↓9)向宜詠吟.2017/01/17
|待たさるる受話器にかすか虎落笛 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|待たさるる受話器にかすか虎落笛 向こうの空は真っ青らし
*「待たす」四段未然形[待たさ]+「る」助動詞連体形[るる]=待たさるる
*虎落笛(もがりぶえ)‥冬の強い風が柵や竹垣・電線などに吹きつけて発する笛のような音。(冬)
雪が混ざってるならそれは吹雪、雨なら冬嵐。
だから、虎落笛は晴れ前提‥(そこの違いを主張せんと登場した季語と言うことかな)
> しばし待たされる事、受話器の向こうからかすかに(向こうの空の)虎落笛が聞こえてくるなぁ
> さぞや真っ青の晴れ間なのだろう‥
‥と言うだけの詠みなのに、とても感心してしまうのは(ネタの句に)
「虎落笛」の使い所がとても難しいからです。
(ところで‥視覚としては電話からは何も判断できないはずです)
(よって、虎落笛と盛ってある段階で、問答無用にも晴れを理解していると扱わざるを得ません)
(‥朝か昼か夕か夜かも分からない所ではありますが)
ここで「待たされていると‥」として、べたに注釈を付けては、
助動詞「る」のニュアンスとは多少変わってしまいます。
口語としては兎も角‥句の詠みとしては、
電話が掛かって来るのを「待たされている」との向きも含みます。
「受話器にかすか」とあるので、そうで無い事は明らかです。なので、
「待たされている」とだけ注釈するよりは、「しばし待たされる事」として
電話の最中である次第をハッキリさせた方が適切です。
‥また、虎落笛がすぐに聞こえてくる訳でもありません。
「かすか」とあるので、注意深く聞き取る時間経過の様子を見繕う必要が伴います。
> その注意深さを助動詞の意に覗おうなら、かすかながら‥「自発」にも詠み含まれているかと。
> 翻してみれば、「待たさるる」との掴みも含みも外せないと言う事になります。(なるほど)
1-9)1
|艦ともに消えた兵士よ冬鴎 島田市・主流社句会(1-13)
|艦ともに消えた戦友夏の泡 一存もたねど無念のこしき
‥どうして「冬かもめ」なのだろうと思う事、安倍総理の真珠湾訪問の詠みでしょうか??
しかし掲載されるには、時期的に間に合いそうもないのでは‥なら尚更に
戦友でもなく「兵士」ですし、「へ☆?」ってな印象は否めません。
‥今や日米において、敵味方の意図も薄いのでしょうが
「艦ともに」と盛っては、かの戦争の同胞の無念に掛かるのが本意に思われます。
> その無念が晴れた時代とも思えないわけでして、実に複雑かと‥
|落葉踏むやがて行く道辿るかに 島田市・主流社句会(1-13)
|落葉ざれそろそろ来たるか老いぼれに下がれぬ時世見届けたしや
‥「やがて行く道辿るかに」が「落葉」に対して何を秘めているのかが判りかねるのです。
冬山登山の下見か何かでしょうか?(どうにも判りません)
こういう文面は、如何にも暗号ですよね。(逆に着想が湧いてきます)
*落葉ざれ‥ここでの解釈は二つあります。その二つとは、寿命か隠居かになります。
‥まぁベタに解くなら、「まわりの山野がすっかりと葉の枯れ落ちた様」ということになります。
「冬枯れ」とも言いますが、
木枯し吹いて新鮮ほやほやな趣には、「落葉ざれ」と置いても良さそうです。
|氏神の垣に吹き寄す散り紅葉 静岡市・船越句会(1-10)
|氏神の垣に吹き寄す散り紅葉 まるで催促「掃き清めたれ」
