほどと思いました。
そこで+七七に変換すべく、HVの暖機運転はどんなもんだろうとググってみたところ
燃費改善の過程で、自動化されてるみたいですね。「へぇー」と思いました。
|裾塗らし畑路急ぐ露の朝 沼津市・万年青大学「俳句A教室」
|朝ぼらけ裾さ露ぬる畑の中 レタス採る腰無口な太陽
「露」そのものが概ね朝の気象変化の様ですから、「朝」は句のどこかにある程度でも十分です。
人によっては、全く要らねぇとか言いそうですが、
‥畑仕事の場合ともなると、セットで用いないと気分が乗らないところなのでしょう。*裾(すそ)
> でもこれ、ネタだけですと、どことな〜く、朝の畑の中での用足しにも思えてしまいます。
インドにはトイレが無いというかその手の文化がない代わりにそんな風習だったそうです。
日本で昔にどうだったかは、あまり聞き及びませんが
‥トイレの無い状況ともなると片づけるのも面倒ですし、やるんじゃないでしょうかね。
とまぁそういうところで、レタス辺りを折り込んでみました。
日々の朝露を払うのも太陽、朝露を袖に塗らして畑を急ぎ回るのも太陽。
‥詩らしく合わせてみました。
|閉ざされし門扉の錆や露葎 沼津市・万年青大学「俳句A教室」
|閉ざされし門扉の錆や露むぐら主何処か隣家寂しく
葎【むぐら】‥野原や荒れた庭などに繁茂する雑草の総称。
‥どこの家にあるのかを考えましたが、単語として「隣家」が手っ取り早いかなと。
近所とか近隣とか、まぁそういう見方もありますが、
隣家の方が毎日見ている感があって、らしく伝わってきます。
‥間違っても旅先のなんてどうでもいい話です。
俳句で詠む分には、味わいのある題材になるところでしょうが、そこが短歌との違いかと思われます。
‥こういうのは絵画で云うところの手法と同じ傾向です。
あるがままに描くのでは無く、再構成しちゃうんですね。
でも目の前の風景はそのままに参考にする。まぁ短歌もそうやって、
空想絡みにもそんな具合に整えざるを得ないケースもあると云う事です。
1-5)3
|富士の裾尾花の銀波大うねり 静岡市・船越俳句会
|銀尾花富士の裾にて大うねり 波打つ風になぐさめ飛びけり
‥「富士の裾」の意図する範囲が広くて、曖昧なのです。
御殿場の方が詠むならまだしも、静岡市ですからね
どうしたって箱根にでも行ってきたのかなと、思わざるを得ません。
実際、芒の大うねりなんて見たことありませんからね、どうにか画像検索から
それらしいのを見つけ出し、こんな感じかと思ったところを詠んでみました。
+七七にそのままでは使えませんので、手直ししました。
俳句としての上の句が、なかなかに整いまして、こんな風にも詠めるのかとちょっと意外です。
箱根と詠まずに「富士の裾」‥なんか、してやったりな印象です。(ごちそうさま)
> 秋の行楽よろしくに来たのに、風に吹かれて、もの凄いというか散々な感じだったのでしょう。
‥まぁそんなところかなと。
|曼珠沙華群生魔女の棲家なる 静岡市・SBS学苑パルシェ校「すんぷ俳句のひろば」
|曼珠沙華群生魔女の棲家なる 自惚れ嗤う魅する佇み
‥これはものすごい詠みっぷりですよ。
「すみか」を変換しても「棲家」はでてきません。
でも、魔女のとした味わいには、こちらの方が良いと思います。(そのまま用いました)
「佇み」の所は他にも置き換えられそうですが、
掴みが「曼珠沙華群生」で、続くのが「魔女の」と比喩です。
‥羽目を外すしては、比喩を重ねて意味不明に陥ります。
1-5)4
|子別れの鴉は何処豪雨の夜 静岡市・船越俳句会
|激しきや烏の子らに雨降れる 親とて寄る辺せましき暮らしに (るる訂正:2016/11/27)
‥「豪雨の夜」ってそんなのあんた、親烏だって大変だよ。何言ってんの!?
