2018年03月17日

【勝手句帳】201 30-3-9,10,13 其の2静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2018/03/17

|紅梅の舞ふや古城の風に解け        沼津市・きさらぎ句会(3-10)

|石垣に紅梅の香 気高くて 見晴るかす天守さぞ乱舞


> ‥城の敷地の中に紅梅が満開だ
> どうせなら、折角の天守から眺めてみたいものだなぁ
> 昔は戦時の備えから、城の敷地の中にこれほどの梅も植えていなかっただろう
> 当時の殿様だって見たことの無い見晴らしがそこには在るのだ
> ‥天守からなら‥
> さぞや、気高くかぐわしい紅梅の眺めが見られるだろうよ


 ‥そんな光景を目にすれば
 益々以て、由緒正しき恥ずかしくない営みとやらに身がしき締まるだろうよ

 しかし

 ‥今の日本の花見の後の惨劇を思うに
 天守からの拝観を予約制にして、拝観料を天気変動制にして
 頂いた拝観料はそのまま寄付として扱い、修繕費用に充てるべきに思う

 (でも、集まる費用をしっかりと管理できかねる空気が蔓延しているからなぁ)




|春の虹揺らぐや空のやはらけし       掛川市・甘藍・鴟尾の会(3-9)

|春の虹あがる雨空やわらげり 夢を描けと萌え立つるらむ


> 春に雨が上がると虹の出ることが多い
> 幾分寒いこともあるが、それほど身体に堪える程では無い
> ‥まるで‥
> すべての命に残る寒さの余韻から目を覚まして
> 夢を描けと春らしい手本を見せているかのようだなぁ



1-5)1

|谷詰りの捨田三昧花はこべ         掛川市・甘藍・鴟尾の会(3-9)

|藤井寄せ捨て功三枚逃げ場なし 駒交換に躊躇せよ


 *谷詰まり(たにづまり)

> ‥師弟対決の棋譜をネットで確認しただけだが
> なんとも激しい駒交換に驚いた

  (途中に千日手の指し直しがあったようだが棋譜には無い)

> 気がついてみれば、詰んでるし
> なんとも威勢の良い捨て功だよ、あれほど平易に駒を捨てられるとは
> (まぁこういう筋の御仁を上に据えたら、戦場に送られる側としては最悪だろうね)


  ‥ぶっちゃけ、最初は千日手と慎重だったわけだし
  師匠の方が覚悟を決めて、普段の検討のような速攻指し風になったのだろうな
  将棋にも緩急は保って然るべきに思う訳だが
  藤井聡太に駒を与えすぎては、緩急なんてまったくねぇって感じだよ




|転た寝の車中の目覚め春寒し        静岡市・はいくぴあエイト(3-10)

|転た寝の車中の目覚め春寒し 丑三つ攻めの素潜り漁


 *転た寝(ごろたね)

> 漁師の友人に誘われて、丑三つ時の素潜り漁に参加してみる話になった
> 冬場の方が、魚に脂が乗ってて良さげにも思えたが、さすがに乗り気にはなれずスルーした

  で、少し温かくなった頃を見計らっての丑三つ時の素潜り漁ということである

> 取りあえずの初日ということで、車でごろた寝して待機していたが、やはり寒い
> (もうすこし考えれば良かったかもな)



1-5)2

|浦に生き八十路の手なる石蓴汁       沼津市・きさらぎ句会(3-10)
|節くれの手はリズミカル石蓴掻く      沼津市・きさらぎ句会(3-10)

|石蓴掻く節くれの手はリズミカル 八十路を越して益々の浦


 *石蓴(あおさ)、八十路(やそじ)

> ‥まぁ慣れたもんで、この手は石蓴を掻くためにあるようなもんだな
> すでに八十を越しても、まだまだ楽しくてやめられねぇ
> この浦でずっと生きてくって、決めてるし




|蒔き時を確かめてをり種袋         富士市・かりがね句会(3-10)

|蒔き時を確かめてをり土の善し 根付く阿吽が作の分かれ目


 *作(さく)

> ‥作付けの名人は、土の善し悪しを見極めてから、作付けを始めるのだ
> 天と土からOKの声が聞こえない内は動かない
> タイミング正しく蒔かれた種(苗)は、根が丈夫で、台風でもそっとやそっとじゃ流されない

  それにならって

> 今じゃ科学的にその状態をデータ化してあり、其に即して作付けされるそうだ
> でも、名人は経験と肌で、其を己の中に培ったのだ


  それもこれも、作物の身になってみて気がついたことだろうよ
  一番に根付く為の条件を考えたのだろうな(根付いてなんぼだからな)

  でも、ぶっちゃけ

  耕せる多くの土地を持つほどだったら、そこまで気を配れたかは疑わしい
  するべきポイントが解っても、作付面積が多いと手が回り切らないからな
  どうしたってある程度のムラは出ちまうだろうよ

  ‥そうすると

  無理せず作付面積を押さえて、その分、種類を増やして植える時期をずらすことになる
  そんなこんなで、なんでも美味しい野菜に仕立てちまうって事にも成ると
  そりゃ名人って呼ばれるよ


 ‥これを子作りに換算すると
 育てるに困らない環境と風潮と景気が求められる上に
 育てようとする種に適しているかって事に成る


> しかし、それだけで果たして粘り強い子に育つだろうか??


