↓4)向宜詠吟.2018/02/17
|大根の無人売場や小春空 牧之原市・相良田沼塾俳句部(2-13)
|大根の無人売場や秋の声 手間カネかかるメニュー悩みぬ
*季語野菜には、江戸時代の流通事情が反映されている
大根が[冬]なのは、採れる野菜が他に無かったからだ(流通ともなれば尚更)
ところが、現代は、時期をずらしての出荷調整に事欠かない&二期作
お陰で、早生種(辛み大根)に偏っており、好まざると農家の都合からほぼ年中流通している‥orz
> ‥「あっ」無人売り場に大根が積んである
> 見るからに束で持ち帰りたい衝動だけは湧くには湧くな(需要には事欠かない)
> ‥しかし‥
> いくつも持って帰るには面倒だし
> 持ち帰ってからのメニューを考えると却って予算オーバーにハマりがちだし
> 日持ちさせようと工夫を凝らすほどに手間が掛かるし
> (と言うことで、とりあえず一本でヨシとするのが流れなんだよなぁ)
|雨上がり紫色にうつりゆく夕暮れどきの街のしずけさ 御前崎市・浜岡短歌会(2-10)
|チャルメラが紺碧に差す惜しむ秋 夕暮れ時の街の移ろい
*紺碧(こんぺき)
> 秋の夕暮れが、紺碧に染まる頃のチャルメラには、なぜか情傷に誘われちゃうなぁ
> ついつい人恋しくなって一杯引っかけたくなるのは、なぜだろうなぁ
> 気がつけば、街の居酒屋をハシゴしていたなんて頃を振り返ってみても、惜しまれるばかりだよ
‥それが今じゃどうだい?‥
> 部屋でのひとり一杯を、ネット画面の向こうと酌み交わすようなご時世だ
> (そんなの村社会と変わらねぇっての、都会暮らしなんざしてんじゃねぇって思うよね)
|なにごとも無き一日の楽しみは短歌つくりを猫かたわらに 御前崎市・浜岡短歌会(2-10)
|恙なく猫かたわらに梅香る 縁側びたり茶と煎餅
*恙無く(つつがなく)
> ‥爺さんや、いよいよ以て、春ですねぇ
> そうだな婆さんや、縁側での茶と煎餅かのう
> 嫌ですよ爺さん、それを云うなら、梅と猫ですよ
> そうだのう、こんなにのんびりできるのも畑仕事が忙しくなる前だからだでのう
1-4)1
|木の葉降りつづく沈黙は肯定か 三島市・炎環三島富士句会(2-9)
|凩に続く沈黙 是非の中 ありきに思えど冬長きけれ
> ‥日々の暮らしにストレスを溜め込んでいると
> きれいさっぱり何もかも無くなってしまえ‥と思うこともある
> そんな思いに近い体験に当たるのが、凩のあとの沈黙だろうね
> ‥でも‥
> 「清々とさっぱりしていいなぁ」なんてほんの僅かの間だけで
> 2〜3日もすれば、冬の長さに気が遠くなる
> 何ごともそれと同じで、沈黙を選ぶかストレスを選ぶかの二択だよ
つまり人生における強者とは
沈黙に遊べるか、ストレスや激情を御馳走と思えるかだよ
|ふたりしてことばのいらぬ日向ぼこ 三島市・炎環三島富士句会(2-9)
|唯二人言葉を干して日向ぼこ 梅にうぐいす春コンサート
*唯(ただ)
> ‥庭付き梅付き畑付き0円物件を探し求めて、今こうして二人で
> ただただのんびりと春のコンサートを堪能している
> 梅の香りと鶯のさえずりと日向ぼっこが、実に理想的だ
> (ああ、このまま‥時間が止まってるほどに、こんな日常が続くと好いなぁ)
1-4)2
|ゆらゆらと煽ぐぶらんこ散る銀杏 牧之原市・相良田沼塾俳句部(2-13)
|銀杏降る積もるぶらんこ払う風 童の影の伸びにざる時世
*銀杏(いちょう)
> ‥少子化とは云え、ぶらんこに積もる銀杏を払うのが、気まぐれに吹く風だけとは
> わらずの影法師一つ無く、どうにも行き詰まった感が漂うばかりだなぁ
