2017年02月02日

【勝手句帳】076 29-1-28 静岡新聞掲載分から

↓8)向宜詠吟.2017/02/02

山葵田や小春日の水迸る       静岡市・満点句会

|わさび田や小春日の水ほとばしる 清らかなるを守る石垣


 *山葵(わさび)、迸る(ほとばしる)

 ‥わさびが読めねぇとちんぷんかんぷん。
 わかって貰える率が下がるのに、漢字で書く意味があるのだろうか??


> それにしても良く整ってるよなぁ‥と一本取られた感ありありの着眼です。


 ‥山葵は季語だが、「山葵田」では季語にはならず
 ということで、「小春日」がここでの季語である。

 画像検索していると、安曇野わさび田湧水群がヒットした。
 是を見ていると、伊豆のわさび田とはまるで違う。
 ‥石垣の姿を見せるわさび田が、伊豆らしさなのだと改めて感じた。




|山葵選る水の凍てりを弾きつつ    静岡市・満点句会

|山葵選る水の凍てりを弾きつつ 辛味の頃ぞ温まらるれ


 *選る(よる)

 ‥こちらも「山葵」だが、山葵の旬は春なので、「凍てり」が季語の扱いになる。
 しかし、辛味は冬の方が増すので、どれを以て季語とするかは、甚だ怪しいのが山葵でもある。
 そこの所をどう詠むかが、「山葵」の句である。(詠んだことねぇけど)

 ‥こちらは、普段目にする気配を無難にまとめてある。
 頭を「わさび」と読めずとも、おおよそのことが推理できる。
 それの意味でも、良く整っているのだが、着眼が平凡に見えてしまうのはどうしたって損。


 ‥+七七の引っ張りは
 上の句は収穫の句で、下の句は調理の句である。

 なんでも、山葵は温めると辛味が消滅するんだとか。
 わさびを擂って鍋の煮えたところに滑り込ませるようだが、天ぷらもあるようだ。
 ‥血行や美容に良いんだと。

 http://www.excite.co.jp/News/woman_clm/20160116/Venustap_1628071.html


> 温まらるれ‥助動詞「る」の已然形[るれ]詠み。(以外と早かったな)


 ‥「丁度この寒い時期が一番に辛味が強く、鍋に入れると温まります。やってみるが宜しい」
 なんて感じの意になる。

 「鍋」とも「調理」とも書いてないが、そこは空気読めというのが已然形としての向きでもある。
 ‥謎掛けにも見えるが、歌詠みにその辺の楽しみが絡まっていてもなんら支障はない。

 (支障がないがゆえに、駄句にも問われかねない訳だが)
 (ここでは「辛味の頃ぞ」として、わさびの教養にもなって良しである)



1-8)1

|吐く息の並び重なり初日待つ     沼津市・千本プラザ「俳句教室」

吐く息や並び手をもみ日の出待つ 抜けし空より白み始むる


 ‥「初日待つ」と置く意味があるのだろうか?
 ここは素直に、「日の出」とし、「年明け」詠みの意は諦めた方がスッキリとする。
 「息白し」でもないので無季だが、「吐く息や」の方が、待ち感が出ていて宜しいかと。




|大漁旗はためく浦の初景色      焼津市・いせぎ句会

|大漁旗掲げ寿く春の浦 祈願向け出で押せるしらなみ


 *大漁旗(たいりょうき)、寿く(ことぶく)


 ‥「大漁旗」と詠んだら
 それが舟側からなのか、浜から見ている側なのかを
 ハッキリさせないのでは、印象がボケてしまいます。

 (もっとも近年の傾向は、進水祝い&正月祝いで飾る程度らしい)

 まぁそれでも、船側か、浜側かをハッキリさせるのは基本です。
 ‥「浦の初景色」と盛っては、どっちつかずになってしまうのでよろしくありません。


 きっちり正月だと念を押す必要も無いのなら、
 手直しのように気分だけでも十分に思います。

 (どうせ、正月に漁は休むのが普通でしょうから、大漁もくそもありません)
 (それも風景としての織り込みです。正月と主張しすぎるのでは、逆に変に見えてきます)