‥「氏神の垣」とは、ここでは屋敷神の事かなと。
となると「紅葉」よりは「柿落葉」なんだろうなと思うところですが
紅葉なら紅葉でさぞや広い屋敷なんでしょうな。(そういう印象です)
それなら、尚のこと掃き清めないのでは、なんとも不粋に成りかねませんな。
1-9)2
|片脚の震へて立ちぬ冬の虹 焼津市・千草句会(1-13)
|片脚の震へて立ちぬ冬の虹 リハビリすすむ時雨あとかな
‥その片方の脚が、どうなっているのかが非常に気になりまーす。
まぁそこは兎も角、怪我をしている詠みである点に間違いは無いように思われます。
冬は尚更に乾燥しているので、
雨が降らないのでは、虹なんざ「に」の字も無いように思いまーす。
‥という向きで、引っ張ってみました。
まぁタイミングと状況次第なので、冬に虹は、なかなか拝む機会も少ないかと。
‥そこの組み合わせ具合に、やられた感が漂うのでーす。(なかなかの着眼)
|身を病みて二重三重見ゆ寒の月 静岡市・安倍ごころ句会(1-10)
|身を病みそぞろ見るひま寒の月 間暇もて余してまた見上ぐ
*閑暇・間暇(かんか)‥何もすることがないこと。ひま。
「間暇をもてあます」
‥一秒たりとも楽しげになくては成らないと思い&決め込んでる若い連中には、使い易いのでは。
> 「相手の話しのツボ(好み)が判らずに、間暇をもてあましてしまうのですが‥」
> 「そんな時は、どうしたら善いのでしょうか?」てな具合。
> ‥そんなのは、慣れなんだよ慣れ!「ほっとけや」
ほっとくのがイヤなら、最後まで責任持って面倒見るしかないよね。
まぁ大概にそういうのは、自腹が出て行くことに繋がると‥(去られても互いに勝手と)
ケチケチしてる育ちの奴程、それの絡みの一つや二つ経験するわけでーす。
(偏った放題に慣れ親しんだ結果、そこに垣間見られるのが、ノリの格差という事だろうね)
(偏ったつもりが無くても、差が生じているのが勝手気ままの自由性なのでーす)
‥多少ノリが悪くてもな、人間としての価値は変わらねぇんだよ
‥そこを誤解している奴らの間暇に対するばつの悪さ・ジレンマなんてな、それこそほっとけってな
> ‥ネタの句の二重三重(ふたえみえ)が、どことなく不満です。
‥二重三重(ふたえみえ)
ここでは、二度三度となく繰り返しの意のようですが‥
漢字の羅列からの印象は重い気もしますし、かなで書くよりは判りは良いのかなと思うにせよ
やはり紛らわしさが残るのです。
‥ぱっと見、視力が乱視かなにかで、月が多重に見えるのかと思っちましましたし
‥視力がぼんやりして見えにくいから、何度も見ようとしているのかなとも思えなくありません。
と言うところで、「そぞろ見る暇」と盛ってみました。
1-9)3
|炬燵寝のとろとろ楽しき夢ばかり 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|炬燵にて寝落ちにやにや涎垂る 未来を見たのか?いいや昔
‥ネタは主観ですが、リスペクトの引っ張りは客観です。
ここはどうにも、夢の中身が問われるところかと。
「炬燵でうとうと寝てました。好い夢を見ましたよ」‥だからそれがなんなんですか?
(それだけではどうしたって、詩情としては弱いのです)
(あんたの夢見の中身なんぞ誰にも見えん。妄想見ましたにも整ったなどと出直してこいや!)
> ‥やれやれ、炬燵で寝落ちして、涎まで垂らして‥どんな夢を見てるんだよ‥
> さっき良さげな顔して寝てたけどさ、すてきな未来の展望でも夢に見てたの?
