2017年07月12日

【勝手句帳】127 29-7-11 静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/07/12

聲はもうとどかず振れり夏帽子      沼津市・七草句会

|聲はもうとどかず振れり夏帽子 永久の別れを神風などと


 *永遠(とわ)

> ‥これでもう‥これが今生の別れ‥
> そう思うといたたまれなく特別攻撃隊が見えなくなっても、空に向かって
> 夏ざれの陽ざしの中、帽子を振っていました
> (もうこれで、あいつらとは二度と会えなくなるというのに‥なにが神風かッ)



1-5)1

|紫陽花や嘘一つだけ閉じ込めて      焼津市・千草句会

|紫陽花や嘘一つだけ閉じ込めて 甚だ散るか零戦もろとも


> 俺は今、一つだけ嘘を付いて零戦の機上に居る
> 「俺だってまだまだ生きたかった」
> 一つ一つ毬を切り取ってすべて挿してしまったら、紫陽花は茎しか残らない
> それでも来年になれば見事に復活するように、だから紫の陽と書くのだろう
> ‥だから、そんな日本だろうと生まれ変われなかったら‥それこそ帳尻が合わないのだ‥
> (たとえ敵艦船を沈められずとも、魂まで滅んでたまるかッ)



1-5)2

|紫陽花のゆらぎつ朝の雨       焼津市・千草句会

|梅雨闇やゆらぎつ志願しか 紫陽花果てど尚衛りたく


> ‥特攻の噂が広まり、もはや常用の作戦と化して
> 日々兵舎のハンモックの中で思いあぐねてきた、それが今日決定的になった‥
> ‥今更どうしようもあるまい‥たしかに俺は志願に○をしたのだ‥
> もともと命の保証のない戦闘を受け入れてここに居る
> それが少し限定的になっただけのことだ、俺たちが死ぬことでどうにかなるなら
> 誰も拒否などするまい‥でもどうしてだ、こんなにも静まりかえった夜の闇は‥
> (外で降り出した梅雨時の雨が、より一層俺たちを闇に追いやらんばかりだ)
> (もはや俺たちの命は、生けられることもなくそのまま海に捨てるだけの紫陽花だ)


|幸せも平和も見ずに還ります。ありがとうございました‥お父‥お母‥

|海原に紫陽花投げて祖国あり 死んで靖国よりも母の顔

|神風を砂利の如く舗装する 格差社会からの黙祷なんぞ




1-5)3

|軒下五月雨が打つアンダンテ      沼津市・七草句会

|梅雨時の降りだしてきてアンダンテ コンビニ寄りゃフォルテッシモ


 *アンダンテ‥歩くようなテンポで。
 *フォルテッシモ‥極めて強く。

> なんだかまた降ってきたぞ、でも、まだ余裕がありそうだな
> さっきから同じパターンだし、コンビニ寄って立ち読みでもしていくかっ
> ・・・何だよ、いきなりのこの土砂降りは・・・
> (間一髪だったとは云え、どうすんだよこの雨)



1-5)4

|若き父赤子を抱え夕涼み         沼津市・七草句会

|若き父わたしを抱え夕涼み 写真が語るまあ子煩悩


> 写真で見る父の子煩悩は、今じゃすっかり懐かしい思い出である



1-5)5

|快よき音を浜辺のかき氷         焼津市・千草句会

|二人きりで‥「あーん」浜辺のかき氷 リア充ワロス貸し切られ


> 知り合いに頼まれて、海の家の方を休んで来てみればなんだよこれ‥
> 富豪のプライベートビーチで、イチャイチャしたあんな坊ちゃんと嬢ちゃんの為に
> この俺がかき氷を盛るのが仕事とは‥ワロス(実入りも破格っすから)
> セット全部あちら持ちで、なにやら撮影部隊も居るようだし
> 「なんで俺なの??」リア充は謎だらけだな‥




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 13:41 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする
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