 それよりもまずは、年始めであれば、海に挨拶するのが順序です。
 ‥舟を繰り出して行くところに祠なり社なりがあると‥リスペクトの引っ張りはそんな感じです。




子等帰りまどろむ炬燵老二人     静岡市・虎渓俳壇 

|帰られて炬燵にまどろむ老夫婦 見る夢早速お出迎え


 ‥子が帰ったの?、孫が帰ったの?
 どうにも紛らわしいので、リスペクトは、どうでも良いだろうとして端折っちまいました。

 それにしても「老二人」とは大ざっぱです。
 そこは「老夫婦(ろうふうふ)」だろうが‥(小説で書くなら普通にそうなる)
 ‥詠みでもそれが自然。

 「なに書き表すのに躊躇してるんですか?」



1-8)2

|山頂へきらきらよそぐ枯尾花     静岡市・満点句会

風尾花駆け上らむと頂へ 振りかえ見れば輝きの道


 ‥ネタの句は、枯尾花(かれおばな)を勘違いしている詠みです。
 枯れてるんだから、枯れてるの、キラキラする奴なんかもう散って付いてません。

 ‥もう一度言いますよ
 散って枯れてるから「枯尾花」、残りカスはストローみたいな感じで、キラキラなんて致しません。

 そこのきらきらの時期を詠みたいならそれは「風尾花」とでも詠んでちょ。
 そうすると、「吹かない風があったらもってこい」とばかりに、
 ‥「吹く」「なびく」「そよぐ」が不用になります。(盛りたいならススキでどうぞ)


> ‥俺の人生に花なんかねぇ、それこそ地味に頂きを目指すかの如しだ
> 吹きすさぶ風が俺のトライをかき立てるばかりだろう、風に吹きさらされていてこそなんぼだ
> ‥その時にでも振り返ってみればいいさ、頂きから見られるキラキラした光景こそが
> 尾花にとっての花道なんだよ、俺にあるのは尾花道(おばなどう)だけさ。
> (桜咲く花道なんざ知ったことか!、秋桜揺れる花道なんざ知ったことか!)
> (昼間よりも、秋の夕暮れ時がお似合いの地味で舞台短きキラ尾花の何が不満か!!)




花八つ手宇宙の如く闇に浮く     静岡市・満点句会

|花八つ手宇宙の如く闇に浮く ダークマターぞ幹や枝かも


 ‥花八手(はなやつで)
 サイズが小さいとまぁ宇宙とまでは想像は膨らみませんが、
 かなり大きい群生ですと、多少は雰囲気が出るようです。(そこを拾って引っ張りました)

 つまり、人と違った詠みを探そうなら、「風変わりな所の次第を詠め!」
 ‥というお手本のような趣です。(この着眼には素直に驚いた)



1-8)3

餅搗く子母親みんなカメラマン    静岡市・虎渓俳壇
餅搗きや母親みんなカメラマン    手直し



 ‥まだまだ初心者レベルの踏み込みの弱さが、ここでの「餅搗く子」になりますな。
 「餅搗きや」で、十分だと言うことがわからないのでは、どうにもあきまへん。

 「母親みんな」と盛った時点で、旦那が揃ってるわけでもねぇし
 子に視線が集まってる光景だって書いたも同然にあるのですから、そこに気がつくことが第一です。


|お遊戯や母親みんなカメラマン 桃太郎の五人居ようとも


 ‥ちなみに、「母親みんなカメラマン」と盛ってあれば
 上五にどのような行事を置こうが成り立ちます。


> ということで、「お遊戯」で、引っ張ってみました。


 ‥桃太郎が何人も出るようなお遊戯(演劇)とか‥
 如何にも、「親ばか」多き幼稚園もとい地域であるとの証明という事に成りますな。

 そんなのが五〜六年と続いたら、俺は幼稚園の先生として
 その地域の学校に子供を通わせたいとは思わないだろうね。

 その辺りの学校の先生にもなりたいとは思わないよ。だってそういう事でしょ。
 (‥その地域から先生居なくなっちまえよ。そうすればモンスターペアレントも減るだろうし)


> つまり逆を言えば、そういうのが、保育園を先遅らせてしまう原因でもあると


 (まぁ色々あるにせよ、そこにあるすさまじさの表現としての「日本死ね」でもあるわけだし)
 (あの世から見ていて、「無理」って、信号が点ってたら建たるわけがねぇし)

 (先生の集まる目処が立たないなら尚更じゃん、母親のお前ら自身が先生をやれって話だろう)

 (儲からない仕事には就きたくない、時間の都合の付かない仕事には就けません)
 (幼稚園の先生になる人は、子供好きの純真である一方で、世渡り下手が多いのです)
 (いじめてどうすんだよ、ツッコむだけで、無理な要求ばかり入れてどうすんだよ)
 (先生辞めちまえって、要求立ててるのと同じだよな)

 (そこがわからねぇ集団に、幼稚園なんか要らねぇって事だろうが!)

