↓5)向宜詠吟.2018/02/06
|寒涛の海持ち上げて砕けけり 牧之原市・静岡白魚火会
|寒濤のヌシ釣り上げて大間港 権現マグロお納め晴れや
*寒濤・寒涛(かんとう)、権現(ごんげん)
> ‥未だかつてない大物を釣り上げて大間港に戻って来た
> この冬一番どころか、新記録に間違いない大物だ
> 見ろよ、空が晴れてきた
> 如何にも、凱旋ムードだなぁ(早く目方を確認したいぜ)
1-5)1
|産声が聞へて来さう初日の出 牧之原市・静岡白魚火会
|金色の扇広げて初日出づ 牧之原市・静岡白魚火会
|初御空朝日の中へ一番機 牧之原市・静岡白魚火会
|産声が扇を広げ初御空 「扇空」と名付け親になるかな
*扇空(はじめ、あさひ、あきら、のぼる)[名]
‥ググってみると、候補案として連なるが、読み方が随分と悩ましい(無理すぎ)
初子長男なら「はじめ」、あとそれ以外(全オレ案)
仕込むなら、まさに今月(2月)ということになりまーす。
> ‥元日に子を授かった(男の子だ)、俺も父親に成ったのだ
> 次の日に、日の出を見ながら閃いた
> 扇空(はじめ)と名付けよう
|かたぐるまされし笑顔へ初日さす 静岡市清水区元城町
|かたぐるまされて笑顔に初日さす 吾が子のショットでまず一枚
> ‥家族三人で初日の出を見に来た
> 今年の初ショットは、息子だ(横顔)
> 夫に肩車をされて、初日さす笑顔がナイスだったよ
> (それにしても、結構来とるなぁ)
1-5)2
|極月や床屋の鋏よく走り 焼津市高新田
|数え日や床屋の鋏まだ走り 自分のセットする暇はいつ?
> ‥師走と言ったら、床屋のかき入れ時だよ
> 正月向けだから、どうしたって‥数え日でも満員だ
> 床屋の正月準備ってどうなってんだろうな?
> とくに、自分の頭のカットはいつやるのだろうか?
> (どうにも、毎年の初カットを夫婦同士でやってそうだよな)
|小春凪呼ぶにふさわし大工様 菊川市高橋
|木の芽笑む 呼べばイケメン庭師様 ちょいちょい見ちゃう仕上がりと顔
> ‥木の芽が顔を見せ始めまして
> 庭の手入れをするのもそろそろと思い
> 庭師を呼びましたところ、イケメンの庭師がやって来たんです
> 「へぇ〜」と、意外に思いつつも
> ついつい気になってしまい、腕前と顔を見比べていましたわ(うふふ)
1-5)3
|雁がねや音なく暮るる滑走路 浜松市東区有玉台
|雁や音なく暮るる地平線 田舎の果てでエンスト起こし
*雁(かりがね、かり、がん)
> ‥雁の群れが夕暮れの地平線に消えていく
> やれやれ、なんてこったい(随分と抒情深い光景だよ)
> ここは田舎のどこぞとも判らない人里離れたポイント
> こんなところでエンストしちまうなんて、なんて付いてないんだい‥OTL
|猫たちに飼いならされて日向ぼこ 伊豆市貴僧坊
|猫たちに飼いならされて日向ぼこ 旦那のごろ寝憎たらしいのに
> ‥この猫ちゃん達がかわいくて
> ついつい飼いならされているように思いつつも、どうしてか抵抗できない
> それで無くても日向ぼっこともなると尚更の至福感
そんな時
> 自分に「ダメよねー」を吐きつつ思い浮かんだのは、かつての旦那の顔だった
> なぜか旦那が日曜に決まって部屋でゴロゴロしていると憎たらしいのだ
> これって随分と偏見なんだけど、自分の中では家事に疲れていた
でも猫になると、そうはならない
> 手伝ってなんて貰えないと割り切っているせいか、居てくれるだけで十分なのだ
> 役に立たないどころか、手間ばかり掛かるのに「カワイイ」だなんて、何がどう違うのか‥
1-5)4
|妻と剥き妻と吊るせし干し柿の障子に映る温き冬の日 下田市吉佐美
|柿すだれ障子に映る今朝の影 妻と炬燵で頃合い語る
> ‥干し柿の具合がだいぶようなってきた
> 朝に、障子に映る影が無性に気になってくる程だ
> 炬燵で朝餉をしながら、妻と取り込む頃合いを語るのが随分と和(なご)しいなぁ
|子で悩み孫で笑って共白髪 静岡市葵区北安東
|子で悩み孫で笑って添い白髪 家譜脈々と息づきて
> ‥子育ての本懐とは
> (やはり)孫の顔を見るまでは納得できないと言うことだろうな
> そうになかったら、自分ら夫婦の仲睦まじさの証しにも成り得ない
> 共に白髪を経るにしたってな、そこに誇りを保たなかったら子孫には繋がらないからなぁ
‥後世に繋げたいからこそ子で悩むのだ
‥孫に関して言えば、漸くにして人生の収穫を味わうと言うことだろうな
‥是を翻して思うなら
子は夫婦としての愛の収穫では無い、まだ芽が出た程度よ
孫が出きて漸く親としても一人前の収穫を得たと言うことになる
ならば
自由だ愛だと浮かれて、子で満足している程度だから
世の中の躾けにしてもヌルくなってDQNにも育つのだ
‥とはいえ、爺婆が出しゃばりすぎてもそうならんとも限らんな
(時には、どうでもよさそうなことには、素知らぬふりをして見せるのも、有りと言うことよの)
また
そのぐらいの空気をお互いに醸さなくなったから
養子縁組の考え方にしても、江戸からして見れば、随分と変わっておるのだろう
子孫の繁栄は一族同然のお互い様よ
成果だ何だと、分離を促してどうしようというのか?
江戸の後期を覗いてみるが良い、どこもかしこも養子までして繋いで居ろうに
(それも、自らの子が不肖であったという事態を見かねてのう‥斯様なケースも度々だったのだ)
1-5)5
|白髪と禿と蜜柑と冬日向 小山町須走
|白髪と禿と蜜柑と冬日向 薪割り後のひと休憩
> ‥爺さまをカッコイイと思うときがある
> 当の本人がそれをどう思おうが、端から見ているとそう思わざるを得ないのだ
それが
> 老いて尚、暇つぶしに薪を少しわり、ながら割りと言わんばかりに
> 白髪と禿と蜜柑でくつろいでの日向ぼっこだよ、そしてまた割り始める
淡々と、吾が身をこなして生きているってのが好いじゃないか
> ‥老いようが、どんなだろうが
> 吾が意を失っていないってのが、ポイント高いと思うよ
|晴れの日は齢九六を迎えて今日も地下足袋履いて畑の草引く 島田市横井
|齢九十六でも晴れの日は地下足袋履いて畑の草引く
> ‥こちらもまさに
> 老いようが、どんなだろうが
> 吾が意を失っていないってのが、胸張ってるまんまさね
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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