【勝手句帳】118 29-6-17／6-20 静岡新聞掲載分から

↓6)向宜詠吟.2017/06/24

｜キーパーの瞬時反応青嵐　　　　　　　　　　沼津市・潮音派光句会（6-17）

｜ＰＫ戦 次々セーブ青嵐 両雄譲らぬ横っ飛び

　＊青嵐（あおあらし）‥初夏の青葉を揺すって吹き渡るやや強い風。（夏）


　‥ネタのスポーツ詠みのデキはまったくですが
　キーパーのセービングを「青嵐」に例えた着目は、素晴らしい。


　‥「瞬時反応」
　で、どうなったのさ？？
　クリアーしたかも見えてこないんじゃ、続きはまた来週の紙芝居劇と同じだろうがッ
　引っぱるだけ引っぱって、話なんだっけ？のオチでーす。


＞　‥俳句なんて写真に似てインパクトが欠かせないんだから
＞　場面を分かりやすく盛らないと、伝わりにくいだけでーす。

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｜道草に夕焼け小焼け影ふたつ　　　　　　　　静岡市・羽衣俳句会（6-17）


　‥ガキの頃から、「小焼け」とは何か？
　を謎に思ってきたが、ようやく判明した‥つまり

　「夕焼け」は空を指し、「小焼け」はそれ以外の影の印象を指していたと。


＞　ネタの句を読む限り、そうとしか思えない（スゲー抽象表現だ）

｜つなぎたる夕焼け小焼け影ふたつ ずっとこのまま思うせなかも

＞　別に用事が有るわけでも無いけど
＞　彼とこうして散歩に出掛けて夕陽を見ながら、静かに影法師を伸ばして
＞　手を握って帰るひとときが、なんだかとっても好いなぁ♪
＞　‥好いなぁ好いなぁって、もう決めちゃってるし‥

1-6)1

｜雪帽子脱ぎ捨て夏の富士となり　　　　　　　焼津市・いせぎ句会（6-17）

｜雪化粧落として夏の富士となり エクボの目立つすっぴんもまた

　‥「雪帽子」が検索にヒットしなかった
　「え☆」と意外に思ったが、検索のディープ学習にも一理有るわけだから

　それを言うなら「雪化粧」と言うことの様でして
　その路線で引っぱりを整えました。


＞　富士山の冠雪もすっかり消えて、夏のすっぴん笑顔ってところだな
＞　こうして改めて見ると宝永噴火口は、さしずめエクボってところか

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｜姫を追ひ爺の小走り花蜜柑　　　　　　　　　静岡市・葵句会（6-20）


　‥この句の意図が不明と分からず
　解釈に難儀していたところ、何気なく下五から読んでみた‥

　‥花蜜柑を小走りに追う爺さん‥


＞　「あ☆」そういうことか！


　‥さっそく、蜜柑の受粉作業でググってみた
　蜜柑の場合、種なしでも構わないので、通常の交配は省くとのことだが
　品種開発を目的とした取り組みは、手作業ながら細ごまと実施するらしい。

｜花蜜柑 姫を得んとし小走りぬ 爺の筆先新種ぞ欲しき

＞　蜜柑農家もね、一攫千金を狙うとなるとたいへんなのよ
＞　蜜柑農家の一攫千金って言ったら、新たにおいしい新種をゲットすることさね
＞　それはまるで、「まいうー」を呼ぶ姫を手にしたいと追いかけるが如しで
＞　高値の花と言えばその通りだよね、蜜柑の花の時期になるとてんやわんやさ
＞　（是が非でも、目の黒い内に‥もとい、まだどっこらしょの内にゲットしてぇなぁ）


　‥ネタのままでも雰囲気ありますが、わかりづらいので、上の句と下の句に分けました。

1-6)2

｜梅雨上がり色とりどりの忘れ傘　　　　　　　焼津市・いせぎ句会（6-17）


　‥「梅雨上がり」？？
　それをいうなら「雨上がり」


＞　必要な言葉がほぼ足りていると思ったら、順序を変えてみるべし

｜忘れ傘色とりどりの梅雨模様 乗り捨てのごと乗り賃のごと

＞　忘れ傘というやつには、それぞれに梅雨時のドラマのあとがそこに置かれてるわけだが
＞　どうにもタクシーで帰るのと秤を掛けたような乗り捨て感があるよね
＞　（カネが勿体ないと思ったら忘れてなんかいかないからな）
＞　でもどうか‥乗り捨てと思えば安いから‥家の近くに来ては
＞　コンビに寄ると手荷物増えて邪魔とばかりに、置いていく選択支にあるわけかい？？
＞　（小ぶりになるほどに‥そんな感じかい？？）


　‥そんな奴に限って、ぜってぇ傘持って出掛けないと
　‥傘が増えるの前提だから、ぜってぇ置いてくると（かもな）
　‥人口的にかなりの割合で、そういうのが居ると

　（それはそのままに、ポイ捨て常習犯でもあるということかな‥）

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｜紫陽花や我が身ひとつを処しかねて　　　　　沼津市・潮音派光句会（6-17）