 (先生に主体的余地が許されずして、そこに学ぶ子らが、主体性を養うわけがねぇだろうが!)
 (馬鹿なの?阿呆なの?息苦しいのが好物なの?、偉そうなのがしてみたいだけだろうけどな‥)


> 自覚がねぇからそうなる


 ‥自覚がねぇから、勢いだけですべてが成立すると思い込んでいる。
 だから失敗しかしない。
 (仮に成功しても横並びに満足できず、失敗に近づく。成功し続けられる確率1%以下)
 失敗ばかりだと、誰かに当たりたくなるから、ますます悪循環にハマる。

 ‥その辺の「悔しさ」「惨めっぷり」を
 己の心の内で、鎮まって「消化」「昇華」できない奴に

 どうして、改善がやって来ると思ってるの、世間任せの期待もいい加減にしろ!
 どうせ美味しいところだけを、横からかすめ取ることしか頭にねぇんだろう。
 ‥無理無理そんな社会、どこまで行っても、墓場のような昏さだろうさ。
 (程度に適った、混乱が見られるばかりでしょう)


 ‥日本でそんな感じ。「じゃ、世界だったら?」
 (内の裏を見てダメと思い、外の表だけを見て世界基準に相応しいとかオマヌケである)
 (‥そこのドツボにある官僚どもに、なにができるというのだろうか??)



1-8)4

|初明り轟く太鼓波しぶき      静岡市・虎渓俳壇
初太鼓とどろき出したる明けの海   手直し



 ‥「太鼓に波しぶき」の語順では、太鼓に波が降り注いでる感じに伝わります。
 それはそれで変なので、「季語」から選び直す必要になっています。

 というところで、「初太鼓」と盛ってみました。


|初太鼓とどろき出したる明けの闇 除夜の鐘ならぬ何事か?


 ‥どうしてか、今年の元日零時に
 近所の神社の方より太鼓が鳴り出して、違和感ありありでした。

 「あっちこっちで、そんな具合なんすかね??」

 はぁ、除夜の鐘がうるさいとかのレベルで無いのに、凄い展開だなぁと思わざるを得ず。
 ある意味、除夜の鐘の方が静かで趣があるよねと言いたそうだが、
 諸々の住宅事情の問題だからな。


> ‥家の直ぐ目の前が、寺の鐘ポジションとか、そんなの誰だって無理だから。


 ‥条例として
 「神社仏閣の周囲〜m以内は、田畑もしくは雑木林にあるべし」ぐらいでやらないと解決は無理。
 そんなの掲げだすと、社殿整理に及びかねない。

 (明治時代に多少やってるんだよね、社殿整理。あれが無かったらもっと酷かったということにも‥)
 (‥何が幸いしているかなどまるでわからん。やりすぎもダメ・無駄・クソの例だったけどな)




|夫が座に着くを計らふ雑煮椀     静岡市・虎渓俳壇


 ‥「え☆」、家庭の中でそこまでするの??
 随分と古風な趣っすね。
 中学の時、友人の家に行ってみたら、母親が玄関にて土下座挨拶での「こんにちは」あったけど。
 まぁそんな感じの家庭なんでしょうな。(そこでPC88に出会った)


|夫坐しここぞ計らう雑煮椀 餅の枚数聞くまでもなし
|何様や最先端AIのごと管理され 会話を減らしご機嫌とは
|確認を嫌う者ほど転げ落ち 根回しすぎてもトップ育たじ
|必要のスイッチ入るか入らぬか 違和感見抜いて優りたり
|予感から判断できればさらに上 されど理解得ね次第かな
|現実の折り合い付けたし‥相性の割れぬ程度の器たれ
|誤差有れば問い詰められる成り行きの 恥を嫌えば小でよし
|確認の合間にも成長それが普通 できる奴ほど「なぜ?」連呼
|知恵くらべ問えぬ無口ぞ恥の席 嫌って改善問わぬが華と
|問うも良し問わぬも良しと生くるかな 競うに非ず味わう宜し



