2017年07月02日

【勝手句帳】122 29-6-30 静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/07/02

|田植機の苗に如雨露の水をかく      静岡市・満点句会

|田植機の苗に如雨露の水をかく 大事のはずも余せばほっぽ


 *如雨露(じょうろ)


> 苗はな、植えるまではこうして大事に扱うものよ
> ふーん、でも田植えの終わった後の余った奴のあの扱いようは何?
> あ、あれか‥あれはまぁ、捨てるのも何だし、田んぼに置いておくのが供養ってわけよ
> ふーん、まるでおじいちゃんの先行きそのものの暗示だよね
> もっと友好に扱わないと、田んぼだってがっかりだと思うよ




|田の水にひとかたまりの夏の鴨      静岡市・満点句会

|田の水にひとかたまりの夏の鴨 まるで儂らぞ最後の代


> ‥最近目立ってよく見るの、田植えの頃の残り鴨の夫婦連れ
> まるで、減って行く田の行き先が気になって仕方がない儂らのようだなぁ
> 懇願したいのはこちらとて同じこと
> 儂らが居なくなるとお前らを見ることも無くなるんだのう‥さみしいのう‥




|田植機は老いの友なり蛙鳴く       静岡市・虹の環句会

|田植機は老いの友なり早苗泥 とぎれ去ろうと青空しょって


 *早苗泥(さなえどろ)


> どうにも手伝ってくれる者も居らんからのう
> この歳になると、新型買うのも引けてのう使い慣れたお前だけが頼みよ
> 跡継ぎに恵まれんでも、わしゃ最後まで踏ん張って青空背負うでェ



1-5)1

|カラフルにラッピング電車青田波     伊豆の国市・田方野俳句会

|カラフルにラッピング電車青田波 ガタゴト影の流れゆく


> ほへぇ☆カラフルな電車じゃのう
> 青田の景色が一段と賑やかだて(まぁちょっと短いがのう)
> どこもかしこも、あの手この手って事かいな
> 時代の流れなんてほんにガタゴト行くが如しのまんまよのう(ちっとも変わりゃせん先細るばかりじゃ)




|下校児の道草見張る葱坊主        伊豆の国市・田方野俳句会

|下校児の道草見れば青田泥 何を見つけて騒ぎよるらむ


> おう、もうこんな時間け
> ところで、あすこに居るわらずは何をやってるんだべさ??
> 最近の子にしてはめずらしいのう(まぁ一昔前ならザリガニ人気だったけんどな)



1-5)2

青葉風十色の緑分け行けり        伊豆の国市・田方野俳句会

バイク風十色の青葉分け行けり 吾を求めてフルスロットル


> むしゃくしゃしてくるとバイクでのツーリングが最高ッ
> とくに青葉の季節は、いくつもの青葉影が流れ飛ぶ感覚が、快感そのものさ
> 嫌なこと全部ぶっち切って、ひたすら風になることに集中するんだっ
> 気分はまさしくアクセル全開だぜッ




|山開き夜の斜面の点滅す         三島市・炎環三島富士句会

|山開き夜の斜面の点滅す 気ままな蟻の随分と居り


> 毎年毎年よくもぁ山開きの初っ端の晩から
> チカチカと蟻の行列ができるもんだよな
> 初っ端からこれじゃ、レア感もくそもあったもんじゃねぇだろうさ



1-5)3

|新緑に我が細胞の瑞々し         静岡市・満点句会

|新緑や我が細胞の瑞々し エステの仕上がり今までになく


> たまに行くエステ、人にも植物にも年に一度のお肌のピークってのがあるはず‥
> それがいつかを考えてみたら、それはどう考えたって新緑の季節のはず‥
> そこで今年は、五月を狙って通い詰めてみたの
> そしたら、思ってた以上に見違えて艶が戻って来たかなって‥自己満足できました‥




雨蛙芋の葉裏で鳴きかわす        掛川市・南郷桔梗句会

蛙鳴く芋の葉裏でセレナーデ 雨落つほどにけろけろ共鳴


> 今日は蛙がよく鳴くな
> 里芋畑の葉がデカくなるほど、葉蔭でよー鳴いとるのう
> それだけ蛙の数が多いのか、恋路がもつれとるんだか知らねぇけど
> 雨が落ち始めるほどケロケロと共鳴しとるからなぁ
> さしずめ恋に恋する‥もとい、雨に恋する主義なんだろうね



1-5)4

白布を広ぐるやうな花筏         静岡市・満点句会

白木の箱を並べむ流れ花筏 つまりの対峙‥遺族給付?‥


> 自国防衛だけってならまだしも
> 戦争放棄を掲げねぇ外国とつるんで、自衛隊を送り込もうって腹なんだから
> つまりあれだよ、戦死者が出た場合の補償がその内議題に上るんだろうね
> ぶっちゃけ「遺族給付」ってわけだ
> 仮に死んでも遺族の生活に支障の出ないように気を配ります‥
> (まぁそれも中途でなし崩しにするのが自民党だろうけどね)
> (そんな面倒くせえ議論にすり替えないで、さっさと政府通貨から始めろよ)




|手花火に親子の会話はずむ声       掛川市・南郷桔梗句会

|手花火に親子の会話はずむ声 最後に垂らす閃光と闇


> 家庭で楽しむ花火のシメを飾るとすれば、ドラゴンか線香花火だろうよ
> その最後の閃光が闇を告げるまでが、その時間の味わいだ
> ワイワイ遊んだつもりでも、結局覚えているのは、閃光と闇ばかり
> どんな会話が取り交わされたかなんて、余程で無いと印象に残ることも無い
> それのシメが線香花火ともなれば、どうにも無言の教育観が漂うばかりで不思議なものがあったなぁ
> (今の中国製ではすぐにぼてっと果てるので、余韻も糞も頑張りもねぇけどな)



1-5)5

|薫風や細目でおはす石仏         静岡市・満点句会

|薫風や細目でおはす石仏 功徳を積むにも腹ごしらえと‥


> ほーれ、ここにお供えがあろう
> さあさあ遠慮せんと手に取るが良かろう
> 功徳を積むにもまずは腹ごしらえからじゃ
> その代わり、功徳を積むのじゃ、それが供えた者への礼儀であるからの、ほほほほほっほ
> (じゃいただきます、う〜ん握り飯最高っ)


|風薫る細目でおはす招き猫 すっかり「ニャー」に魅了され


> ええ☆なに、お前、猫じゃらしなんて持ってきて、俺に構って欲しいのかよ
> はぁ、たくっしょうがねぇな、ほれほれほれ‥
> (い‥いかん、つい全力で遊んじまってた‥それにしてもからかい半分の遊びだよな)
> (ネコがたまにする不可解な行動は、人をからかってかもね‥ある意味想定内って事だよな)




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 17:04 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする
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