↓8)向宜詠吟.2016/12/04
|縁むすびの小さき社や秋日濃し 清水町玉川
|振り向けば継ぎたる祠秋夕濃き 昔も今も是ぞ古里
‥「秋日濃し」これにヒントを得まして
秋夕濃き(あきゆこき)に至りました。(ご馳走さん)
秋夕(しゅうせき)とも読むようですが、そんなの関係ねー。
秋夕(チュソク)とも発音があるようですが、漢字文化捨てたくせに検索のトップに出てんな!
‥それにしてもこの二つは似ているな。
どうにも日本の熟語には、半島由来の言葉が変化して定着パターンが結構あるみたいですな。
つまり、半島は半島で、大陸とは違う熟語を形成していたが、
漢字としてはすっかり捨てちまったので、その痕跡が日本に漂っている模様。(やれやれ)
「夕焼け」との違いは、何と言っても‥夕日の当たっている対象を詠むと同時に
振り向けば、そこに夕日がある光景がダブルで示せるという点になるかと。
稔りの秋を意図して「秋夕濃き」です。(祠に掛かるとすればそれ以上でも以下でもありません)
‥ちなみに、小さき社(やしろ)=祠(ほこら)‥だそうです。
応用として、「春夕濃き」「夏夕濃き」「冬夕濃き」なんてのも考えられますが
‥どれかを代表して「夕日濃き」とするならば、夕焼けとの混乱が避けられそうにありません。
‥まぁ著生の言い分としては
> 「夕焼け」は夏に暮れてやるとしても、「夕日濃き」は秋だろうと思っとります。
> ‥季語上のそこの境目は、どうにも8月15日。(是にはちょうどいい半端かと)
社や祠をみて有り難いなどと思う前に、まずは、そこに住みついて先祖を尊べてね。
‥じゃなきゃ、何を以て古里と呼べるでしょうや??
(ふるさとに思えずなら‥ただのくそ拝金教のパシリなんだよ若しくは思い込みだな)
(お互いに寄り添うにしても、それを過去形で振り返ることになるわけだから)
(その積み重ねたかつての証が「祠」というわけだ‥他に何があろう)
‥「縁結び」など俺的に言わせると、どうでも好い余韻さ
骨を埋める気があるなら、向こうからやって来るもんよ。
|秋日揺れ川底の砂黄金色 静岡市葵区長沼
|夕日濃き瀬戸のたゆたう波黄金 まま往く船の澪ぞのこれり
*間間(まま)‥折々。時々。
*澪(みお)‥船の通った跡。航跡。
‥ネタの並びを下地にヒントを得ました。(ご馳走さん)
ここは先の言い分を兼ねて「夕日濃き」を盛ってみました。
> この風景が詠みたかったんすよ。ようやっと詠めたぞ‥の思いです。
> ‥ネットの写真でしか見たことありませんけどね。
1-8)1
|萩の花夫逝く朝の静かなり 三島市藤代町
|萩の花夫逝く朝の静かなり これまでのわびとこぼすよう
‥この詠みを見て、ようやく腑に落ちました。
日本人の桜好きの元祖が、どうにも萩のこうした散り際だった事になります。
でも、それは戦で散るような掛け合わせには無いと思います。
道祖神信仰と兼ね合わせて鑑みるに、
はじめから日本には、仏教観と同根の下地があったように思われます。
‥にしても、「萩」見たことねぇ。(咲いてないとまず分かんねぇし)
> 「わび」の余韻について
「わび」には、「侘び」と「詫び」がありますが、
その中間として、感謝の意もあったように思われます。
日本に徐福の船団がやって来て、「わび」を翻訳する段階で「謝」が当てられ
「謝」の意味合いが日本では時が経つにつれ、「礼」の意が薄まり、「謝る」意に特化され
連られるように「詫び」が当てられ、「詫びを入れる」の詫びの意に至ったのでは‥
|淋しさを気楽に変えて独り箸 磐田市住吉町
|淋しさを気楽に変えて独り箸 慣れれば地味と思ふも半ば
|淋しきとあの世も据える独り箸 並べる数の同じと思え
‥お一人様なのか、先立たれたのか分からないので、双方の+七七を引っぱってみました。
1-8)2
|長き夜やドストエフスキー読み始む 島田市金谷坂町
|長き夜やドストエフスキー読み始む サボりたるドラクエほどに無し
‥長編小説には興味が無いので、適当に+七七を引っぱっております。
会社をサボってまでハマるという程には無いと思います。
というか、キリスト教世界観自体もうお腹いっぱいなんで、外国文学はどうでも好いです。
