2017年11月05日

【勝手句帳】160 29-10-27/10-28/10-31 其の2静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2017/11/05

赤トンボ群れ飛ぶの並木道足取り軽くゆく三千歩         焼津市・高草短歌会(10-28)

|赤とんぼ三千匹の通学路 見渡す限り秋の田の里


> 田んぼの数が多いと、そりゃ、朝から見るトンボの数も多くなる
> 昔なんかそりゃ凄かっただろうね
> それが今じゃサッパリだ
> 其を毎日見て育った時代と、そうに無き時代の感性の差は、そりゃあるだろうね
> ‥近代化して、現代化して、何が失われたかって、そういうことだよ




|夕暮れの野辺の送りや赤とんぼ

|故郷や外地の送りに赤とんぼ 思えばあれが夢の見納め


> ‥外地送りになって、今、戦場で我が部隊は飢えに苦しんでいる
> もうダメだろう、思えば出航前に基地の周辺で見た赤とんぼが最後だったな
> (ああ、日本に帰りてぇ‥こめ食いてぇ‥)



1-5)1

忘らるる木椅子に帽子秋の風        浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所(11-31)

|晩葉や木椅子に帽子忘れ去れ 隣に招く「あなたどこから?」


 *晩葉(ばんよう)‥秋掛かった頃の葉の趣。
 (青葉でも無く、万緑でも無く、紅葉でも無く、落葉でも無く、枯葉でも無い)

> 木椅子に帽子が、秋の木の葉が散って忘れ去られているかのように置かれている
> まるで誰かを、その椅子に招待しているみたいだなぁ




|貝殻を拾い集めるもみじの手        浜松市・浜松ヒューマンセミナー川柳講座(10-27)

|貝殻を拾い上げたるもみじの手 これはお宝と言わむ笑み


> ‥おや、うちの子が貝殻に興味を示しているぞ
> どうやら相当に気になっているようだ(小さい手で拾い上げている)

 ‥これは、シャッターチャンスだな‥

> (くぅw超萌えww)



1-5)2

|アゲハチョー庭にひらりと盆の入りもしや亡夫かと窓越しに見る   静岡市・長田寿短歌同好会(10-28)

|亡夫かな揚羽ひらりと盆の午後 「お帰りなさい‥」は通り行き


 *昔から盆になると、魂が虫などに宿って帰ってくると言われているので
  盆の時期の殺生を避けるのが習わしに成っている(仏教観)

> ‥もしかしたら亡夫かなって思ったんですけど
> その揚羽蝶は、うちに寄ることも無く
> そのまま家の前の道を通り過ぎて言ってしまいましたわ
> (盆時だとは言え、まだまだ立ち直れてないってことかしら‥)




川縁の武士の墓曼珠沙華          浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所(11-31)

|素樸さや川縁の墓 曼珠沙華 誰そ哀れむ疎き時代に


 *素樸(そぼく)

> ‥ほう、こんなへんぴな川縁に、(大事そうに)こぢんまりとした墓がある
> 御大層にも曼珠沙華が自ら生えるほどだ(相当だな)
> 誰が眠るのだろうな、誰を思って曼珠沙華なんぞ墓の前に生えるのだろうな
> 今や自分の墓でさえ省略形で済まそうとの時代なのに
> (実にうらやましい限りだよ)



1-5)3

|このあたり一面昔は海ときくユンボの先は砂の山々         吉田町・玉響短歌会(10-28)

|寒風や掻き出すスイング残土出し ユンボの鼻は造成の夢


> ‥ユンボと言えば、造成現場の花形だ
> 環境破壊がどうのとか頭に描かれることも無く
> 都市化への夢に馳せて憧れを抱く人も半数と言うことになるらしいが
> 環境工事ほど冬寄りの仕事だ
> その寒い中、残土出しのスイングを繰り返す
> まず、体調として、長時間のスイングで気持ち悪くならないのかと感心するよ
> (残土を出す度に、残土が減っていくわかりやすさが気持ちを支えるのだろうな)




|豊の秋大黒天の笑ひをり          浜松市・三ヶ日俳句研究会水鳥発行所(11-31)

|豊の秋大黒天の笑ひをり マイナス金利×ビットコイン


> ‥最近、実感が無いのに景気が良いという(どういうことだろう??)


