2018年01月11日

【勝手句帳】183 30-1-9 静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2018/01/11

|穭田に老農の気を垣間見る        静岡市・「宇宙」実紫俳句会

|穭田に老農の気を垣間見る 減反耐えし好きぞ第一

 *穭田(ひつじだ)

> ‥土地柄の気候にも由るのだろうが
> 何はともあれ、土に力が無いと穭だって元気に生えやしない
> つまり、穭田もまた農夫の意気込みのあらわれが、顔を覗かせたものだろうよ
> ‥2018減反廃止‥
> 何事も好きで無いと続かない
> そして好きであると言うことは
> 好きだからこそ、土の隅々にまで手入れも行き届き、力が宿るということでもあるのだろうよ




|亡き夫のセーター着せて案山子立つ     静岡市・中央寿俳句同好会

|ジュリ扇を案山子に持たせ祝廃止 一度やりたかぁ余らせてぇ


> ‥収穫の大きさこそが豊かさの象徴(農家の本懐)
> ならばこそ、案山子にジュリ扇を持たせて、減反廃止を祝いたいものだな
> 在庫になろうが売れ残ろうが、ここまで頑張ってきたんだ
> 生涯に一度ぐらい、米余りの山を、自分の目の前に積み上げて見たいものだよ
> (そこからの思いつきや、出発だって、きっとあるだろうよ)



1-4)1

虫の音もか細くなりて朝の冷え       静岡市・中央寿俳句同好会

|恋の瀬もか細くなりてあら四十 ぼっちの増加世界的だし


 *四十(しじゅう)

> ‥どちらかというと人口過多の方が恋の相手は決まりにくい
> 色々な面で選択支が増えるのもそうだが
> やはり一番は、生活感の違いが顕著になりがちと言うことに他ならない
> 多様化が進めば進むほどに、お一人様化が進むのは当然の成り行きだろうね
> (世界的な傾向なんだから、何を「ぼっち」とか気にする必要があるのかなぁ?)



|誰彼も本音はぼっち資本自由 独り勝ち夢見る馬鹿ばかり


> ‥そもそもだ
> 妄想に激しいと、競争の理想を「負け知らず」に据えおいちまうんだよ
> つまり独り勝ちの上昇思考だよ

 そんなのは友だち付き合いを前提にしていないカネ目当てなだけの空気だよ

> ‥まぁ、カネ目当て目的の乾いた集まりも有るわけだから
> 見た目それほどに独り勝ちの空気は薄いようにも見えるわけだな
> ‥だがしかし‥
> 目的が、どうにもカネを増やすことでしかないとすれば、本音はぼっちで十分と言うことだ
> 少なくとも、その辺で矛盾を抱えていては、勝つこともままならない
> ‥もし‥
> 負け知らずとばかりに勝ち続けているとしたら、その辺が鈍感か、割り切ってるって証明だろうね
> (そんな勢いの企業の社長らが‥ブラックに見えたって不思議はない)


 ‥曰く
 「ぼっちの奴ほど、常勝思考とかほざくと言うことだろうね」
 もとい
 「ぼっちに耐える自信の有る奴ほど、常勝を焚きつけて自慢顔では炎上と言うことだろうね」
 そこもわからず
 ぼっちに耐える自信が無いくせに、「常勝願望」の虜とか、身の程知らずも甚だしい

 ‥だいたい、その手の自慢話なんて、誰も聞きたいとは思っちゃいないんだし
 どうして常勝大好きなのかな?
 とにかくそこが日本民族の七不思議なんだよなぁ



|恋なんて本質誰も横恋慕 嫉妬に萌ゆる選挙かな


> ‥恋の対象の多くが美形要求だ
> 美形と言っても人それぞれで好みなんて様々だろうけど
> タイプ別だろうと、好まれる水準という奴は、それほどにブレているものではない
> つまり、自分がその口なら、横恋慕が想定になる(争奪戦、早い者勝ち)
> ‥さらに‥
> そのような有り様だろうと気にせずに、人気や流行りに群がる口なら
> 嫉妬の世界こそが好物と言うことなのだろう
> ‥そうで無いと言い切るなら‥
> 汝の好みははじめから少し違っている(アイドル選挙なんてくだらないだけだろうよ)



|センターを浴びる快感女皇風 やらかしておる健気ならしき


 *女皇風(じょこうかぜ)

> ‥センターのポジション需要の本質は、目立ちたいから・映りたいからであって
> お茶の間のスターとしての魅力云々よりも、野次馬根性の方が増さっているからだろう
> そして、自らが、お茶の間の舞台を平和世界の象徴と思い込んだままに
> いい人ばかりの集まりと思ってそこにやって来たりする(自分本位)
> ‥ところが‥
> 実は、猛烈にずるい人達の溜まり場という事実を知ることになる(自分本位の鏡似色)
> (まぁ、野次馬根性だけでセンター盗れるとか思ってただけならそうなるだろうよ)
> (少なくても、似た者同士の集まりの中に放り込まれるのだ‥選ぶ方だって悩ましいだろうさ)
> (それでなくても、在日と創価の溜まり場って話だからな‥血筋優先×信者優遇)