あとゲーム世界の中世観なんかもどうでも好い感じで、スッと入りません。
最近、ルーマニアのどこかをマップで見ていたら
まったく開発されていない風景で、山の中の国立公園の道並が
RPGの森マップに見えちまいました。
ルーマニアがど田舎だとすると、ブルガリアの方がやや都会に思えます。
‥何もなさすぎる感が、中世の田舎のイメージより半端ないかと‥文化らしいものといえば教会です。
> 日本の昔もそんな感じだったのかなぁと想像してしまうわけですが
何かが違っていないと、現代と中世ほどの差にはならないと思います。
‥察するに、領主に教会まかせ過ぎだったのではと思わざるを得ません。
‥とくに自衛に関して言えば、相当にお任せだったなれの果てのようにも思われます。
‥あと言えるのは、出稼ぎに出たまま帰ってこねぇってケースの積み重ねなんでしょうね。
|素振り終え少年仰ぐ星月夜 浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所
|素振り終え少年仰ぐ星月夜 「待ってろよ星くん」が‥明子さん
‥新・巨人の星というのがありまして、花形満の奥さんが、飛雄馬の姉ちゃんだっという
ものすげー展開だなとガキながらにそれのアニメを見ていて思ったものです。
ライバル意識だけでは満足できずに、一族になっちまったんですな。
お坊ちゃんに育つとどうにも考え方が根本的に違うんだなあと思うしかありません。
‥野球アニメに野球マンガ
もうお腹いっぱいで食いたいとも思いません。
まぁ、ここの「素振り」剣道で引っぱるのも有りですけどね。
> 野球は飽きちまうのに、剣道というかチャンバラはどうしてか飽きないんですよね。
‥やっぱりそこには、生き死にの哲学というか生き様が絡むからでしょう。
それに飽きたら、たぶん人間を終いにする段階かと。
1-8)3
|爽やかや手足のばせし草の上 伊豆の国市長岡
|爽やかや手足のばせる草の上 どこまでも庭と思うのんびり
‥是の「爽やか」の使い所が、実にハマってるのが気持ちいいと思います。
でもまぁ、テーマとしては地味です。
なににしてもただ一人でのんびりの世界なんて、概ねそんなところかと。
まぁ、目立たないように生きるには、そういう空気を纏えば良いんですな。
‥それが知恵というものでして
自覚が無いと‥モテないとか、ぼっちとか勘違いしがちです。
> 自分には、そこにそれなりに自覚はあったように思いますが、なかった部分もありました。
のばせし=のばせる下一段連用形[のばせ]+過去助動詞[き]連体形[し]
のばせる=のばす四段命令形[のばせ]+完了・存続助動詞[り]連体形[る]
伸ばせたとの意ではなく、伸ばしているの意ですから存続の助動詞[り]が適当です。
ちなみにこの助動詞[り]、慣れてくると現在進行形でも過去進行形でもどっちでもOKのようです。
(‥英語などの横文字からするとたぶんびっくり仰天です)
> どうしてそうなったのかを鑑みるに、筆記自体が過去表記だからです。
> とくに和歌になるとそれが成り立ってしまうんですな、超便利です。
> ‥この痕跡は、日本のご先祖様追跡の面白い手がかりかと。
|大の字の空にひろごり鰯雲 焼津市石津
|大の字の空にひろごる鰯雲 並んでみたく暫しこのまま
‥こちらもほぼ同じ詠みですね。自分一人でただのんびりしている世界です。
でも先程と異なるのは、「爽やか」が使い所の難しい季語であるのに対して
「鰯雲」はわりと扱いやすい日常感を放っています。その差は当然として印象の違いにも及びます。
*広ごる(ひろごる)‥広がるの別形態。四段活用。
印刷ミスというか、当時の方言というか訛りだと思います。
で、書き写す時にでも、間違えたと言うよりは、
馴染んでるままに筆を走らせていたというオチかなと思われます。
(残っているのなら、残ったなりの意味があるのでしょう)
‥ここではどうみても連体形だと思います。
あんたの大の字が
気持ちながらにも、空に浮かび上がってるならまぁ連用形止めの体言風にして切るのもありですが
主役はあくまで季語の方でして、あんたじゃありません。
1-8)4
|孫待てり日傘杖にし停留所 静岡市駿河区北丸子
|孫待てり日傘杖にし停留所 眠気を誘うひぐらし