1-8)5

|賀状書く心を遠き日に戻し      静岡市・虎渓俳壇

|賀状着く久しき頃を手のひらに しみじみ思う是のあるなし
|ひっそりと隠れたいのはなぜだろう‥音信不通願望ぞ今
|なにゆえに書かねばならぬ賀状なぞ 目でたくもなくお目でたいだけ
|なにゆえに生きねばならぬ末の世に ありがたくもなく有り難いだけ


 ‥高校の頃に、賀状にまめな友人を得まして、これが非常にツラい。

 だって俺、書かない奴だし。
 正月に対してねじれてる性格だし。(まぁ一度ぐらい返したけど)

 (この手の行事にマメな奴程、クラスの人気者だという次第を学んだ)
 (しかも彼は、徳川家康のファンでして、今で言うと、なるほどと唸らざるを得ない)


 ついでに、どうしてか‥沼津に戻ると中学のクラス会からの通知が届くのだ。

 連絡した覚えも無いのに、地元のそこん所が非常にツラい。
 ついでに言うと、中学の頃の同級生=高校の時の同級生が、なぜか一人偶然にいまして
 中学のクラス会の管理に顔を出しているような立場を得ているようです。


> 世の中、うまい具合に仕込まれてるんだなぁと思わざるを得ません。


 (‥こないだの引っ越しで通知が途切れたような感じは、まぁ流れだろうなと)
 (家電の電話番号は変わってねぇけどな。掛かってくることもまずあるまい)
 (どうして、変わったはずの家電番号まで伝わってるんだと、不思議でしょうがねぇ)


> ‥それにしてもネタの句に対して、見事な返し詠みである‥
> ‥ネタの句の出来が良かったという事なんだけどさ。(もとい、その人のなりか)



1-8)6

さくさく枯葉の中を吟行す     静岡市・満点句会

|さくさくと枯葉の林に影伸ばし 生きもの探し夕日踏みつつ


 ‥この「さくさく」が気になりまして、斯様な引っ張りになりました。
 「落葉」と「枯葉」とでは、その足踏む音も違うと。(ノーマークでした)




冬紅葉終ひの一葉となりにけり    静岡市・満点句会

冬木立ついに一葉となりにけり じりじりしたる溜息聞こゆ


 ‥「冬紅葉」意味がわかりません。
 そこは「冬木立」だろうと思うのですが、紅葉が手のひらの形のあれとは限りませんが
 その向きのイメージもあるわけでして、納得致しかねます。

 葉っぱがまだ幾らか残っているから、「冬紅葉」では、安易だと思います。

 字引説明の感じでは‥時期外れのやや堂々紅葉に、詠み求める程度にあるような扱いです。
 つまり、終いの一枚とだけ詠む程度で「冬紅葉」などとしては、不勉強甚だしいかと。

 (‥というか言語センスからして見直してきなさいだろうな)
 (ツボさえ判れば、何でもないことだ。自転車と同じ。平衡感覚のようなもんだから)
 (和歌には和歌の、日本語には日本語の、多言語にはそれぞれの平衡感覚があるわけでして)
 (ざっくり外国語がわからないのと同じで、適性が求められる次第とも言えそうだが)
 (やる気があるなら、適性がまるで無いという事には成らない)


> ちなみに、ここでのやる気とは‥


 自然を愛して、自然についてもっと貪欲になりなさいの意だ。それが和歌の心の一つにある。


 ‥英語なんか見て見ろよ、カネと商売と遊びと駆け引き(嘘)に貪欲になりなさいの言語だし
 ‥日本語は、礼と和と自と他について、貪欲にも、己(誠)に問うが宜しいの言語だから
 ‥その辺の鼻が利くと「才能」なり「ひとり立ち」と言えるんだろうけど
 ‥英語と日本語の両を理解できても、和歌とは真逆だから、成り立つわけがねぇ!

