↓7)向宜詠吟.2017/11/04
|真青なる空の深さよ雁渡し 静岡市・浅間神社句会(10-27)
|夕暮れの秘湯に一人雁渡し 静岡市・浅間神社句会(10-27)
|野地蔵の前掛け揺るる雁渡し 静岡市・浅間神社句会(10-27)
|遙かさや雁を見送る夕地蔵 旅寄る僧のはなし恋しき
> ‥山里暮らしにとっての娯楽と言えば、旅人の話だった
> その旅人でさえサッパリ来ない日々が続くと、どこか息が詰まった空気が漂う
> そんな気分にさせるのは、渡り鳥が自由に行き来している姿を見ているからで
> 「どうして誰も来ないのだろうか?」‥と内心どこかに思うものである
> ‥地蔵様となれば尚のことだろう‥
> 秋の空に雁が渡っていく夕暮れ時ともなれば、旅僧が一人も通らんと言うのは寂しい限りだろうよ
1-7)1
|彫りかけの地蔵を包む秋の風 静岡市・満点句会(11-31)
|彫りかけの地蔵に魂 秋の風 地味と無口でなんぞ「不足か?」
> ‥お地蔵さまのデザインという奴は、概ね相場が決まっていて
> 地味と無口がそれの風合いだった
> ‥しかしどうか‥
> 今や時代のニーズと来たら、まったくの逆だよ
> クラスに地味と無口が居ようならイジメの的にだってなりかねない
> 地味と無口には愁思が漂っている
> ‥そのままで善いのだろうか?‥
> とはいえ、仏像でさえ仏頂面のままだからな
> 仁王像以来の革新に目覚めて見るのもありかも知れないな
> (三千院の地蔵はそこに挑んだ痕跡の一つだろうよ)
|苔むした石段ふみしめ登りきり古刹の庭のぼたんにいやさる 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|何事も登りきる先に座牡丹 先人は問うさらなる深み
*古刹(こさつ)‥古い寺。
*座牡丹(ざぼたん)‥先んじたカリスマ存在の意。
> ‥どのような段階だろうと
> どうしてか、そこでの居心地が好いのか、そこのヌシさながらにキワモノが座している
> そこを学び飽きるとその先にも同じようなキワモノが座している
> どの踊り場でも口にすることは誰も似たようなものだ
> 「いいぜ、ここでの修練は」
> 「いいぜ、ここでの葛藤は」
> 「いいぜ、ここでのいつも通りは」
> どれもこれも退屈だと言わんばかりなのに、生き生きとやっているのだ
‥そしてついに‥
> 私にもその生き生きがやって来た「この深みを極めてみたい!」
> (腰を据えて取り込める何かに出会えたことが、こんなにも落ち着いているとは‥)
1-7)2
|声かけは人への肥やしと聞きにけり聞く耳もまた施しといふ 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|自惚れや声かけ肥やし聞く耳施し論をすべてと思えば
> ‥誰が言い出したのだろうか?
> 「声かけは人への肥やし」「聞く耳だって施し」だそうだ
> なんて大ざっぱな言い分だろうか、自惚れにも程がある
> 人には誰だって、ほうっておいて欲しい時があるのだ
> ならば、「見守ることだって施し」だろうさ
‥すべての音楽には休符が欠かせない
その意味が分かってなさすぎる人達ほど、日々の音の立てすぎについて無関心だ
なにしろ競争賛歌だからな、外に求めがちで己の鎮まりに求める意味を知らなさすぎる
|一歩一歩と若さで登りし富士の山思えば雪の白さ尊き 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|老いぼれも若さで登らむ富士の山 今に思えばあの人の声掛け
> まぁそうだな、若い頃に一度だけ機会があったな(誘われたっけ)
> 思えば、登りたかったんだな
> で、気がつけばこの歳になってようやく再びの機会が巡ってきた
> 富士登山と言うからには、(不死というだけに)まずは気持ちを若くして登らにゃな
1-7)3
|ドクターヘリ帰りてゆきぬ秋天へ 浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所(11-31)
|秋天を残して飛べるドクターヘリ 合掌せずには居られぬが‥
> ‥近所の爺さまがドクターヘリで運ばれて行きよったな
> 秋空にかっこええのう、有り難い時代になったもんだで‥(ありがたやありがたや)
> ‥おっと‥
> いかんいかん、爺さま急患搬送中じゃて
> 合掌なんぞ縁起でもねぇ(つい手を合わせちまうとこじゃった)
> じゃ、手でも振ってみるか(‥それもダメか、あの世に送る見てぇだし)
> ‥それにしても‥
> 無事に着地するまで、まだわかんねぇんだよな(おっと、それは言わぬが何とかだったな)
|列柱に化石を捜す秋高し 静岡市・満点句会(11-31)
|隠れんぼ化石を探す秋高し 太古の友の息ひそめて層
> 化石を探しに来ました、絶好の秋日和です
> 本日狙いを付けた地層を見ていると、実になにか見つかりそうな予感です
> (見つかると好いなぁ)
1-7)4
|デパ地下や一足先に秋めぐり 沼津市・千本プラザ俳句教室(10-27)
|デパ地下や一足先に秋めぐり 俳句の詠みも旬を欠き
> ‥旬より一足早いのがデパ地下の味覚です
> 思えば、気候変動の震源地だったとも言えますね
> なぜって、俳句の季語が乱れ始めたのにシンクロしてそうですから
> 旬を崩した詠み(味覚)なんて、糞なだけです!