　‥「我が身ひとつを処（しょ）しかねて」
　これは一体何？？‥どうにも解釈の想定に悩みました。
　ということで↓になりました。

｜紫陽花や我が身ひとつを処しかねて 明日は知れぬ梅雨闇のラブ

＞　一人で居ると寂しいけど、誰かと居ると落ち着くのよね
＞　まぁそれでも寂しいのはまだ我慢できるにしても、カラダがうずいてくるともうダメで
＞　見ず知らずの人とカラダを重ねることもあるのよね
＞　そりゃ先が見える時代なら、身を固めてくれる男から選びたいけど
＞　そんな都合にしても、味見が先の好奇心もあるのよね
＞　（梅雨時の紫陽花を見ていると、そのまんまの私を見ているようで嫌いじゃないけど‥なごめない）


　‥どうみても不倫の気配に整えた方が、らしいかなと

　単純に、老後事情、失業、身の振り方、結婚に至らないマンネリ付き合い‥が浮かんだが
　「紫陽花」と置かれてると、華やかな感じ＆さっぱりしてる感じに思え
　どちらかというとストレス発散絡みの方の背徳感に思った。

　‥で、それの屈託の無さを時代背景に絡めて「明日（あした）は知れぬ梅雨闇」と置いた。


＞　大体だな、ネタは、こんな中途で俳句とか‥見方を変えればまんま妄想でしかねぇっす


　‥意図不明すぎる
　ちょっと、綺麗に装えただけの自己満な趣だよね（実際なんて知らんけど）


　‥兎に角、日常と同じに
　「紫陽花」と盛っては、実の悩みにしても、大したことないようにしか見えんのです。

　部屋の彩り具合は、親しい人にしか見せないからそれでも好いけど
　多人数想定で目に触れる句ともなると、
　言葉の持つポテンシャルは日常感から離れて、様々に解釈が膨らむ型というのが有るわけです。

　「我が身ひとつを処しかねて」なんてまさにそれ。


　（前後の事情なんて、書いてないんだから、想定内に解釈されるわけがねぇ）

1-6)3

｜お茶の芽が時期を忘れず勢ぞろい　　　　　　静岡市・デイサービス小平野俳句会（6-20）


　‥う〜ん、着目からの捻りが欲しいところですが
　（これはこれかな）ということで、こちらで捻って見ました。

｜ヒトの子が恥を知らずと好き勝手 競争したい底辺はイヤ
｜王様が玉座を去る差取りとて お布施で生きりゃ税取るような
｜競争のしたき屁理屈「天下一」眺め見るほど格差を肯定
｜他人をも自由にできる思い上がり 旨みを知るほどに格差維持
｜「自由ほどテメエの力で手に入れろ」一方‥権力お家主義
｜良き思いする先からも欲しい欲しい 雇っちゃ捨つる（非人道的）経済学
｜人権を否定しておる経済学が‥科学と肩を並べりゃ悪友同士
｜カネ入れば良き暮らしほど上の空 失う恐怖に汗掻くばかり
｜有り余るカネを手にして無知になる 社員に会社オレの駒
｜有り余る議席を手にして無知になる 兵士に兵器我が意思下にと

　‥イメージという奴は
　一旦つかみ出すとずるずるやるのが面白いので
　ずるずるがどこに落ちているかでもあります。

　一句整って満足とか、一句の表現に固まっていては

　そこのずるずるを如何にしてまとめるかという‥バランス感覚を得られようもないので
　常に、替え歌よろしくに、視点をずらして遊んでみることも着目の入り口にありまーす。

1-6)4

｜白丁の一人浮き苗直しをり　　　　　　　　　浜松市・浜松白魚火梧桐句会（6-20）


　＊白丁（白丁）‥詳しくはこちら

　‥どうして、こげな題材が、今時期のタイミングで登場するのだろうか？？
　そこを考えて、敢えて引っぱってみました。

｜白丁の一人浮き苗直しをり 荒らしに問われ労に入り

　‥つまり、共謀罪ですな
　共謀罪には、チクリは無罪扱いとの項目があるそうです。
　これを陰謀論よろしくでツッコむと、スパイ捜査自由自在ということです。

　（スパイを潜り込ませ、その都度言動を監視。スパイはチクればアンパイなのれーす）


＞　つまり、完全なる市民活動の監視宣言でーす。


　‥まんま共謀罪として機能し始めだすと
　レッテルが付けば生きづらくなるし、社会的に増幅し出せば、偏見が横行し、差別意識へと広がり
　遂には、村いちがんになって万歳三唱にも赤紙を送り出すようにもなると‥

　まさにそれは、善意を善意としてすら受けとってもらえない社会への回帰ということです。


　（今現在、一緒になって嘘合戦に味方している輩ほど、それの才覚を見せていることに）
　（そんなのが山ほど居ると分かりだせば、そりゃ政府不信どころの話に収まらなくなってきます）
　（自民大敗すれば、ナチ気味糞官僚もひっくるめて一気に処分されるわけですな）
　（まさに斯様な展開なら、それこそが天の沙汰ということでせう）