 さしあたって目の付くのは、ビットコインだ


> 分裂騒ぎで簡単に二倍三倍に拡大した(有り得ない)
> お金としての正当性こそが、取引記録の正当性だと言わんばかりで
> 過程の公表があったればこその‥なんとなく歯に物が挟まったお得感を漂わせての劇場だ‥


 そして、マイナス金利だ


> もはや中央銀行群は通貨発行権からの金利を受けとっていない話だ
> どこで稼いでいるかと言えば「謎」だ(否、解体されているに等しい)
> そこで市中銀行も、中央銀行に担保等を入れる必要が無いので、昔程貸し出しに敷居が高くない


 ‥元から、信用創造には、貸したカネ以上の金利分の総量が不足していた
 そこをマイナス金利×ビットコインの量的緩和がようやくにして作用し始めたのだろうか??
 国際金融資本からすれば、パチンコの出玉調整に躍起になっていたような話だったというわけで
 2%なんてつまり、パチンコの出玉率(客を慶ばせながら吸い上げる為の黄金比)調整の如しだ

 つまり

 これの意味するところは、バブルに見えていてその実
 お金の発生の震源としての中央銀行は隔離されているので
 (政府と組んで国債発行を続けてはいても、市場では逆に買い上げて相殺している)
 (なので‥足下はしっかりの印象に映る‥)

 ただし、以前に発行された正規の米ドル分だけでも、世界経済は回せると言うことだから

 誰かが意図的に、世界中の債券を回収させているのだとしたら
 それは、突然やって来ることになるだろう

 (それの相殺分としてのビットコイン二倍三倍劇だったりしてな)
 (世界経済を一旦リセットさせようというのに、その手の筋で無料奉仕は有り得ない)


 ‥すでに金融業界雇用解体としてのAI導入は方向付けされているようだし
 先にそっちから手を回している事になる
 (つまり、技術的にはオールブロックチェーン管理に目処が付いた方向観‥??)

 ‥そしてビットコイン管理の天敵と言えば、マイニングに掛かる光熱費等
 こちらの投資絡みがどうなっていくかだよね!



1-5)4

|祝杯ビールの泡も大はしゃぎ       島田市・川柳茶ばしら吟社(11-31)

|祝杯やビールの泡も大はしゃぎ ハメ外したる喉ごしのキレ


> ジュースの味に然したる変化なんて無いのに
> なぜか、普段の飲酒と、ここぞの祝い時での酒の味は違うらしい
> とくにビールになると、その泡の立ち方からして勢いが違って見える
> さぞや、喉ごしのキレが好いのだろう
> ‥昔から「溜飲を下げる」とか言う程だからな‥
> (溜飲を下げたいと思っていなかったなら、喉ごしのキレに変化など無いだろうよ)




|やるだけはやらねばならぬ炎天下      島田市・川柳茶ばしら吟社(11-31)

|やるだけはやらねばならぬ安倍下ろし もりかけ追求冬の陣


> ‥さて、安倍自民党の不動選挙だったな
> もりかけ隠しが容認されたような流れで、どうにも政治への期待は黒いカネらしい
> 時代はすっかり貴族様腐敗社会に逆戻りさながらだ
> ‥立候補で通れば、くそ貴族の仲間入り!
> 選挙で勝てば、がっぽがっぽのやりたい放題!(なるほどそれが国民の期待か)
> 民主党の荒れ果てで学んだ絶対貴族様時代の到来!(あれが絶対資本体制への最終仕込みだったか)

 まぁ、ようするに

> 外堀ですら埋めることができないのが、野党共闘もとい野党共倒っ(痛ぁああ)



1-5)5

|秋うらら札所に子らの声響く        静岡市・浅間神社句会(10-27)

|世の流れ境内遊びの姿見ず 遊びと言えば画面の中


> ‥まぁ日本人の共有意識の源泉は何と言っても境内遊びだろう
> それも、今や境内そのものが、駐車場等に場所を裂かれて無い無い状態だ
> 境内で遊ぶ姿なんて、概ね昔ながらの田舎風情の残る場所だけだろう
> ところが、その手の地方の方が圧倒的に少子化だ
> だから境内で遊んでいる姿なんてそれこそ1%ぐらいだろう

 (都市部は押せ押せの観光策だから、境内で遊ぶこと自体が死んで消えてそうだな)

> 子供の遊ぶ所なんて、今や、整備されたグランドか体育館か画面の中だよ




|狛犬の背に苔厚しそぞろ寒         静岡市・浅間神社句会(10-27)

|狛犬の背に苔厚しそぞろ寒 手入れもされず雪でそそがむ


> ‥おやおやこれは酷い
> 狛犬の背に苔がびっしりだ(なんとも無惨・不景気・無関心・高齢化)
> もう秋だし、雪でそそぐのが前提なんだろうな(さすが縮小化・簡略化の流れ)
> そのうち、狛犬の有る無しが格式の差になったりしてな




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 20:14 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする
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