> え?なにそれ?まさか〜、昔懐かしの思い出の頃の夢だった気がする〜
> (それってまさか、まだ俺と出会ってない頃なんじゃねぇ‥ダメージ大そうでツッコめねぇ‥)
|陽の恵み串柿すだれ華やげり 静岡市・船越句会(1-10)
|陽のつぶや串柿すだれ甘くなり あとは冷凍より甘くすれ
‥「陽の恵み」と掴んで、「華やげり」では、時間的推移がまったく感じられません。
「恵み」と振ったからには、恵みを得るまでの過程から得られた何かが欲しいところかと。
ということで、陽の恵みでは、とても整いきらないので
近いニュアンスとして、「陽のつぶ」としてみました。
> 干し柿は、冷凍すると甘さが倍増します。(理屈は知らん)
どうせなら冷凍蜜柑ならぬ、「冷凍干し柿」で売れば好いのにと思いまーす。
‥できれば、冷凍干し柿のそこの甘いところでできた羊羹を食ってみてぇっす。
(でも、柿自体の酵素で、羊羹として形をほどよく維持し続けるかは、冒険かなと)
1-9)4
|炬燵出る散歩をせかす犬の声 静岡市・船越句会(1-10)
|犬の声散歩せかされ消す炬燵 小春日なら好けれけふ風ぞ
‥炬燵から出たのは誰ですか?、あんたですか、犬ですか?
とまぁその辺怪しい詠みになっちまってます。
> 色々と考えて引っ張ってみた結果‥
‥新年明けの勝手句帳で、「小春」についてうんちく垂れてましたが、訂正しました。
「小春」と「小春日」は、まったく意が異なります。
まず、「小春」は陰暦十月の異名です。
現代人が小春日和と、冬場の穏やかで暖かい日をさして用いるのとは、まったく異なります。
(字引にしても、随分とかび臭い解釈のままですが、もはや陰暦十月の異名もクソも無いかと)
(所詮は異名なので、そこから一人歩きが起きようが、さして問題はないように思われます)
|小春日や友と語らふ木のベンチ 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|小春日や友と語らふ木のベンチ たわいの無さもたわい無さから
‥こういう何気ない整いの中にこそ、引っ張れば、仏が隠れていると。
|後より来る靴音や冬の夜 静岡市・船越句会(1-10)
|歩く度振り返る音や冬の夜 自分の靴音にビビりたり
‥前にも似たような句材が有りました。まさに「ストーカーですか?」てな間違う空気でーす。
ここでは靴音に注目があるので、なるほどと思い整えてみました。
(夏とは違い、冬の夜ともなれば、良く響く感触はありますからな)
1-9)5
|日の匂い残して暮るる落葉みち 静岡市・安倍ごころ句会(1-10)
|日の匂い残して暮るる落葉ざれ 見遠しよけれされど霜寒
※霜寒(しもざむ)‥霜が降りる頃からの冷え込み。そのような想定の寒さ。
あるかと思ったのに、字引に無かった‥「え☆そうなの☆??」
「霜天」はあるのに「霜空」はねぇし、霜に関しては想定で扱うことがなかったらしい。
‥昔は、霜のあとぐらいにすぐに雪が降り出していたからだろうか??
それで霜天(そうてん)と雪天(せってん)との違いの方に注目したとか。
(寒さ云々の違いよりも、霜か雪かの差が知りたかったと‥)
だから秋は寒さの段階分けの方に重点が置かれ、霜の時期の寒さを印象に止める間も無かったとか‥
今や温暖化で、冬なんてごく短く瞬間冷却に冷え込む感じだろうが、世界的に見るとそうでもない。
‥ただ、夏長く秋短し次第を誰もが感じているのではと思う。
ここでは、秋の寒さ言葉で対応しようにもそれは秋の季語。
冬の季語として、秋と冬の境の寒さを示す言葉は、意外にも無いのだ。
‥そしたらどうしたって「霜寒」と盛るよりほかなかろう。(「朝寒」も秋の季語だからな)
> 「落葉みち」‥余り使わないニュアンスに思われます。
なぜなら、近所なら掃かれがちだし、溜まっているところほど余り人が通らないし
相当に溜まっているともなれば‥そこはもはや道なんかでは無く、そのままに森か林になるからです。