 ‥成り立ってる人格なら、どっちかの言語精神が崩壊している流れと言うことだ
 ‥伊達に、日本文化大好きの外人が日本人以上に日本人に見えるわけでもない。当然のリバウンドだ

 ‥伊達に、坊っちゃん政治家の日本語がたまに変ですという事ではない。当然の流れだ
 ‥そんなのが、日本のトップに坐してるんだから、欧米追随ばかりで日本魂なんか宿るわけが無い
 ‥かつての黒船追従の本質は、「戦争」と「嘘」で儲けましょう、縛り付けましょうだからな



1-8)7

|枯蟷螂影の薄きを引き摺りつ     静岡市・満点句会

|枯蟷螂己の影濃き何思う 格好いいのか?美しいのか?


 ‥どうにもよくわからんので、グーグル画像を眺めていると
 影が薄いなんてのは、その時の見る角度でいくらでも変わるということを理解した。

 http://blog.livedoor.jp/hanabie575/archives/52156472.html
 http://blue.ap.teacup.com/819maker/903.html

 どちらかというと、冬だから栄養付けてる向きもあるだろうしするので、
 光の当たる角度次第では、身体より影の方が大きく見えるのです。
 (オスとメスの差はあるかも知れませんが、カマキリのオスは交尾の後にメスに食われたりするので)
 (冬場は、メスの比率の方が多いのかなと思うところもあるかと)


> ‥ネタの句は、明らかに、「枯蟷螂」の言語的な印象からそらんじただけの向きで
> どうにも、「枯蟷螂」が身近とか好きとかの視点から詠んだ風には思えません。


 (着眼はそれっぽいので、何気にややっこしい)




|掛け声の窓飛び出すや寒稽古     沼津市・潮音みどり句会

|掛け声や窓飛びぬけて寒稽古 たぎる道場「面面、面!!!」


 ‥なかなかインパクトを誘いますが、「窓飛び出す」はどうにも変です。

 場面としては、
 掛け声の聞こえる方に来てみると、寒稽古の光景がありました‥の流れに思います。

 ということは、様子を見に来て覗いている向きが必要なので、「窓」は外せないところです。


> ちなみに、寒稽古で検索すると「空手」×「海」の画像が出てきます。
> アニメの影響なのか、空手が琉球育ちだからなのか‥
> でも、琉球は南国なのでよくわかりません。(南国だったからこそ、海での修練が通常とか??)



1-8)8

|ゆく年へ感謝ですする蕎麦の味    浜松市・浜松天竜川柳会


 ‥はい、問題です。
 このネタの句の助詞の使い方が、どうにも腑に落ちません。
 どう直せば、腑に落ちるでしょうか?





↓10




↓5





 答え:

|ゆく年感謝すする蕎麦の味 名残惜しさを飲みほしてをり


 ‥助詞の使い方で、無駄に悩みました。(己の未熟を思わされちまいました‥orz)

 ちなみに、「感謝し」は「感謝す」の連用形です。




|初空に富士は裳裾を正したる     焼津市・いせぎ句会

|初空や富士は裳裾でめかし込む 青地に白の清まる姿


 *裳裾(もすそ)‥女子が腰から付け、後方に鳥の尾みたいに広げて引き摺るアイテム。(和服)

 ‥面白い喩えようです。
 それにしてもどこから富士山を見るとそんな風に思えるのでしょうか?(気になります)

 それにしても

 「正したる」‥実に人間の視野ですな。
 逐一何かを正さなければならない塩梅の神に、神は務まりません。
 まぁ神にも間違うことはあるようですが、
 ここは、正月ですからね。衣裳替えの雰囲気が適切です。




|酉の春鶯でなく鳩が鳴き       浜松市・浜松天竜川柳会

|酉の春鶯でなく鳩が鳴き ポッポとサイン「進撃のトランプ」


 *鶯(うぐいす)‥鶯泣かせたこともある。(女性のニュアンス)

 ‥ああ、そういえば、競い合ってましたっけ。
 なかなかの例えですな。
 で、「鳩が鳴き」をどう料理するか‥で、こうなりましたとさ。

 (‥二音の字余りですが、詩情としてインパクトがあればそれもまた良し)



> うたよみおわります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 12:33 | Comment(0) | 名句にポン/2017前半 | 更新情報をチェックする
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