2018年01月16日

【勝手句帳】184 30-1-12,13 静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2018/01/16

|見上げるといっぱいに天の川       富士市立今泉小3年3組三十六歌仙(1-12)

|見上げればいっぱいの天の川 今じゃすっかりフラリーマン


> ‥新婚当時は早く帰りたいのを押して
> 残業を頑張り、遅くなってから見上げる天の川に、君の顔が広がっていたものだが
> 今じゃ嫁は、子育ての鬼ママと化して、近寄りがたく
> 早く帰れるようになったところで、帰りたくないフラリーマンだよ
> (ああ、あの頃が懐かしい)




|手ぶくろをすっぽりはめて雪遊び      富士市立今泉小3年3組三十六歌仙(1-12)

|手袋がすっぽり抜けど雪遊び かじかむ指が天を笑い見


> ‥手袋のサイズが合わなくすっぽ抜けるが
> 雪遊びにそんなの関係ねぇと高を括っていたら
> どうにもかじかみすぎて、指が天を向いたままビリビリじんじんと笑ってやがる
> (まるで、指が俺の意思とは関係なく生きてるみたいだ)



1-5)1

|提げ籠にあふれこぼるて摘みし菜を出会いしひとに途々頒ける     三島市・銀杏樹の会(1-13)

|摘みし菜を途々頒ける春の野辺 堤げ籠からは私のうふふ


 *提げる(さげる)、途々(みちみち)、頒ける(わける)

> 菜を摘みに行ったのは良いが、摘みすぎて
> 持って帰ってもダメにしちゃいそうだから
> 道々遇う知った顔にあげまくったべ
> (まるで、自分が福の神になったみたいだぁ、頒ける度に笑みがこぼれて来ちゃうべ)




|稲穂ゆれ命かがやく畦道を案内するはバッタやイナゴ         三島市・銀杏樹の会(1-13)

|畦道へはみ出す稲穂頭垂れ 案内するはバッタやイナゴ


 *頭(こうべ)

> ‥見事な秋の田を横に歩いていると
> バッタやイナゴが、やたらと飛び出してくる
> まるで畦道を案内したいって顔だよ
> (お前らまで、どんだけ里自慢なんだべや)



1-5)2

|俄か雨古刹のに雨やどりシャラシャラーと水琴窟聴く        三島市・銀杏樹の会(1-13)

|夕立や古刹のに雨宿り 水琴窟のもてなしを聴く


*俄雨(にわかあめ)、古刹(こさつ)、縁(ふち)、水琴窟(すいきんくつ)
*にわか雨・通り雨(無季)、夕立・驟雨(夏)、時雨(冬)
 ただし気象では
 短時間で止むような一過性の驟雨(しゅうう)をにわか雨という。
 又、日本では
 夏の午後、夕方ごろに積乱雲が発生して驟雨となることが多く、夕立(ゆうだち)と呼ばれる。


> ‥降られそうだなと思っているところに夕立に降られ
> そのままお寺の軒先で雨宿りする次第になった
> これもご縁(えん)と言うことで、時間を持て余すしかないと思っていたところ
> 案配良く水琴窟の聞こえてくる場所だったので、もてなしとばかりに聴き入っていたよ
> (さすが名のある古寺ならではだな‥巡り合わせにも格の差を感じざるを得ない)




外灯の明かりがぽっと浮かぶなか秋の雨ふるむらがりてふる     静岡市・しおん短歌会(1-13)


|外灯でデレる秋雨片想い

|下校ぎわデレる秋雨片想い 恋がとなりに傘なくて居り


> ‥下校際に秋の雨が降ってきた
> 下駄箱を出るとそこには、大好きな愛しの彼(片想い)が
> 傘を持たずに立ち往生していた
> 所謂、マンガばりの恋のシチューエーション
> ‥でも冷めちゃった‥
> だって、雨の確率が高かったってのに、傘持ってきてないんだよ
> どんだけ余裕こいたオマヌケ野郎なんだよ
> そんな野郎と青春するぐらいなら、お一人様で間に合ってるかも(チーン)

  ‥しかし‥

> 事情ぐらい確認しておいても損は無いだろう
> さてさて、如何様なオチが待っているだろうか‥

  ‥考えれば考えるほどに‥

> 誰かに傘を貸した後などと期待する展開だな
> そしてそこに恋のチャンス有りということなら‥なんら問題が無さそうだが
> 人の良すぎるだけと言うことになろうものなら、糟糠の妻オチが待っている‥
> 「大好きな人と糟糠の妻オチ」
> ‥女子にとって、それはもどかしい二択だぞ(夢と実が紐付いてないなら無理ですから)


 (私は今日、自分が思っているほどに、人の良い人間で無い事を確認しました)
 (好きな人の姿でそれを学べたのだから、まずはヨシとしよう)



1-5)3

台風は男心か静岡へ直虎顔見にちょっくら来たずら          三島市・銀杏樹の会(1-13)

|台風も物見遊山か静岡に 直虎詣での ぶらり夜行


 *物見遊山(ものみゆさん)、詣で(もうで)

> 2017年の台風が一つ、珍しく静岡に進路を構えよった
> 是も所謂、直虎ブームに便乗した物見遊山かのう
> ‥ということは、2018年には、鹿児島で何かが起こるやもしれんのう(おーほほほほ)