‥日傘を杖にしているわけですから、概ね停留所のイスにでも座っているのでしょう
傘を開いていないのがポイントです。
まぁそうなりますと、曇っているか、日が随分と傾いているかです。
|古里の掛け声揃ふ秋祭 掛川市川久保
|古里の掛け声久し秋祭 ワッショイ高く澄みわたる空
‥俳句で整っているように思えたのですが
いざ+七七に引っぱってみると、
「掛け声揃ふ」と「ワッショイ高く」が、ダブっている感じです。
と言うことで、「揃ふ」を下げて「久し」を置きました。
「久しい」には、行く末が長いの意味があるので、今回ばっかりに無い雰囲気を纏えます。
|助け合ひ歩む人生天高し 焼津市石津港町
|助け合ひ歩む人生空高し 風向き強くも志しける
*志す(こころざす)四段活用。
‥ここは「天高し」ではなく「空高し」だと思います。
そもそもの助け合いが日常の風景だからです。
「天高し」などと気負っては、変としか云いようがありません。
ここで「空高し」なら、「青空に倣って、胸を張っていきましょう」ぐらいの余韻です。
|秋まつり喧噪遠き老の部屋 森町鍛冶島
|秋まつり喧噪遠き老の膝 思い起こすも眺むるばかり
‥「老いの部屋」まぁ気になっている割には、外に出ないのには訳があるわけです。
部屋と書いては、ただの篭りの空気です。
もう少し具体的に書く方が分かりやすいと思います。
もっとも理由には表向きと、裏があります。
ここでは、表を挙げたのなら、裏も挙げるのが流れかと。
1-8)5
|隣人のひとりとなりし白木槿 富士市厚原
|隣人のひとりとなりし白木槿 夏から秋に注目の方
*木槿(むくげ)
‥何やら木槿は手慣れた題材のようです。(個人的にはノーマークですけどね)
ネタの句は、詩情として面白いというか、基本的なというか
+七七にしてみるとどうなるのかなと思ったんですけど
木槿なんてよく知らないので、まぁ無難に引っぱっちまいました。
‥概ね、ただの紹介になっちまっとります。
|寝落ちたるしづかな村や銀河濃し 富士市森島
|寝落ちたるしづかな村や銀河濃し このまま果てて目覚めて星に
[り]が付かない活用語には、[たり]があります。(連用形に引っ付きます)
‥でも四段活用にも付いちゃうんですね。
助動詞「たり」も同じく進行形の扱いです。(同じく、過去も現在も関係ありません)
ただし、「たり」には是とは別に、体言に付いて、断定の意味を持たせる事があります。
> ナンバー011にも似たような着眼の詠みがありますが、
> こちらは、011の当方のリスペクトをさらにミックスさせた感がニクいっすね。
助動詞「り」と「たり」が理解できていたかどうかの差が、そこにあったと思わざるを得ません。
+七七への引っ張りは、まぁ誰でも適当に、
このまま目覚めったら‥どこか天国だったら好いのになぁと思っちまうような
現実逃避気味の詠みにしときました。
‥この詠みの場合
寝落ちているのは村の方なので、果てるのも村かい?としたツッコミもあると思いますが、
寝る時間をも意味しているので、問題無いと思います。
‥まぁそのへんのツッコミを前提に解釈するなら
目覚めたら活気のある村だと好いなぁとした気持ちにも取れるでしょう(好きに解釈して下さい)
|病室に差し込む月光明日退院 静岡市清水区三保
|病切り差し込む月光明日退かむ 命拾いの今を耽れり
*耽る(ふけ-る)四段活用。
‥意味合いとしてはそつなく整っているのですが
上五から下五まで全部字余りです。(それはちょっと捻り不足ではと思っちまいます)
まぁ下手に「去る」などと放り込むと、途端に「死」が連想されてしまいます。
そこで、退く[のく]です。退くなら問題ありません。
‥あと最近の退院の早めとした雰囲気を出してみました。(細かくは知りません)
> 命拾いの今を耽れり‥月明かりに照らされて、命拾いした今をしみじみと感じています
> 命拾いの今を耽らる‥今こうして月明かりを見ていると、命拾いした有り難みが感じられます
> 命拾いの今を耽りぬ‥せっかく治ってもまた飲み食いしちまうんだろうな、きっとそうなんだよ
「耽る」には、物事に溺れる意があるので、うっかり完了助動詞「ぬ」と思って引っ付けると