 ‥ぶっちゃけ、マニュアル通りの作付けなんて糖度重視になるだけで野性味に欠いている
 野性味を取り戻すにはやはり
 自然農法のように「種を土団子にして投げて放置」
 育った奴だけを収穫するなんて事に至るのだろう(100%を前提にしていない)

 生命力の強い奴だけを収穫するという意味では、猛烈にそいつ任せで十分だろうけど

 それで周りとうまく行かないのは当然で、そのような教育をもてはやすばかりの姿勢はお粗末だ
 ‥というより、周りの方がどう扱って良いのかに懐疑的だよ
 ‥お互いを知らないという状況は、己事に対してでしか粘り強くならない
 ‥全体に関心を示さないような状況では、全体事への粘り強さは培われない


> 個性的天才を創り出す作付けと、公平重視リーダーを創り出す作付けは全然別
> ‥作付けの奥は深いと言うことである


 (しかし、本当の全体ってのが人間社会に無く自然を含めているとすれば、話は変わってくる)
 (‥人間寄りになるか、自然寄りになるかまでを吟味し出すと、教育の一択化に意味など無い)
 (ならば、農法のうんちくも同じと言うことだ。命に適うか土に適うか‥と言うことだろう)



1-5)3

|無人駅陽炎かきわけ電車くる        静岡市・新俳句連盟県支部茶の花句会(3-13)

|無人駅陽炎かきわけ 来る一両 まぼろしだよねかつて二両


 *陽炎(かげろう)

> ‥無人駅から、線路の彼方を見ていると
> なにやら陽炎の中から電車が現れた
> 見るからに一両しか無い
> ‥このまま行くと、この一両もまぼろしに成るとか成らないとか
> なんでも以前は二両編成だったそうだ




|初春や町に槌音はや響き          沼津市・潮音みどり句会(3-9)

|春霞山の鎚の音柔らかく 人の行き来の舞い戻る里


 *槌の音(つちのね)‥土木の印象。
 *鎚の音(つちのね)‥鍛冶の印象。

> ‥春霞が掛かるようになった頃に聞こえてくる鎚の音は
> 雪解けした里に商人が買い付けに来る合図のようなものだった
> 鍛冶有っての、ここらの暮らしだったのさ



1-5)4

|三日だけ孫の声するお正月         島田市・新俳句連盟県支部茶の花句会(3-9)

|三日だけ孫の声するお正月 田舎はテコでも動かざり


> ‥正月の三が日には、子夫婦が孫を連れてくる
> 自分から出向けば、正月気分の長居も有りだろうけど
> 田舎はテコでも動かないのが相場というものさね
> ‥不思議だなぁ?、なんでだろうなぁ?‥
> まるで孫のお出掛け先を担保しているみたいだなぁ




|おさな手でスーパームーンささえてる     島田市・新俳句連盟県支部茶の花句会(3-9)

|おさな手でスーパームーンささえてる 成りきる瞳 睡魔に勝てず


> ‥スーパームーンと言うことで、小さい孫にあれこれ教えてみた
> そしたら、おさない手を月に向けて掲げて、なにやら頑張っている
> なにをしているかなんて、うまく説明できるわけもないから聞くだけ無駄さね
> それにしても、寝ちまったわ(何になりきってたんだろうなぁ)



1-5)5

|掛軸をかへて一人の雛まつり        沼津市・潮音みどり句会(3-9)

|掛軸をかへて一人の雛まつり けふに童心宿して然り


> ‥お一人様だろうと、老いぼれだろうと
> 女子なら雛祭りはやるものさね
> 盛大で無くても良い、ささやかで十分さ
> ということで、掛け軸だけを変えてみた
> 年に一度は思いっきり少女心をやらかす日を保つのも、女子のたしなみよ




|「象山」のゆらりぼあぼあ春立つ     沼津市・きさらぎ句会(3-10)

|象山のゆらりぼあぼあ春や立つ 霞に到らぬ朝のどけし


 *象山(ぞうやま)‥うつ伏せに寝そべった象に見える低い山並み(沼津市)/グーグル画像

> ‥春が来ると象山がもやもやする日がある
> 霞になりきらない霞が掛かるのだろう
> 春の長閑を感じるのにまたとない光景だなぁ




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 11:17 | Comment(0) | 名句にポン/2018前半 | 更新情報をチェックする
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