というところで、ボケにツッコんだ詠みになっております。
まるで現代社会の比喩になりました。なんとも意外。(八咫烏もびっくりの視点かと)
春先になると烏が騒いどりますが、あれはどうにも子烏が親に餌を催促している声のようです。
巣立った後にも、しばらくの間‥親から餌をもらうパターンのようです。
‥考えてみればまったくそうなるわけですよね。(冬はさほど鳴いてないし)
(全然思案したことがありませんでした‥OTL)
ついでに
春先の雀の丸丸としている姿は、孕み雀と言って、卵を産む前のメスぷっくり状態です。
冬を越してあれば、脂肪の蓄えも無いだろうに、なぜぷっくりしているのか不思議でしたが
まぁそういうことのようです。言われてみればそうですが、鶏見ても判りません。
‥燕なんかもそうで、渡ってきたばかりの燕はどちらか言えば痩せています。
雀に餌(米粒)を撒いても一羽あたり大して食いつきもしねえくせに、
‥どうしてあんなに丸丸とするのか、冬の間の栄養価がとても謎です。
|雨しとど燈火親しむほかになし 静岡市・SBS学苑パルシェ校「すんぷ俳句のひろば」
|雨しとど燈火親しむほかになし この噺は活字しとどなり
‥「灯火親しむ」で読書の秋を指した季語のようです。
灯火というほどですから、明治にランプの時期があったそうですが、その灯火だと思います。
(江戸の行灯に用いられた燃料はもっぱら魚油でした。菜種は高級品だったそうです)
(つまり、魚臭くて読書どころではないというか、秋の風情なんてどこ吹く風だったかと‥)
でもしばらくして電柱が立つようになり、ランプもほどなくして幕を下ろしたようです。
(ざっくり三十年、その期間を例えるならガラケーより長くトリニトロン管より短い‥)
昔から日本は、十年目が峠、二十年目は下火が当たり前だったんですね。(普及はや☆)
(じゃ、十年目の分野には、寄りつかない方が先見の明と云う事になりますね)
(寄りつくなら改善を掲げるのが鉄則と‥面接官もそのぐらいじゃないと人材拾えないと‥)
そういう意味でも、「灯火親しむ」なんて馴染みの薄い風情かと思います。
‥でも、そこをうまくまとめて来ています。(さすが選者)
> で、どのような塩梅で‥+七七するかです。(滅多に読書なんかしねぇからな)
※ しとど‥勢いの激しいさま。ひどく濡れるさま。
閃いたのが、「活字しとど」というした韻の繰り返し。
‥お涙頂戴と言わんばかりの意味にするか、活字にあふれている意味にするかは選んだ本次第かと。
1-5)5
|秋冷のひとり噛み締む下駄の音 静岡市・SBS学苑パルシェ校「すんぷ俳句のひろば」
|秋冷のひとり噛みしむ下駄の音 ガタピシ宿を開けてのひとり
|秋冷のひとり聞きぬる隣から ガタピシ宿に添い寄るおなご
|秋冷のひとり聞き入る悶悶と 壁の薄うてさかる夜な声
|秋冷のひとり聞きたる下駄の横 ガタピシ宿に差し入るおなご
*秋冷(しゅうれい)、ガタピシ宿(がたぴしやど)
> 「秋冷」と「下駄」の組み合わせに、どうしても
> 昭和ながら(戦前戦後)の貧乏学生をイメージしてしまうのですが、
流行っているとも思えませんので、そう思うのですが、
詠みとしては、なかなかそこに合わせるのは無理というモノです。
‥そうなるとまた違うかなと思いもしますが、パターンは同じだとして
有り体のパターンを見繕って詠んでみました。
ちなみに、ガタピシと言っても、日本のガタピシは中国の安物よりはずっとマシです。
まぁ極端だと、ビフォー&アフター程の差も想定内ですが
あくまでざっくりとした比較です。
時代を比べれば、いつの時代でもそんな気分にもならざるを得ない部分はあるかと思います。
‥それぐらいに作りというか流行りや憧れの対象も変わっていくわけです。
> ‥それにしても下駄ですか
自分も履いてみた時期がありますが、下駄の歯ってすぐすり減っちまうんですよね。
今なら、セルロースナノファイバーで作れば、鉄下駄並に強力になりそうですけどね。(是非)
鉄並に硬いと、マンガにありがちな楯としての機能性も発揮出来ることと思います。
中を空洞にして、振動発電させて、夜道でチカチカと光る下駄にもできそうです。(是非)
女物の下駄でそれだと、女子がにんまりしちまいそうですけどね。
特定のステップを踏むと、「痴漢です」とか音声出してくれるとか、いろいろできそうですよね。
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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