|亡き母を知る友来たり庭の梅 静岡市・虎渓俳壇(2-13)
|妣を知る友の訪れ庭の梅 語ればそこに懐傷もあり
*妣(はは)‥亡き母。
> ‥庭の梅が咲く頃になると、決まったように学生時代の友が訪ねてくる
> なぜかその時に限って、母の話題に絡むことが良くある
> 母のことを話題にせずとも、私の中で母の様子が再現されるのだ
> とにかく希有な友人だ
> (どうしてだろうと思うも、それはきっと梅絡みのせいもあるのかも知れないなぁ)
1-4)3
|嫁ぎゆく孫のほほ笑みほんわりと右に左にしぐさを添えて 御前崎市・浜岡短歌会(2-10)
|和に入れば前も後ろも盆踊り 右に左にしぐさを添えて
> ‥何もしない和は、瞑想のようなものだ
> それが全てでは、多くの者は迷走してしまうだろう
ところが
> 単純でも、音と踊りが加わった途端に生き生きとし始める
> それはもう一晩中でも続けてしまいかねない程のノリの良さだよ
> 同じことの繰り返しでも、随分と違うものだ
それでも
> 音や踊りでも、少し複雑になりだすと好みが分かれだす
> それはもう、老若男女の間にいさかいが生ずるほどさ
> 盆踊りには盆踊りの良さがある
> 民族舞踊には民族舞踊の良さがある
> それにしたって、その土地ならではの伝承に胸を張ればこそだよ
> カッコイイとかイカしているとかでなく
> 皆で楽しめるノリという所に注目があったということだよ
> 変わらぬ日常の繋がりの中に共通のノリを分かち合ってきたんだよ
> (如何にして真新しさを見せてやろうとか、そんなこたぁ二の次だったのさ)
変わり続ける日常の回転がはやくなり出すほどに、付いていけなくなるのは当然だと思うよ
気の合う者同士の村という世界では、それこそ同じ盆踊りが愚直に繰り返されているだろうよ
|風吹かば水面に笑ふ逆さ富士 牧之原市・相良田沼塾俳句部(2-13)
|オフシーズン湖面に笑う逆さ富士 陣取るテントこれぞ吾が庭
※ 『ゆるキャン△』の舞台は山梨県なのに、関西弁キャラ入るんで途端に山梨に思えん
常時ぶくぶくマフラー巻いとるんは、土地柄ならではの標準風景なん?
(それとも、単なるデザイン披露演出?‥俺も欲しいぜ、木綿のヒョウ柄でな‥)
> ‥オフシーズンのキャンプという奴は、風景独り占めの貸し切りに等しい
> 何を好き好んで、ピークの賑わいに合わせる必要があるだろうか!?
‥湖面に映える逆さ富士、「独り占め最高!」
しかしそれはそれで冒険に等しく、試練が付きまとうのだ
(ああ、今夜はもう冷え込んできたよ)
(この焚き火をするのが、好いようでいてどうにも手間だな)
(そうだよ‥「人混み苦手」=「適度に面倒臭がり」だし)
‥ということで
似た者同士の面倒臭がりの度合いの知恵の結集が、数々のキャンプ用具と言うことだな
その真価は、冬期にこそ発揮されるのだ
「寒さの中での火起こしを知らずして、マスターを名乗るなかれ」
1-4)4
|サクサクサク体にしみる霜柱 牧之原市・相良田沼塾俳句部(2-13)
|サクサクサク カラダに伝う霜柱 じっとしててはどうにも鳴らん
> ‥霜柱を踏むと無駄に癖になるぜ
> でも、油断していると、路があっという間にぐちゃぐちゃになる
(しかし、堪えられんからなぁ)
> ‥ということで
> 霜柱を踏むには、やはり早朝の寒いうちに限るよ
> (霜柱踏みたかったらな、布団でぬくぬくしとる場合とちゃうで)
> うた詠み終わります、ありがとうございました。
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