2018年03月08日

【勝手句帳】198 30-3-2,3,6 其の1静岡新聞掲載分から

↓4)向宜詠吟.2018/03/08

|手に肩に鳩乗す少女春隣         富士宮市・早蕨句会(3-6)

少年の手に肩に鳩 春つぶら たじろぐほどや平和の纏い


> 街角で鳩を手懐(てなづ)けている少年を見かけた
> その少年の全身には鳩がまとわりつくも、意気投合しているのかポッポしていた
> ‥それを見ていて思ったのは‥
> どうにも平和を纏うと云うことは、本当はたじろぐばかりの光景なんだなぁと理解した

  「春をつぶらに迎えるには、それだけの器が必要です」

> ‥大衆自身がドバトで好いと思っているうちは
> 行政も企業も無駄に器を問われ、たじろぐばかりの大変さが待っていると
> だからといって、誰もがその少年のように次々の鳩を受け入れられるとは思えない

  「つまり私たちの多くは、はしゃぎ半分くつろぎ半分の餌づけ程度の器と言うことです」OTL




|背を撫でるやさしい顔の少年に毅然と座する宮島の鹿       裾野市・鈴木図書館短歌会(3-3)

|背を撫でる少女と座る奈良の鹿 食い意地忘れ纏ぶる光り


 *少女(おとめ)、纏べる(まつべる[文]まつ・ぶ)‥一つにまとめる。一つところに集める。

> ‥なんだあれは!?
> 食い意地で名高い奈良の鹿どもが
> 一人の少女の周りに集まって、唯気持ち良さげに寝そべっているぞっ
> あれこそはまさに、「天然の降臨少女」だぁ!!!



1-4)1

|冬晴れやひたすら凪ぎて海碧く       静岡市・SBS学苑パルシェ教室俳句(3-2)

|冬晴れやひたすら凪ぎて海碧し 舳先いそいそ隠れ漁場


 *舳先(へさき)、漁場(ぎょば)

> ‥久しぶりのお天道様です
> 冬晴れの上に、海は凪いで静かで碧いとくりゃ
> これはもう、普段は近づけねぇ崖ぷちの穴場に行かねぇと‥
> 「さぁさぁ、何が釣れるかなぁ楽しみ!!!」




|三保浦の波のきらめく春隣         静岡市・SBS学苑パルシェ教室俳句(3-2)

|櫓を漕げば波ぞきらめく春隣 しばしの気配網打つ飛沫


> ‥ようやく櫓を漕ぐ音も春らしくなってきたなぁ
> じゃ、すこしポイントを変えてみるとするべか
> 「そうそうここじゃ」
> 右見て、左見て、誰もいないのを確認する(なにしろ、儂の穴場じゃからのう)
> そして、いざ網を放つ!


  「くっくく、これが春冥利というものよのう(もとい、年の功じゃ)」



1-4)2

|遊びくる犬の甘噛み春隣          静岡市・SBS学苑パルシェ教室俳句(3-2)

|遊びくる犬の甘噛み春隣 ごきげん填まる雪残る路


> ‥春ももうすぐの陽気に犬を連れての散歩に出た
> 程良く雪が残っているのが御機嫌とばかりのはしゃぎように
> こちらもすっかりテンションが上がってしまいましたとさ




|春風に揺れる湖面に木々の影        掛川市・草の実俳句会(3-2)

|春風がくすぐる湖面木々の影 キャンプ場近づく見え隠れの途


> ‥世間はすっかり春だと云うが
> 標高のある湖周辺では、まだ時より寒い風が残る
> それでも、湖面は春の輝きを放っているかのようで
> スキップしようなら、湖面に映る木々の影も飛び跳ねだすかのようで軽そうだ
> (キャンプ場が見え出すと、ますますテンションも上がってくるぜぃ)



1-4)3

|ロウバイの香りほのかに漂うも北風吹いて春はまだ遠い      裾野市・鈴木図書館短歌会(3-3)

|北風に押されし梅のまた明日 春の足音空振りの苑


> ‥梅が見頃にと思ったら
> 北風に押し返されて、客足が伸びん(やれやれだ)




|うたた寝に近所の子等の遊ぶ声遠い昔の私の声する        裾野市・鈴木図書館短歌会(3-3)

|うたた寝に近所の子等の遊ぶ声 遠い昔の私が来たる


> ‥春の陽気についうたた寝しちゃったよ
> 近所の子等の遊ぶ声に誘導されたのかなぁ
> 子供の頃の私に、久しぶりに帰って皆と遊んでたような夢見だったよ



1-4)4

|水増してきらめく流れ春隣         三島市・市民俳句会(3-2)

|増し来たる煌めくボディ春隣 逆三角形の力瘤


> ‥ふふふ、どうよこの上腕二頭筋のもっこり
> ‥ふふふ、どうよこの広背筋のもっこり

  「男のもっこりと云ったら是じゃん」

> 悔しかったら、もっともっこりさせて見ろよ俺、くくく♪




|湯の宿に月の出日の出春の海       富士宮市・早蕨句会(3-6)

|湯殿から月の出日の出春の海 のんべり注げ喉ごしの香


> ‥海の見える個室&外風呂&快晴予報
> 月の出が見えて、日の出が見えて、文句なしの休日を手に入れた
> あとは、一人ゆっくり祝杯をあけながら、旭を拝むことだが‥

  ‥チッ、どうして折角の休日だというのに、朝が早いんだよ
  ‥否、喉ごしのタイミングを逃したら、今回のプランが台無しになる
  ‥月見で飲み過ぎないようにしないとな、メインはあくまで旭見酒だ
  ‥俺は、昔の貴族のような惰性とは一線を引いた飲みを目指すのだ!(キリ☆ッ)



> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 21:54 | Comment(0) | 名句にポン/2018前半 | 更新情報をチェックする
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