強意の意に様変わり、まったく解釈が変わってしまいます。
一方で
可能助動詞「る」と完了・存続助動詞「り」には、さほどの違いが無いように見えますが
可能と言いながらも「る」には条件提示が欠かせないようです。
その点、完了・存続の方は、真っ直ぐに気持ちが前に出る趣です。
1-8)6
|小春日や味の変はらざる洋食屋 浜松市中区領家
|小春日や味の変はらざる洋食屋 この味はここで生きる糧
‥俳句のなかに助動詞「ざり」が放り込まれています。(変わり種です)
器用に整っています。
季節が冬ですが、メニューは至って変わり映えがないように思われます。
そういう意味では、あえて冬にしたインパクトと言うよりは
こぢんまりとした店構えとしての‥「小春日」の持つ余韻を見事に引っぱっています。
でも、羽振りの良い時にも訪れるかどうかがポイントです。
小春日にはそんな浮気心も秘められている点は、次点としか言いようがありませんけどね。
‥そこを「ざる」が、ものの見事に暗示する気配です。
|ふる里をくづさぬやうに煮る大根 静岡市葵区南沼上
|ふる里をくづさぬやうに煮る大根 はふはふほろほろ他に何か?
‥なかなかユニークな着眼です。
その昔、大根を串に刺して、焚き火の前で焼いて食う僧の話が印象深く残っているのですが(昔話)
やっぱり大根は煮た方が「うめぇべ」と思います。
世界中を見回しても大根を食うのは日本だけの様な気もします。
この「ふる里」とは、まさに日本なのでーす。
> 日本を理解したいなら、まず、大根を食えってね。
> 大地に根をデッカく生やして生きる姿勢こそが日本だと、胸を張って参りましょう。
|秋立つや川瀬の葦を揺する風 牧ノ原市大沢
|ヨシゴイや沼辺の葦に忍ぶ影 スローライフの手本のような
‥「秋立つ」つまり「立秋」という事です。
勘違いにも、旅を連想してしまいました。そうでも連想しないと実に詰まらないのです。
でも、日本で夏を過ごす渡り鳥で、水辺の葦を好む鳥なんて、ほとんどいません。
その「葦を揺する風」というのは、そのままに風でしかないのです。
(格好良く整っているようなツラして、詩情としては、なんの変哲もないのです)
‥そこで、「ヨシゴイ」を思い出しまして
ネタの句のリズムをベースに、上の句から改めて詠み直しています。
(*ここでの「葦」は「よし」の読みになります)
|散紅葉京の仏の息づかひ 焼津市小土
|散紅葉京の仏の息づかひ 無常を説ひて雅招かむ
‥仏教遺産というのをよくよく分析せずとも、全然質素にありません。
それらが現代だけの傾向に無いのは、
世界のそれらが、伝統的なままの作りに据え置かれているのを見れば明らかです。
どれだけの布施をそこに注ぎ込んでいるのか、まさに世界遺産レベルと云う事です。
早い話が、その成り行きは、無常を語るわりには、そこだけが雅に至るのです。
‥どこか変です。「だってね、祈りで何が変わったと言うんですか?」
松明が消えてしまっては元も子もないわけですが、松明だけが強くなっても
形ある感の伴う幸せには‥及ばないという点に変わりありません。
それもそのはず‥松明を得て、如何に向き合うかが問われているのであり、
それ自体が有り難いわけではないからです。
そもそも、仏と私・私たちは対等です。そこから逸脱している姿がそこにあるばかりでしょう。
> ということで、+七七の特徴として鑑みるに
‥俳句としての上の句は表を詠んでみせ、下の句は裏を詠んでみせる斯様な形もありという事です。
1-8)7
|あるかなき風に揺れをり秋桜 浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所
|寄る辺なき風と戯むる秋桜 群れたる笑みのそよげり飽きず
‥なにかとツッコみたくなる向きのネタですが
「‥なき風」×「秋桜」の文字位置にビビッと走ってしまい、一句拾ってみました。
> 世間の風向きもそれ程になく、お一人様にもこうして野に咲く秋桜を見に来ましたが
> ほんと他愛も無くまとまって揺れているだけなのに見ていて飽きませんよね
> (‥でも、人の輪の中に入ると途端に飽きてしまうんです、やっぱり外野で見ているのが一番です)
「え?」、注釈の(・・・)の中身は何かって?