ちなみに、アスファルトの奴を掃かずに据えおいておくと、
落葉が川のように偏って固まり連なってしまうようでーす。
その様を知ってしまっては、何を以て「落葉みち」としているのかの程度が不明なのです。
‥ということで先程の「落葉ざれ」を盛ってみました。
|山眠る子等の意気込み持久走 静岡市・船越句会(1-10)
|寒風や児童意気込む持久走 若いうちだよその弾む様
‥「山眠る」と「持久走」の絡みがまったく判りません。
まるで「ハーメルンの笛吹き」宜しくに、山に何をしに行くのかが不明の気配です。
「山眠る」と盛ろうなら、もう少し視野の広い題材になるはずです。
「持久走」を詠むなら、「寒風」辺りを拾うのが適当かと。
あと「子等」ですが、ここでは程度が曖昧すぎます。
「子等」×「持久走」なら、それはどうにも「児童」かと。
(意気込むってんなら、まぁ高学年相当なんでしょうな、尚更に児童でしょう)
1-9)6
|雑踏に呑まれ足早年の暮 焼津市・千草句会(1-13)
|雑踏に呑まれ足早年の暮 行きたや食いたや飲まずじまい
‥なかなかに、まとまった詠みかなと。(すでに詠まれてそうな気も‥)
|幾年か求めしままの毛糸玉 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|しまいたる求めしままの毛糸玉 暮れに編まむとまた箱の中
* 毛糸は無季、毛糸玉だと季語扱い。本則は毛糸編む(冬)だそうです。
> ‥「幾年か」などと
> 自分の記憶でさえ曖昧な要素を示しても、読む側に、関心も共感も与えないでしょう。
‥ここはずばり
「しまいこんだままだった毛糸玉を見つけました、これ、手に入れるの大変だったのよね」
ぐらいのニュアンスで、好いと思います。
(でも見つけた時期が、年の瀬の掃除の最中だったりするとそのまま箱の中に収まると)
|賽銭箱打って飛び込む木の実かな 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|賽銭箱打って飛び込む木の実かな 思えばお供え形式化
‥なかなかユニークな風景です。
まぁどう引っ張ろうかと考えた末、随分と殺風景になりました。
(賽銭箱自体がそういうものなのかな)
その昔にお金の概念なんぞ古神道には無かった筈です。
お供えにしても、元々、自然を敬っての事ですから
そこに有る概念は、どうしたって、お裾分けの延長だったように思われます。
それがどうにも、神々の日々の食事の用意になったのは、随分と革命めいているのです。
(狩猟が前提ならそんなのできっこありません。稲作ならではの発想かと)
そして賽銭箱です。(共に外からの影響が大だろう点は否めません)
1-9)7
|まっすぐな葱真っ直ぐに抜きにけり 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|まっすぐな葱真っ直ぐに使わねど 真っ直ぐを求むる人の世ぞ
|まっすぐの葱を求めて乱れ切り 真っ直ぐとて扱いその程度
|なにゆえに真っ直ぐ育つ必要ぞ葱のネバトロ薬効高し
|真っ直ぐのねばりの見事是にあれ なれど煮込まれ口の足しけり
‥ガッテン!の葱特集を見ました。
葱を真っ直ぐなまま、生で、ネバトロを啜り取る感じで頂いていました。
真っ直ぐなままの「焼き葱」もありましたが、どちらも、葱農家だけの贅沢のようです。
|世の中を丸く生きてるお人よし 袋井市・川柳吟社麦(1-13)
|世の中を丸く生きてるお人よし 煮るなり焼くなりされ放題
|丸く生きるとは「丸く」の筋違い 当たり障りなく恥舐むめり
|真っ直ぐが丸くなって政治屋に 誰も骨抜き壁と堀の前
|真っ直ぐがとんがる向きやクソッタレ 己に生きる唯それだけぞ
‥「丸く収める」「真っ直ぐに生きる」とは言いますが
果て?‥「丸く生きる」‥何の事やら考えてみた事もなく、考えてみました。
という次第のリスペクトになってます。
ネタの句は、勘違いにも好い方にも解釈できてしまうように思えます。
