2017年08月14日

【勝手句帳】138 29-8-11 静岡新聞掲載分から

↓7)向宜詠吟.2017/08/14

|空蝉の儚い命門柱に            静岡市・船越俳句会

|空蝉や尊きいのち門に見ゆ 功徳の歳月風の吹くまま


 *空蝉(うつせみ)、功徳(くどく)、歳月(さいげつ)

> おや、このようなところに空蝉があるぞ
> 門で見かけるとは、これも何かの導きであるな
> 拙僧がこの寺で長きの修行を修めて、旅立つのに、実におあつらえ向きよ
> (では、思い残すこと無く、風の吹くままここを立つとしよう)



1-7)1

|片陰の途切れし道の後長き         静岡市・中央寿俳句同好会

|片陰の途切れし道の後長き 自販機見るたび誘惑躱し


 *躱す(かわす)

> やれやれ片陰がのうなってしもうたわい
> かれこれ随分と歩いたな、たまらん暑さよ
> おや、自販機がおあつらえ向きにあるのう
> 「はて?」まるでここまでの道のりが買わせる為の罠のようじゃて
> ‥まぁどんなもんかぐらい見てやろう‥
> 「ちっ、伊藤園じゃ」これは厳しい攻めよのう
> しかし、ここは我慢じゃ、自販機なんぞこの先いくらでもあろう
> その度に何かを仕組んでおるに違いあるまいて
> 「おや、今度はサントリーかい」ここの水は百円じゃな、ほれ見ろウマいこと仕組んで居る
> たかが水なのに、ここまでの道のりが格安に思わせるばかりじゃな
> (これもすべて、暑さのせいよのう)その手には乗らんわい
> 「今度はミニストップじゃな」これは有り難い‥(どら、ちょっくらイスにありつくとしよう)
> 「ちょっと店員さん、わしゃ具合が悪うなってしもうてのそこの席で休ませてくれんかね」
> 「ええ、かまいませんよゆっくりしてって下さいね」
> 「どうもありがとうございます」ふふふ‥見よ、年寄りゆえの勝利じゃ
> だが、座る客が来るかどうかまでが礼儀というものよの
> 「どうもだいぶ落ち着きました、ありがとうございました」
> 「そうですか、良かったですね、又何かありましたらお気楽にご利用下さい」
> まぁ、世の中こんなものよの、誰もが功徳を積みたいと思うておる
> ならばこそ、何事も礼儀から入るのが当然よの
> ‥ただし、身なり素性がお粗末では、こうは行かぬよ‥(其もまた人の程度よのう)


|礼儀より入るも功徳涼み席 お互い様が「どうぞ」の心地




1-7)2

|清々と速き流れや夏の          裾野市・寿大学俳句教室

|清々と速き流れや夏の 途切れぬ癒し 緑の「おほほ」


 *清々(せいせい)

> 夏の暑さに、沢は持って来いの憩いの場所だな
> その清々として速き流れが、実に涼を誘うよ
> まるで、緑が高笑いしているが如く、その止むこと無きご機嫌で、夏を楽しんでいるかのようだな




|梅雨けしや衝動買ひのスニーカー      裾野市・寿大学俳句教室

|雲の峰 衝動買いの登山靴 踏める山頂先に延び


> あーあ、折角、奮発して新しい登山靴を買ったのに
> 仕事の都合で延期だよ
> (あの雲の峰の心地が味わいてぇ、今年の夏は、雲の下のままってか)



1-7)3

行雲をしばし友とし夕端居         裾野市・寿大学俳句教室

|ワンカップしばし友とし夕端居 地味に酔うほど人に寄りたし


*行き雲(「き」を省略するとわけ判らん)

> やれやれ、年老いての縁側でのこの一杯
> 夏の夕暮れを肴にワンカップを開ける、ここまでは実に悪くない
> 端から見たって優雅なものだよ
> ‥でもなんだ‥
> そんな優雅も、たまにちょこっと嗜む程度が好いらしい
> どうにも話し相手が欲しくなるからな
> 独りで地味に酔うにしても憂いだしては意味が無い、酒は健康的に飲んでこそだよ




|かき氷千円と聞き暑さ冷め         藤枝市・川柳番茶会

|かき氷千円と聞きぶっ倒れ 日陰で忍び選択支に啼く


> かぁ‥ここのかき氷は千円もするのか‥
> 評判だと聞いて訪ねてきてみれば、とんだ無駄足だよ
> だが、折角の電車賃を無駄にしたくない(さてどうするか?)
> う〜ん、流れからすれば食ってみるのも有りだが
> 食ったつもりでなら、他に選択支は山ほどある(たかがかき氷じゃねぇかぇ)
> ‥痛ぁぁぁ‥(ここは冷静に死んだふりの方が後悔が少ないに決まっとる‥しかしウマそうだ)