  ‥ということで‥

> (センターを浴びられるって次第の精神的満足というのは、かなり特殊らしい)
> そんな紆余曲折を抱えるからだろうか?
> スポットライトの満喫が、予想外に健気な表情を誘うのだから、ヒトってのはわからないよね



1-4)2

|鳰鳴いて風に余韻をのこしけり      富士宮市・早蕨句会

|渋谷駅風に余韻や春の香 あるじのもとへハチ旅立ちぬ

 *鳰(にお‥カイツブリ目)‥水鳥(冬)

 忠犬ハチ公 wiki

> ‥ググってみると、ハチは
> 主人が亡くなってから後、10年ぐらい長生きし
> その間、引き取り先を転々として、落ち着いた頃から
> 駅に向かうようになり、ずっと駅を行ったり来たりの感じだったらしい
> (旧宅にも通っていたそうです)
> その後、新聞で報道されてから世間の目も変わり
> 渋谷駅の方でも大目に見られ、寝泊まりしたりと過ごしていたようである
> (なんだかんだと雪解けの時節ぐらいに駅周辺で息絶えたそうです)


 ‥ある意味、地域公認の半○○状態だったと(へぇ〜)
 風に余韻が見られる切なさにしても‥そのそもそもは、周りの理解と情け次第だなぁ




|小春日や幼稚園児の縄電車        富士宮市・早蕨句会

|小春日や幼稚園児の縄電車 くったくなき夢駆け抜けり


> ‥幼稚園での親待ち時間の午後
> 縄電車で遊ぶ仲良し組が
> 小春日和の日差しの中で、盛り上がっていましたよ
> (どんな夢を思い巡らして、縄電車を走らせているのかなあ)



1-4)3

|照り翳りして岳麓の冬の水        富士宮市・早蕨句会

|岳麓に小春うららや三十三歳 川の流れも待ちきれぬよう


 *翳る(かげる)、岳麓(がくろく)
 *三十三歳(ミソサザイ‥スズメ目)‥一応冬の季語らしいが留鳥やら漂鳥にある。
  なので何を以て、冬としているのかが今ひとつ弱い。
  地域ごとで観察の度合いが違っている嫌いがあるように思われる。


> ‥どこからかミソサザイの鳴き声が聞こえてくる
> 小春うららの陽気に誘われて来たのだな
> 見れば岳麓の景色も雪が融け出しており、川の流れにしても春を待ち切れなさそうだよ




長き夜や句集の景に浸りた       静岡市・「宇宙」実紫俳句会

|春遠し句集の景に浸りたり 風光るより風薫るかも


> ‥吹雪で外に出られず
> 暇と言うことで、句集なんぞをめくっておりますと
> 「春は遠いなぁ」なんてつい思ってしまいます
> ‥そのついでに‥
> この吹雪がピンク色なら良いのに‥なんて思ったりして
> それは「いちごみぞれ」だろうと一人ツッコミしつつ
> ‥それはそれとして‥
> 花吹雪ともなると、もはや初夏が目の前の趣なのだから
> 「風光る」より「風薫る」の方が好みなのかなぁと思いが巡りましたとさ‥



1-4)4

|密柑鋏の音の木霊せる         静岡市・「宇宙」実紫俳句会

|みかん摘み鋏の音さ木霊する 傷つけんように蔕は短く


 *鋏(はさみ)、木霊(こだま)、蔕(へた)
 参考ブログ:https://nakaeno.com/agriculture/435/

> ‥みかんを摘むときの注意点はただひとつ
> できる限り蔕を短く平らに整えます
> ‥なので‥
> 上手に切るには、一度で切り易い枝と、そうで無い枝とがあるので
> 意外に、周りで聞こえる鋏の音が、木霊しているように聞こえるなぁ


 ‥言うまでも無く
 蔕の長いのがあると、摘んだみかんを傷つけてダメにしてしまいます(へぇ〜)
 (昭和の頃は、極たまに葉っぱ付きの長目のを見かけたりしたものだが、今は見ない)


 ‥切ったみかんをさらに傷めないようにしながら
 作業効率を考えて、掌に溜め込むんだそうです
 溜め込んだ数で作業効率が違うとか??


> はぁ??


 ‥それこそ、ロボットの手に渡して、ロボット側が籠に入れてくれりゃ楽だよね
 千手観音みたいに渡す手がいくつか動いててさ
 ‥って違うだろう
 胸元辺りにポケット筒の穴があって
 穴をくぐらせて、筒に数を確保しつつ
 転がってくるのを、ロボットの手がキャッチして
 そっと籠に並べるってのが、コストパフォーマンスだろうさ
 (ゴロゴロぼとぼとさせては傷むからな、ゴロゴロぼとぼとさせない塩梅が肝)

 ついでだから

 その時点で、サイズ分けなり自動でできちゃうと効率良いけど
 入れる籠をその分用意しなきゃならんから‥そこまでは無理っぽだろうけどね

 今や

 重い箱を持ち上げるのに、腰アシストロボを使う時代なんだから
 オプション機能で対応できた方が利便性は高そうだけど
 ‥共用できそうなのはせいぜいバッテリーぐらいかも



> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 23:22 | Comment(0) | 名句にポン/2018前半 | 更新情報をチェックする
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