長瀞のライン下りの舟の中水しぶき浴び秋を楽しむ          三島市・銀杏樹の会(1-13)

|紅葉飛ぶライン下りの舟の中 水しぶき舞う長瀞の


 *長瀞(ながとろ)、渓(たに、けい)

> ‥秋の川下りは面白い
> 紅葉景色が飛んでいく景観がなんともスリリングだ
> でも、ここ長瀞の渓の水飛沫を、秋闌の頃には浴びたくないかも(防寒防水対策が欠かせまい)



1-5)4

|舟漕ぎてそしてたゆたふ小春かな      沼津市・潮音波光句会(1-12)

|舟漕ぎてそしてたゆたう小春 適温景気しっぽ追う戌


> ‥年が明けて間もないというのに、すでにバブル越えの景気とか
> 「適温景気」などと名前が出回っている
> リーマンショックもはや十年、経済を動かす側の傷みなんて、実は皆無だったのだろう
> それとも、今や富裕層だけで加熱すれば、バブルなんていくらでも火が付くと言うことだろうか?
> 富裕層の蓄え分だけで加熱する経済指標になんの意味があるだろうか?

  ‥そして、来年は亥の年だ‥

> 戌が無事に駆け抜ければ、来年こそが本命とばかりに中国人が猪突猛進する流れだな
> さらに新年号時代の幕開け、その次は東京オリンピック
> なかなかに目ざとい仕立てがされている
> どう見たって、お膳立てにも誰かが仕切っている感有り有りだ

  ‥そして、祭りは終わるのだろう‥

> 仕込まれた種は、いずれ刈り入れられるのだから
> (リーマンショックから何が変わった?、今や、AIの台頭でビクつきだしているのが世間だよ)


 「バブル弾ける」×「AI導入当たり前コスト減時代」=「かつてないどん底失業の創出」

 ‥‥つまり、そこまでのお膳立てがされてのバブル誘導ということか‥‥
 企業に好景気を理由に「ioT」を備え付けさせ
 その無理な導入の結果(負債負担と見せかけての)バブル崩壊と共にリストラの嵐
 その勢いで「AI絡みの企業優遇」のラッパが吹かれると‥

 ‥翻せば‥

 (如何にして「ioT」が導入されていくかを世界的に追えば、バブル崩壊の時期が予想できるかもな)
 (ならば、それなりに期間を必要とするので、まったりと上昇を見せつけていくように思われる)


 ※ ただし、賭場に参加するには、もはや、マイナンバー登録が欠かせない。

   ‥ところがこの流れを考察すればするほど
   CPUのバグ問題の発生も絡んでいるので
   企業レベルでは、決定的に、回線端末の買い換えの波が訪れており
   今のバブルが弾ける頃には、ioTインフラがすっかり整ってるだろうから
   マイナンバーでベーシックインカムを始めようなんて空気になりかねない
   つまり、遅かれ早かれマイナンバーの意義付けが決定的になるかもしないのだ‥


 (‥この呟きを、どう解釈するかはあなた次第!)




|吹き溜り父も木枯し母も木枯       新俳句連盟県支部茶の花静岡句会(1-12)

|吹き溜まり父亡く母亡く木枯しき ぼっちで生きなワルでも生きな


> ‥毎年のように被災に事欠かない時代だ
> 一度に親を亡くすぼっちは、友達が居ないどころではない
> それこそ、吹き溜まりに身を寄せざるを得ずとも、生きていかねばならないのだ



1-5)5

|うらうらと無為の過ぎゆきメメント・モリ鉄槌となりわが頭を打てり 静岡市・しおん短歌会(1-13)

|うららかに無為を味わえメメント・モリ 不老不死なら常にそこから


 *メメント・モリ‥(ラテン語:memento mori)は
  「自分が(いつか)必ず死ぬ事を忘れるな」という意味の警句。
  「死を記憶せよ」などと訳され、芸術作品のモティーフとして広く使われる。

> ‥春なのに刻苦勉励とか、何の為に生きているのかが怪しくなる
> かといって、秋に向けた支度もせずに、惚けていても同じだ
> 斯様に、人生を問うのが「メメント・モリ」と言うことなのだろう

  ‥そして、誰もは‥

> 冬が来ることを念頭に置いて行動を起こす
> 死の訪れに嘆くことを畏れて行動を起こす
> 少しでも、苦痛を軽減しようと懸命だ

  ‥しかしどうか‥

> 不老不死を前提にすれば、苦痛は永遠、よろこびも永遠だ
> 少しでも軽減しようと思ったら、のんびりと無駄なことを極力避けるのが常になる
> どこぞの流行り廃りに踊らされるなんて、まっぴら御免という事だろうよ



|芝に散る桜紅葉に柿紅葉見るなく子らはブランコ漕ぐ        静岡市・しおん短歌会(1-13)

|夢なんざ桜紅葉に柿紅葉 急いた足より据えた腰かな


> ‥どんなに見事な花や実を付けようとも
> その本質は葉に現れる
> 健全な葉(言葉)を身に纏いたければ、着飾ることを急くより
> 腰を据えて己に取り組むことだ
> 如何様に夢を見ようとも、そこの骨子は何も変わらない




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:27 | Comment(0) | 名句にポン/2018前半 | 更新情報をチェックする
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