1-6)5

｜手に捕タモ蝶追う子供夏に入る　　　　　　　島田市・川根榾火俳句会（6-20）


　‥これも、（これはこれかな）ということで、こちらで捻って見ました。

｜矛盾にも上を狙えば隅に居り 机上気味だよ世の官僚
｜味方など居ないと思う夏の塾 積み重ねてはＤＱＮ役人
｜越した先 見知らぬままに上を這う 支えを知らずに自由とは
｜伸び伸びとし過ぎたままに下を這う 支えになれずに自由とは
｜支えても支えられずが格差社会 損にも気づかぬエリートら
｜繋がりは公平からだよいつの世も 繋がるつっても内輪だけ
｜世の為人の為‥頑張る端からタバコの煙が嘘を吐きよる
｜雑草を邪魔に抜くごと好奇ゆえ 果てにレジャーにＶＲありき
｜牽引とカジノ音頭も乖離気味 「雇用の増分ばかり‥相殺分は？」
｜ますますや方向不明の地球号 誰そ分からず硝煙の漂う

　‥イメージという奴は
　逆さをのぞいても泳いでおるのです。心理の辻褄の逆さということです。

　（私たちが覗き込んでる美学なんて、命の様以上でも以下でもありませんので）

1-6)6

｜五月晴れひとすじの雲流れゆく　　　　　　　島田市・川根榾火俳句会（6-20）


　‥ネタは、どう見ても飛行機雲でせう
　よく整っていますが、このままでは引っ張りようがないので悩んでいると‥


　‥何気に窓に三度ほど視線をやること
　一回目、飛行機雲なんてねぇ
　二回目、「おっ出た」スゲーまさに捻ってみろと言わんばかり
　三回目、「あれ、さっきのどこ行った？」え☆東向こうに流されてる（横に逸れた感じ）

　（じゃ、季語いじるしかねぇな‥予報だと来週は雨続きらしい）

｜「梅雨入りか‥」ひとすじの雲流れゆく もはや伸びずのリベラルなんぞ

　＊リベラル‥自由主義的


　‥安倍総理の自身のザマアに向けられた財界の失望という視点で詠んでまーす
　（黒幕の台詞みたいなー）


　‥もはや政権維持は無理、切り替え用意の雲行きです

　しかし、今回が今までと違うのは

　‥自民のイメージ壊滅で、自由主義の凋落気運に及びかねないのでは？
　とした恐れを否定できない闇にまで手が入ってしまうのでは‥

　財界人のもっとも恐れているのが、それの流れです。（従来的解釈の崩壊と言うことです）


　‥従来的な自由主義とは
　人類を隷属的に管理してきた自由（徹底した管理システムを得る自由）ということです。
　短めに言葉を並べると、「ハイリスクハイリターン」が死語になると言うことです。
　中央集権的経営への誘導が崩壊しかねないということです。


＞　外面には同じに見えても、権限の在り方が変わるはずでーす


　‥と言っても、何が一気に変わってくるかはタイミングとして全く不明です。
　（各々のやりたい次第ですから）

　（変わった気運を得たとしても、及び腰のままなら、大した変化には繋がらないかと）
　（まずは、総選挙しだいかなと）

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｜葉桜や生きてる我が身の歳思う　　　　　　　島田市・川根榾火俳句会（6-20）

｜葉桜や生きてる我が身の歳思う 花見の回数伸ばしたく

　‥ふふ、老いて詠もうならツボですな
　じゃ、そのまま思う下の句も同じでしょう。


　寿命の多くはストレス云々です。
　何が一番のストレスかって、それは「夢が無いこと」です。


＞　その夢を一番に奪ってきたのが、「自由主義」だとしたら驚天動地でせう


　‥なにはともあれ
　勝った側により有利になるように法を改修するのが、従来的自由主義の本質です。

　（いわば、基本的人権をすり替えていくゲームだったのです）

　負け組は選挙に興味なしで、六割想定で、中間層の三分の一をその気にできれば出来レースです。
　競争社会なんて生易しいもんじゃありません。絶対資本体制です。

　儲かる側が、固定されだした時代だって、すでに明らかなんですから。（そろそろ解れや）

｜自由主義とはもはや死語である
｜行き過ぎた自由にあるのは、強者の固定化であり、其はすでに「力こそ正義」の代弁にあった
｜本当の自由とは、汝の程ほどをわきまえるだけでなく、全体での程ほどをわきまえることだよ

　‥無責任にも、夢を追えない現実があったなら、まずは取り除くのが本能です
　時代の御輿を担げれば満足とか、それこそが無責任の象徴なのです。
　そんな御輿はおろしてしまうのが何よりです。


　（ストレスが無くなるほどに、寿命が向こうからやって来るって言うからな）
　（そこを思い込みにも信じられずと、従来のままに依存してたんじゃ、何も変わりません）


＞　「考え方」＝「寿命」でもあるということです。
＞　「思考を養う」＝「命を養う」＝「公平を問わずに先なんかあるわけ無ぇ」



＞　うた詠み終わります、ありがとうございました。