でも考えてみるに、そうでもなく、どちらかというと皮肉がこもっているようでもあります。
‥その辺、とにかく判断付かないのです。
> ネタの句を詠んだ意図が何だったのか、まったく以て謎ですが
> 「お人よし」が多いのが信じられないとか、そこに着目するのも変かなと‥
完璧な人格も性能も定義不能です。(すべては補い合って絡むのです)
‥絡み合わないのなら、言葉とて生まれ来ないでしょう。
一人で生きていこうとするなら、そりゃ相対的にそうで無きを見てなじりたくもなるのでしょうが、
一人で生きざるをえないような時代の流れを肯定し切ってしまうのもどうかと思います。
(お人よしに当たってもどうにもなりませーん。なるようにしか成らないなら受け止めるまでです)
1-9)8
|半眼の御仏の膝冬日射す 裾野市・寿大学俳句教室(1-13)
|半眼の御仏の膝冬日射 黙ったままがありがたくあり
‥どうして「冬日射す」と「す」を足してあるのかが今ひとつわかりません。
あーだこーだと、常に口やかましく言う人がそばに居ては、
ついつい斯様にもツッコむのが正義と言わんばかりの癖が身についてしまいます。
でも考えてみるに、成長なんてモノは、各人各様ですから
遅れて気がついた瞬間に、逐一ネチネチとなじるようでは、非常に失礼に当たるのです。
(まぁグチグチと口やかましい人は、そんなの思いもせずになじってるんでしょうけどね)
(見るべきポイントがズレてるくせに、自分はできる奴と思い込んでる様は実に痛々しいかと)
> だからこそ
‥どっしりと構えて、無口にも
ただ半黙に確認されているだけの様が、どれほどに有りがたいかという事に成るかと。
(そこを徹底できる人格が、どれ程にあるのだろうかと思わざるを得ませんからな)
|躓いた小石に学ぶ事ばかり 袋井市・川柳吟社麦(1-13)
|躓いた小石に学ぶ事ばかり 生き様問わねばいのちを問われ
‥とは言うものの、ほんとうに学ぶとした気概に乏しいのでは、いのちを問われるのです。
細かき次第にも、謙虚に学ぶ姿勢が肝心です。
でも、不思議と謙虚に学ぶ姿勢を貫こうとしては、競争には向きません。
まぁ諦めて置くべきですな。そんな向きにお鉢が回ってくる頃には、世の中はどん底です。
‥なぜって、大ざっぱにしか学べぬ側が競っているのが、競争の本質に当たるからです。
学べてないから、取っ替え引っ替えにも長がすげ変わるのです。
すげ変わる仕組みが、如何に民主的にあるかと勘違いしているにも程がありますな。
‥尤も、鏡似性の観点から見るに、意識の変化が激しいからとしての向きもありえます。
> それにしても、ダメならスゲ変わるのです。(それはもう細かきにまで)
|生きるとは形あるものみな壊れ 袋井市・川柳吟社麦(1-13)
|生きるとは形あるものみな壊れ 壊れね是ぞ創きたる旅
*創く(みがく)‥まさに自分を探そうと思えば、それの当て字が似合うのかなと。
それにしても、ネタの句は、読み切れていません。
引っ張ってみてなんぼの詠み途中のままです。
そもそも「○○とは」と盛っては、「○○とは、○○だから○○である」が形です。
‥十七音で整えるには、相当に厳しいでしょう。
(ネタのそのままでは、唯物観そのまんまでお終いです)
(‥まるで生きる事を諦めているかのような、尻切れとんぼでーす)
(句の幅を理解できていない向きがありありで、非常に残念でーす)
1-9)9
|一湾の波鎮もりて年迎ふ 焼津市・千草句会(1-13)
‥正月にもなると、海も鎮まる気配を見せると
(正月に海なんぞ見に行ったためしがないので、全くのノーマークでした‥orz)
*鎮もる・静もる‥(明治時代に造られた歌語)「しずまる」に同じ。
「あれ?」
‥以前「広ごる」というのがありましたが、似たようなニュアンスです。
方言とかそういうのとはまた違うと‥なるほど。(へぇ〜)
> ということで、そそられまして、用言作成上のポイントを閃いてしまいました!