そんなの書いてないじゃないかって?、なに言ってんですか!それが隠れた意図っすよ。
などと言い始めると、ハマる方も多いのが和歌の世界でもありますが
下手の横好きだろうと、解釈は自由です。解釈も又詠みです。(妄想でもありますね)
私という存在に対して何をイメージするかなんて誰が決めるんですか?
私ではありません、実のところあなたでもありません。
‥なんとなしに、裏付けも無くそう思うだけです。
‥情報を拡散させればそのイメージが一人歩きするのは、なにも珍しいことではありません。
‥言葉の端々を拾えば拾う程、言葉はそんな思い込みの集合体でもあるんですから。
> 少なくともそこにも鏡似性があるのでしょうね
私が外野で見ているのが一番だと思うなら、あなた方も私を外から眺める感が最適なのです。
‥私の思いが強ければ強い程、その距離はひっくり返らないと思います。
飽きっぽいからこそ歌でもあります、粘り強かったらそれなりの稼げる何かをしてると思います。
‥粘り強くあるためにも、斯様な付き合いの向きが私には必要らしいのです。
‥それに等しいだけの、飽きの来ない社会に無いのが現状です。
‥まずは「煙草×ね、合成香料×ね、ガソリン社会×ね」からはじめて見るべきかと存じます。
‥ピンポイントで要因をあげれば、まさに王様のわがままにしか聞こえません。
‥まぁ「どっちが王様気取りだよ」ってのが、そこにある鏡似性でもあるのです。
|爽籟や路面電車の窓開けて 浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所
|秋めくや路面電車の窓開けて 爽籟来よと眺む街並み
*爽籟(そうらい)‥さわやかな風の響き。秋風の音にいう。
(斯様な季語を始めて知りました)
‥はぁ、何のことやら。秋を探す詩情ぐらいしか思い浮かびませんね。
‥でも、秋思(しゅうし)とはまったく気配が違います。
‥そもそも、風の響きとか音とか、そぞろ寒いだけです。秋に風の音が立つってそういう気配です。
と言うことは、自分の方から出掛けていく感じかなと思いました。
> でも、路面電車の街並みで秋がどうとかという着眼もどうかなと、思わざるを得ません。
‥夏とは違う爽やかさがあるって事なんでしょうけど
冷暖房完備の昨今、まぁピンと来ませんよね。まさに戦前昭和の路面電車なんだろうと思います。
にしても、ジブリアニメみたいな詩情です。
|篁の風のざわめき今朝の冬 浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所
|篁の風のざわめき野分立つ 撓れとばかり若き洗礼
*篁(たかむら)‥竹の林。たけやぶ。
*野分(のわき)‥台風を指す古い呼び名。
*野分立つ(のわきたつ)‥野分が吹く。野分めいた風の吹くこと。
*撓り(しなり)
‥おやおや、竹の場合は「叢」を用いずに「篁」ですか?(扱いが異なるようですね)
伊達に、かぐや姫の物語が語られてきた訳でも無さそうです。
> まぁその辺は置いといて、
今朝の冬(立冬の日の朝)
なんて紛らわしい季語なんだと思うこと‥改めてみると、
家の目の前が竹藪にないと、どうしたって思いつかない詠みですな。
「今朝は立冬ながらに竹がざわめいていました」‥だから何?