|ストレスさえ食べて乗り切る暑い夏 浜松市・浜松ヒューマンセミナー川柳講座(10-27)
|ストレスを食べて居直るリバウンド Lの字増えた衣服の置き場
> 食べると太っちゃう体質だし、ストレス解消に食べちゃう口だから
> 服の置き場に困っちゃうのよね
> それでストレスが溜まってきて、それの悪循環よ
> 頑張ってダイエットしても、細いサイズが着られそうな頃にガッツリ食べたくなるのよね
> ‥私にとってストレスと体重の反比例は、服のサイズの確保に比例するのよね(ほんとうんざり)
1-7)5
|稲刈の腰を伸ばせば遠岬 沼津市・千本プラザ俳句教室(10-27)
|稲刈の腰を伸ばせば遠岬 山の幸と言えば酒と肉
> おらの田は、海の見える場所にあるのが自慢だてな
> ‥稲刈をするたびに海が見える‥
> すると、その後の打ち上げとばかりに思い浮かぶのが
> マグロの刺身とか、鯛の尾頭付きとか、ヒラメとか貝とか‥どうにも海の幸ばっかりさ
> どうして山の幸を思い浮かべないのかなぁっていろいろ考えたんだな
> 山の幸と言ったら、酒と肉と言うことに尽きる
> ‥つまり、ぶっちゃけ‥
> 山の幸VS.海の幸とは、「酒」VS.「塩」ということだな
(どっちを欠いても宴は始まらねぇ)
> やっぱり、海の見える田は最高ということだべな
1-7)6
|夜が好き涼風窓辺にしのび寄り読者作者になれるひととき 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|夜が好き涼風窓に寄り添えり 読み手書き手を味わう夜長
> 私って、更けてからの窓際での読書やら執筆が大好きなんです
> 気持ちいい風が入って来たりすると益々盛り上がっちゃうんです
> ‥なので、秋の夜は最高です!
|立ち上がりわれを見つけて手を握る長き疎遠が埋まる瞬間 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|名作は孫娘と爺さんと疎遠の仲が埋まる始まり
> 世界名作劇場の半数は、孫娘と爺さんの疎遠の復活劇だ
> ぶっちゃけたもの言いをすれば、「名作はロリコンでできている」
> ‥もとい「人間教育にロリコン要素ありき」だ
> 今どきじゃ、それを「萌え」って言うんだぜ
1-7)7
|昔日を想えば永遠に懐かしく十四の夏は洋上にあり 吉田町・玉響短歌会(10-28)
|この風や単独ヨットの大冒険 十四の夏は洋上にあり
*昔日(せきじつ)、永遠(とわ)
> ‥十四の夏は洋上にあり
> 「物語のネタかよ?」洋上と養生の間違いなんじゃねぇの‥
> まぁ、物語の掴みとしてはエッジが立った色合いだが
> 思いつくところと言えば、単独ヨットの冒険だよ
> しかし十四歳でやるとなるとかなりの裕福育ちで体格にも恵まれていないと有り得ない
> 実に格差社会らしい視界だな
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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