用言を作るには、語幹と語尾が必要です。
例えば、「らぶ」を語幹にして用言を考えてみましょう。
まずは、普通に形容詞にしてみましょうか。
「らぶらぶしい」‥「らぶ」を繰り返して語尾「しい」を付ければ出来上がりです。
次に「らぶ」を動詞にすべく、助動詞「り」を付けるべく適当にエ段語尾を当てていきます。
すると「らぶめり」が適当に思われます。
つまり、語尾はマ行で「らぶむ」です。
次に、「らぶむ」の活用が、四段か下二段かを考えてみましょう。
そこで助動詞「けり」を付けてみます。
「らぶみけり」なんか変です。使えそうにありません。(自己満足な風合い)
「らぶめけり」こちらはまぁイケそうです。(客観的な風合い)
ということは、活用は、下二段または下一段と言う事です。
> さてさてここからが、日本語の動詞の真骨頂です。
マ行という事なので、
「らぶむ」に始まり、
「らぶまる」
「らぶめく」
「らぶもる」‥が忽ちの内に想定されるのです。
> らぶらぶしい、ラブラブしい
> らぶむ、ラブむ
> らぶまる、ラブまる(行為が十分に及んで満足な様)
> らぶめく、ラブめく(行為がまだ未遂で願望に溢れている様、きざし)
> らぶもる、ラブもる(行為の最中もしくはそれを想定した度合い)
‥所で、今更ですが
この場合の「らぶ」の意は、愛とも恋とも区別が付きません。
そうです、言葉の意がどう化けるかは、使われてみないと何とも申し上げられません。が‥
案外に‥そのまま「make love」を意味するようになるかも知れません。
(その手のくだけていて、スリムな表現需要は常に求められていますから‥)
> ラブラブしい格好しやがって、こいつぁ、ラブもろうって奴なのか?
> 畜生、隣の部屋の同棲、ラブみ出しやがった(たっくいい迷惑だぜ)‥「俺もラブもりてぇ!」
> 私、ラブめいてきちゃったかも。もう我慢できないわ「ラブもって〜♪」
> やれやれ、どうにか十分にラブまったみたいだな‥白目して失神してやがる。(にやっ)
‥なんという軽いノリなんだ。
いやぁ軽いというか、日本語で、こうも、この手の行為が適切に覆い隠されて表現できるとは!!
(なるほど、日本語でも造語は簡単。あとは認知だけ)
(KYなんどと略すだけの時代は終わったな‥)
> ‥ちなみに、現代表現に置き直すとこうなります
(エロい格好しやがって、若しくは、スケベな格好しやがって)
(誘ってんのかよ、そんなにも犯されてみてーのかッ)
(セックス始めやがった。若しくは、お盛んだぜまったく)
(俺も女欲し〜、一発はめてぇwww)
(うふ、その気になって来た感じかしら。若しくは‥放送禁止用語が盛りだくさんに表現されるかと)
(思いっきり抱きしめて。若しくは‥放送禁止用語が盛りだくさんに表現されるかと)
(満足したツラしやがってこのどスケベが‥。若しくは‥再びもっこりしているかもしれません)
‥なんかこう(常に思い抱いて来ましたが)ハゲゲバな表現の羅列に、ホトホトうんざりなのでーす。
(なかなか‥昭和の駅の臭い便所と、平成のデパートのウォシュレットぐらいの差があるかなと)
> いやぁ、これはこれで、かなり画期的な発見をしちゃったかなと
> こりゃ、日本語変わっちまうわな。(俳句にしやすい音韻になるようにお願いしまーす)
語尾と活用が見繕えれば、あとは既存の動詞になぞらえて、色々とあつらえてみれば好いだけです。
(完全に活用させる事を前提にせずとも、使えるところから言い回してみるのも有りかと)
(使えなさそうなら、風化するだけですから)
語幹は、名詞でもイケちゃうかもで、和製英語が気に入らねぇとか言ってられなくなるかもです。
科学面で言えば、横文字な専門用語の動詞化表現がスムーズになりそうなので
日本語での言い回しの方が、ずっと楽になるんじゃないのかなぁと思われます。
(日本語のわかる外国人が卒倒するか、にやにやするかは知らねぇけどな)
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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