2017年11月23日

【勝手句帳】166 29-11-17/11-18/11-21 其の1静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2017/11/23

|噴煙の遠くに見ゆる花野かな        富士市・富士かりがね句会(11-17)


|噴煙の遠くに見えてコスモス路
|噴煙の遠くに見えて蕎麦の花

|噴煙を遠くに生やし奥黄葉 カラマツ追える秋のきわまり


> ‥ここは浅間山の麓、相変わらずの噴煙が遠くに見える
> 今は秋、奥黄葉(おくもみじ)のカラマツが実に見事だ
> これほどの秋を追わないという手はない



|噴煙やレンズに写る花野あり 出遅れ気味の秋晴れの午後


> ‥おや、今日は噴煙が多めに出ているぞ(どらどら望遠でちょいと見ておくか)
> ‥おや、あんなところに花野が見えるうっ
> 「くぅ」、秋晴れで天気は最高だけど、もう午後だし‥(今日は残念しよう)


 ‥おうそうだ、こんな時こそ
 カメラからレーザー照射して、被写体までの方角と距離を算出してくれると便利だろうな
 スマホとの差別化をそこに見出したって良いと思う

 (しかしそれはそれで、ずばり忍者グッズだからな)
 (兵器でも照準器にありそうな要素だし、まぁカメラサイズでネックになるとしたら電池か‥)




|飛行機雲紅葉せし山またぎをり       静岡市・虎渓俳壇(11-17)

|ドクターヘリどうにも紅葉和むかな 命のせんたく見下ろす眼下


> 「命の緊急の出動だというのに、こうも紅葉がきれいでは緊張感が抜けますね」
> 「なにを言ってるんだ、だからこその命のせんたくなんだろうが」

 *せんたく(選択、洗濯)



1-4)1

|夏陽さすオフィスビルの自動ドア左右に割れて人入りゆく       沼津市・萩の会(11-18)

|秋夕焼オフィスビルの自動ドア 振り向く一歩も深呼吸


> ‥取引先の交渉(呼び出され)で、先方のビルに足を運んだら
> ガラス張りの入り口に、秋の夕焼けが見事に反射して映っていた
> 写メに撮りたくなったが、遊びに来たんじゃないし、運気が逃げそうだし、ここは堪えてみた
> そこで、振り向いて、眺めてみようかと思ったが
> それだとたぶん、いつもの景色程度だろうと思わざるを得ず‥
> ‥いや、ちょっと待て‥
> ここで振り向いても、いつもの見慣れた夕焼けに過ぎないにしてもだ‥
> それがこうしてガラス張りの入り口に映るだけで、印象がMAX違うのだ
> つまりそれは、「いつもの調子で行けってことだ!」
> (普段とは違うこんな時間帯だからこそ、違う流れも有り得る‥そんな気がしてきた)



1-4)2

|深呼吸秋を吸いこみすぎたかな       島田市・「さんしょ」通信句会(11-21)

|深呼吸秋をたらふく吸いにけり マツタケ発見ここにそこに


> ‥「おおぉ!」もしかして、マツタケ発見!
> どら匂いを嗅いでみよう(ううむ、これが秋のかぐわしってやつか‥)
> ‥そう言えば、マツタケって‥
> 松の根との関係で、元になる松の幹から弧を描いて生えるんだったな
> 「どら‥」対象の松はと、あれか(と言うことは)
> 「うおぉ!」あすこにもッ!




|大根ここよここよと騒いでる       島田市・「さんしょ」通信句会(11-21)

|大根葉フレフレ収穫さわぐよう おらもおいらも脱がしてネ


> ‥大根の収穫がやって来たべ
> 「脱がして」「脱がして」って騒いどるべ
> 脱がしてみるまで分からねぇのが大根の醍醐味だべな



1-4)3

頭の連ねたる井伊の里         浜松市・雄踏俳句会(11-21)

|赤鶏で赤備えたれ井伊の里 出遅れ気味のブランド戦


 *赤鶏(あかどり)‥三河赤鶏など多数出ているらしい、全身赤系の羽で覆われた鶏。

> 信長の野望で井伊直政を使おうにも、後半組だからまずお目に掛からない
> 折角の赤備えなんだし、直虎ブームなんだから井伊の里でも赤鶏ブランドをやるべきだろうよ
> (戦国の世でも出遅れ組だけど、やりゃ勢い出そうだよね)




|子等とともに耕し畑の片すみに夏陽まけじと鶏頭は燃ゆ     牧之原市・田沼塾短歌会(11-18)

|鶏頭や威嚇を見せて大夕焼 尾長立派不動の貫禄


> 黒備えの尾長鶏が、まっ赤の鶏頭を自慢げに夕焼けに向き合わせている
> なんとも威風堂々だろうか(鶏だからとて侮れんなぁ)



1-4)4

|八月の光赤子手を伸ばす         浜松市・雄踏俳句会(11-21)

|八月の光に赤子手を伸ばす あの太陽とお友達にと


> ‥あら何かしら、どんな夢を見ているのかしらね
> 小さな手を伸ばした先は、どうしたってギンギラの太陽よ
> ベビーカーに乗ったままの夢は、もしかしたら雲の上なのかしらね




|赤子生れ拒む二歳の         浜松市・雄踏俳句会(11-21) 

|オギャー来て、プイする二歳のおねえたん 取られて泣きたいのはわたち


> ‥(もう)ママが最近おうちにいないと思ったら、ちっこいの連れてきたわ(そういう事だったのね)
> これでわたちのママ独占の時代は幕を閉じたってことね(超ガッカリ)
> ‥それにしても‥
> 向こうもライバル意識むき出しって事かしら、さっきからずっと泣いてるじゃない
> 泣きたいのはこっちの方よ‥(もらい泣きしちゃうじゃない、プイ)




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:33 | Comment(0) | 名句にポン/2017後半 | 更新情報をチェックする
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