2018年05月04日

【勝手句帳】214 30-4-27,28,5-1 静岡新聞掲載分から

↓8)向宜詠吟.2018/05/04

|鍵盤を躍る十指や卒業歌          沼津市・万年青大学「俳句A教室」(4-27)

|鍵盤と躍れる十指 風光る 森をくすぐるワルツの斑


 *斑(まだら)





> 森にピアノが置かれてあるという光景はすごく神秘的だ
> その上、ワルツを乱れ放つ手と指の自由は楽しくてしょうがない
> ‥僕には、芽吹く森と鍵盤さえあれば好い‥



1-8)1

|行く春やひとつひとつを懐かしむ      静岡市・葵句会(5-1)

|行く春のひとつひとつに君の顔 放置プレイ続くゴールデン


> ‥息子よ(娘よ)スマン!
> 仕事が忙しくてな、今年のGWもまた放置プレイだ
> 決して忘れてるわけでは無いんだぞ
> お前たちの顔を思い浮かべては、ついつい仕事に熱が入っちゃうんだよね




場の空気そだねそだねで丸くなる      浜松市・川柳社いしころ会(5-1)

|「忖度」に「そだね」大好き日本人 民主主義より場の空気


> ‥振り返り思えば
> 「忖度」のあとに「そだね」のブーム
> これは思考操作の陰謀なのか?
> それとも、ただの偶然か?
> 日本人の物好き‥もとい大好きのツボには、主義主張なんて関係ない
> そこには、丸く収まりたき「場の空気」があるだけだ



1-8)2

|待ちわびてコートの衿に雪が舞う      藤枝市・川柳番茶会(4-27)

|待ちわびてコートの衿は雪に立つ「ラーメン食べたい」此れほどの列


 *衿,襟(えり)

> ‥ああ、雪が降り始めたなぁ
> そう思ったら、急にラーメンが恋しくなってきた

> ‥で
> 出向いた店先で、とんでもない光景を見てしまったよ

  待ちわびて、雪降る中に並ぶ人影の列の長いこと

> 見れば、降り出す前からの客なのか
> コートの衿に雪をのせている客も見られる

  ああ、どうしようかな‥(並ぼうかな‥よそにしようかな‥)
  列の長さを思うに、別の意味でそそられちゃうよなぁ


529_Ramen Daisuki Koizumi-san.png


 ‥雪降る寒さに耐えた後のラーメンのトッピングとしては
 「ラーメン大好き小泉さん」を二〜三等身にした「3Dキャラかまぼこ」を
 是非に、ラーメンに浮かべて食したいかもな

 ‥小泉さんのラーメン湯姿が見たい!‥





 ※ 今時分の練り物業界は、世界的な材料の奪い合いに晒されており
   このままでは、衰退の危機どころか消滅しかねない
   利益率の高い付加価値商品を見いだすには
   色付けの技術を3D化してでも「3Dキャまぼこ」に賭けるしかないように思われます

   ‥販売ルートも、アニメとコラボのラーメン店とか‥是非!





動輪のひびきなつかしトーマス号春まだ浅き川根路をゆく      焼津市・さつき短歌会(4-28)

|春近し川根路をゆくトーマス号 峡に響き交うエールかな


> ‥過疎の暮らしは、どうにもさびしいからなぁ
> 昔は、それでも山奥深さに神秘を抱いての暮らし向きもあっただろうけど
> 今や峡の川根路でもハイカラなトーマス号が走る時代だからなぁ
> 春先に汽笛が響き交うのを聞くと
> 冬を耐えた労いのようにも思えて、元気がでるよなぁ

 (‥ぶっちゃけ、黒いだけの機関車でも好いんだけど)
 (まぁ人気にあやかりたい空気だろうなぁ、峡の暮らし向きの裏返しだろうよ)



1-8)3

|暮れ残る夏の日惜しく夕食の済みしひととき芝の草ぬく      掛川市・なでしこ短歌会(4-28)

|暮れ残る草抜く影や夕げ後 まめなひととき 庭に母の涼


> ‥夏の夕暮れは長い
> 夕餉の後だというのに、庭に人影がある
> 誰かと思えば、母だった
> なんでも涼んでいる内に草が気になって抜き始めたんだそうだ
> なんともまぁマメな話さね




|風除けのひそめるそら豆の青きが覗くああ春ですね       焼津市・さつき短歌会(4-28)

|風除けに植えしそら豆青々と 冬の踏ん張り 体を成す春


> ‥なるほど、昔ながらの知恵だなぁ
> 風除けにそら豆を植えて、踏ん張って成長した元気を、晩春ないし初夏頃に頂くのか‥
> (そりゃ、そら豆が青々とするのにも思い入れが違うと言うわけだよなぁ)