1-7)4

|足で蹴り又たぐり寄す夏布団        静岡市・中央寿俳句同好会

|足で蹴り又たぐり寄す夏布団 寝相に作法の有りもせぬ


> 夏になると、掛け布団の具合というのが実にもどかしい
> そのせいか、夏ほど寝相の悪さが誰しも目に余る所だが
> 寝相に作法なんてねぇ、何を気にする必要があるだろうか
> (‥ということだから、褌一丁で寝てようが、すっぽんぽんだろうが同じに思う訳よ)




|酸欠の金魚に似てる我が家計        藤枝市・川柳番茶会

|酸欠の金魚に似てる我が家計 水を替えるのができぬまま


> 金魚が弱ってるってのは、つまり酸欠よ
> 水を取り替えてやるのがなによりよ
> でもなぁ、いくらそれがわが家の家計に似てるからってな
> 金欠を酸欠に例えるのは軽率ってもんだろうよ
> そもそもにして、仕事の創出がねぇ、むしろ減ってるように思えるのに人手不足だって話よ
> どう考えたって、社会という水槽自体が酸欠なんだ
> ‥わが家ばかりで無く、どこも水を替えがたいのが現状さぁね‥



1-7)5

|穏やかにくり返す日や夏の月        裾野市・寿大学俳句教室

|穏やかさくり返す日々 秋の風 生きる備えを促しており


> ‥良いかよく考えて見ろ
> 秋の風が心地好いのはな、人間が行楽を楽しむ為なんかじゃねぇ
> 生物が秋の内に冬をやり過ごす為の備えを喚起しているのよ
> ‥天と地の心遣いって奴さね‥
> それを何を勘違いしてか、一次産業にたずさわらなくなると勝手言いよる
> (実に嘆かわしい事だよ)



1-7)6

山城の旗揚げ偲び青薄           沼津市・万年青大学「俳句A教室」

|秋夕踏み国を仕上げし関ヶ原 無理はどこかに禍根を投ず


 *青薄(あおすすき)、秋夕(あきゆ)、禍根(かこん)


> ‥かの徳川家康にしてもどうか
> 秋と言えば刈り入れ時なのに、関ヶ原の地元民の事なんて後まわしで、彼の地で戦よ
> 政権争いなんていつの世もそんなもんだろうけどね
> 無理ってやつは、常にどこかに禍根を残すものだ


 ‥さしずめ、関ヶ原で言えば‥
 君主自ら民に大盤振る舞いとあっては、家臣の方も又、俺にも俺にもと食い下がりかねない
 (寝返って着いた武将らにしてみれば尚更だな)

 ところが、関ヶ原の地元民の方から願い出てくれて助かっている


 ‥これが、民からの直訴が無かったとしたら‥


 関ヶ原の民は全滅だったかもだよ、そんな噂でもあってみろ
 ケチケチの家康公だからとして、大坂の陣に於いての民からの支持も怪しかったろうね
 それは当然、武将らの働きにも影響するということだ

 ‥何はともあれ、大坂の陣に於いては紙一重の所があったわけだからね
 運を味方にするもしないも、聞く耳持つ前に、申し出て貰える空気があるかどうかだよ



1-7)7

内聞の溢れさうなる落とし文        裾野市・寿大学俳句教室

|政権の倒れさうなる落とし文 塩送らるるミサイル云々


 *内聞(ないぶん)、云々(うんぬん)


> 今話題なのが、安倍政権が劣勢に立たされると
> なぜか決まって、北朝鮮からの援護射撃が放たれるという件だが‥
> まるで、北国から送られてきた塩伝説の如しだよなぁ
> (さりとて、同じ北国でも、斯様なミサイル掩護に人道なんてあるわけねぇ)


 半島の誰かさんは天皇家の血を引いていると聞き及ぶ
 といっても、かなり薄い気がしないでもない
 ‥そのぐらいだったら、日本にもいくらでも居そうな濃さのように思われる
 ‥でも政権運営にとって肝なのは、繋がっているという事実と実権を握っているという部分
 ‥それから、あれとあれはツーカーで、気が合うという噂(ここが鬼門)


 ‥明治維新以来、田布施と天皇家(すり替え)は、つるんできたわけだけど

 田布施は戦争商売をする上で、今や平和主義の天皇家がお好みじゃないのだろう
 天皇家の血筋云々の空気をどこかに温存して於いて、後で利用しようとしているのでは・・・
 北朝鮮という得体の知れない素性でもなんとかなる‥なんて腹だとすると

 日本の天皇家存続問題は

 始めから、私物化目的の滅んでも好い流れに置かれていたことになる
 滅ぼす予定の所と、これから持ち上げようとの扱いの差を垣間見ていると言うことだな

 (でも、その天皇家にしても、なんだかイギリス国籍だって噂さ)




暁のしじまを破り蝉しぐれ        沼津市・万年青大学「俳句A教室」

|暁のしじまを破る蝉時雨 茫漠としてリーダーたり得ず


 *早暁(そうぎょう)、暁(あかつき)、茫漠(ぼうばく)


> 蝉が暁から鳴いてもねぇ、まったく以て的外れで、そそらないよ
> それと同じで、安倍政権下のミサイル騒ぎも、茫漠とし過ぎていて
> リーダー像としては、どうにも物好きな御仁という印象でしかない
> まぁ、そんなんでリーダー力を発揮しようってんなら、流れとタイミングが合っての空気だろうよ
> (普段がお粗末なのに、だれが防衛面での先駆けまでをお願いするかよ)




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 20:23 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする
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