‥何かこう、見慣れない光景だけに、思いの重なるところがまったく浮かびません。
詠めれば良いとか、自分のことしか見えていないと、そんな着眼に酔っちゃうんですよね
‥ここでは季語の選び方がそんな感じです。(掴みはまずまず)
竹は、春に筍が生えてきて、その若竹が秋に立派になるのです。
そんな時分に台風がやって来るのが日本の風情です。
で、そのまま冬に突入で春になると、筍にエネルギーを注ぎます。暇無しでーす。
若竹ながらに撓って見せよとばかりのお試しでーす。まるで日本の社会そのものでーす。
竹の根っこは下で全部繋がってまーす。まさに横並び意識そのものにも見えまーす。
‥まぁ、その辺も鏡似性らしいので、まずはその流れに関しては諦めておきましょう。
> 日本の四季には哲学があるんだよ
> その点、呑気な世界とは違うのだよ!
> まさに生きることが勝負なんですな。欧米に見られる愛=お花畑主義とは違うのでーす。
とくにアメリカの勢いが大きく見えるとか錯覚です。日本は己に厳しいだけでーす。
‥そこに自覚が無いから、呑まれるんです。(ああ、恥ずかしい)
‥篁の字には自覚が宿ってるみたいですけどね。(竹叢の根っこにあることが皇という事でーす)
1-8)8
|柿の葉の散り終えるまであと何度掃くのだろうか秋夕まぐれ 伊豆市上白岩
|柿の葉の散り掃く数も幾度かな 食われる実への供養と思えば
‥面白いぐらいに整っていないのに、入選とか片腹痛いっすね。
下の句なんて明らかにやっつけだし。なぜ通るんだろうと思っちまいます。
ほんと評価って個人差ありすぎで、何を以て評価とかほんと分かりません。
不謹慎すぎるのでーす。そういう意味でも、競争評価こそが糞なんですよ。
> 全体のバランスが含まれてこそ、評価も意味のあるところかと思いますが
お互いにそこは秘守ですからね、まさに神のみぞ知るの世界です。
でも神の世界だって、見方が割れることもしょっちゅうです。
分かりきったことには割れませんけど、未体験ともなると割れざるを得ないのです。
そういう未体験をやらかしているのが科学活用です。
宇宙人からしても想定外の発想とやらが地球にはチラホラしてるそうですからね。
‥逆を言えば、不可解の目的も、不合理の混ざり具合もすべては別に目的が有るということです。
‥それこそが、人類を窯に入れて焼くが如しです。仕上げたい方向への目的が有るわけです。
> そこにあるのは、合理性でも、美学でも、科学でもありません。誰かの目的です。
> その目的には、無論、哲学なりなんなりと詰まっとりますが
> 一番の課題は、均衡・存続・公平・普遍かと‥(目的の前に課題があると)
|何がある訳でもないが一日の最後の風呂に吾を慰める 浜松市中区富塚町
|凡凡とすぎゆく日々に風呂のある ゆったり浸かる是のあるなし
‥「慰める」って、あんたねそれ、風呂と掛け合わせないで下さいよ!
で、入選しちまうってありえねww
選者ともに下ネタ路線に気がついてねぇのって、チョー恥ずかしいっす。(まじ勘弁)
(是はどう考えたってそこに一直線の詠みっす。意識せずともそうなる点は見事としか言えませんが)
|富士越しに見る父の背第一歩 川柳選者
|富士越しに見る父の背今二歩目 喝!
‥父が川柳の先生だったという話です。その後釜を引き継いどるようです。
で、何年やってるんでしょうかね、未だに第一歩とか、言ってるのはなさけないというか
「やめちまえ!!」の気分を誘いますな。
‥というところで、喝!です。
せめて格好だけでも「二歩目」ぐらいに踏み出しとけやと思いました。
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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