向宜詠吟.2016/12/08
|細氷や待てる駅に吾ひとり
|幻日や汽笛が走る雪の原
|雪よぎる軌条に消ゆ太陽柱
|月暈や雪見の駅に降り立ちて
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
語稚草
細氷【さいひょう】‥いわゆるダイヤモンドダストどえーす。(晴れ間のようでも雪の扱いでーす)
幻日【げんじつ】‥太陽が大気中のレンズ効果で(現象が全部揃うと)神の目のように見える。
太陽柱【たいようちゅう】‥とくに冬に限らず、朝か夕に太陽の光筋が上方に立ち伸びるような光景。
月暈【つきがさ・げつうん】‥月の周囲に見える光の環&輪。
※ 「細氷」と「幻日」は冬の季語になりうるが、「太陽柱」と「月暈」は該当せず。
稚草
‥(やれやれ)基本的に「雪の」と書けば、雪が降っとるわけでして
そこに気がついて、えらい手間取っちまいました。
「雪の晴れ間」のように断っちまえば、晴れてるわけですが、
「太陽柱」と「月暈」はどうにもそれのインパクトが不足していまして
‥斯様な感じにまとまりました。
> 言い訳をしておくと
‥概ね、太陽柱が消えるのは、山の向こうです。
少なくともそれが「軌条に消ゆ」の条件です。海では違ってしまうのです。
北海道と言えども、西向きが見えるように路線が行き交うのは、太平洋側の海岸沿いかと思います。
山中を走っていては、「軌条に消ゆ」なんて前に隠れてしまうかと(見えない見えづらい)
そりゃ北海道はデッカいだけに、
局部的に軌条の向こうに沈みそうな地形は、他にもいくらか候補は上がると思いますが
それとて、電車の本数を鑑みるに車窓からのチャンスは少ないかと‥(待ちぼうけが前提です)
‥狙うとすれば、朝方の方の太陽柱だと思います。
でも「昇る」にしては、余計に字余りになっちまうんです!
月暈が電車の頭上に位置するなら、電車の窓から見えるかどうかは微妙でしょう。
‥ということで、駅に降りて始めて気がつくなんて具合かなと。
(面白いことに、そんな具合に音数が整うんですな、さすがに太陽柱は下五だけ字余りですが)
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