1-8)4

号砲のとどろく辺り春の雲         沼津市・万年青大学「俳句A教室」(4-27)

|ミサイルの繰り出す辺り春の声 疑心の残る和平の温度


> ‥38度線問題が解決すると云う次第は
> ベルリンの壁の突然崩壊の印象に近いところがある
> しかしメディアはそうじゃない
> 核武装云々ばかりを取り上げて、平和の空気なんてそっちのけなのだ
> ベルリンの壁の崩壊の時と比べたら、差別に思えるほどの慎重論だなぁ

> ‥世界大戦をしでかした当事国や
> ‥核実験をやりまくった該当国の口から出る言葉と言ったら
> そりゃ、そのころは裏まで全部ツーカーだったけど、今の北朝鮮の動きには違うところがあると
> 語らずに語っているわけだからね




|いつ見ても玄関に向きてポチ置かる空家を守る使命感のよう     焼津市・さつき短歌会(4-28)

|玄関に放置プレイやポチの難 日本諸衆の姿かな


> ‥昭和の頃に犬を飼うと言ったら、そりゃ外に犬小屋設置の泥棒除けさ
> しかしどうだい
> 平成ともなるとその辺もすっかり欧米化して多様化だ
> それでも、玄関先に放置プレイされるポチの受難は続いている

  まぁそれが‥米国の格下に思い込んだままの日本の諸衆の姿だよ

> この先もずっとそのままのつもりなんだそうだから堪んないよなぁ
> まずはメディアのその辺からして空気が変わらないと、ほんとそのまんまだよなぁ
> そこだけは欧米化しないというか、黒船以来‥戦後以来‥とずっとだよなぁ

  ‥ぶっちゃけ‥

> 明治維新は異変だったんじゃねぇの
> 勝ち勢が正当化する上で、前史とは異なる言葉を盛ったんだとしか思えないz



1-8)5

|しやくり上げ入園の子の泣き疲れ      静岡市・葵句会(5-1)

|泣き疲れ覚悟輝めるぜ「Here we go」入園ぐずつく子らに笑み





> ‥ウルトラマンジードのOP歌詞に
> 覚悟決めるぜ「Here we go」‥とある
> 覚悟とは内的なところから発せられるのであり、お互いに頑張りましょうを前提にはしない
> その辺のニュアンスの違和感からググってみたら
> WEに意味は無く、「さぁやろうぜ」を意味する慣用句だった


  しかしそれでも、変身するときの台詞としては妙だな
  どうして覚悟発言の言葉で「You go」が先に来るんだよ?
  何様なんだよ?、そんなの覚悟でもなんでもねぇだろうがッ

  ‥ググったら「融合」と叫んでいたらしい‥


> そんな傍ら、入園時のぐず泣きの詠みを見つけた
> ああそうだな、これの状況こそ「友好,I go,Here we go!」そのまんまさね

  ‥しばらくすれば、仲良くやってるわけだろうからなぁ‥




|髪ゆらし光る自転車の高校生おはようの声に若さ貰ひぬ 焼津市・「菩提樹」小川短歌会支部(4-28)

|風光る通う銀輪 高校生 なびく「おはよう」さぁ青春


> ‥花の高校生活の特徴は、何と云っても自転車通学だ
> (地域によってはバイクも可かも知れないが、そんなの知らんがな)

> とくに四月の自転車通学には、「風光る」趣が見られるのが実に好い
> しかしまぁ、その雰囲気の勢いに乗って、青春が進むかというとそうでも無い

> ‥そのせいか「学生」という予科期間が終わった途端に
> その頃の雰囲気というヤツだけに青春を感じていたりする


  ‥「ああ、自分は何をしたかったのだろうか?」
  そんな呟きを後に発するならきっと
  「やはり俺の将来脳みそは空っぽだった」と思うより他は無いと言うことだろうなぁ


>  ええなぁ、青春の入り口に立ってる「おはよう」の響きって



1-8)6

|春埃払ひて今日の農を了ふ         沼津市・万年青大学「俳句A教室」(4-27)

|春埃払ひてけふの農を置く ようやく一杯 儂のどぶろく


> ‥冬の間は、畑仕事はお休みで
> 酒を呑むにしても、汗を掻かない無精に置かれる後ろめたさもある訳だが
> 春になって畑仕事が始まると、そんなまどろっこしい感情とはおさらばだ
> 仕事の後のどぶろくは、堂々と飲めて実に好い

  ‥言っとくけどな
  清酒は万病の元、濁酒は百薬の長ほどの違いがあるよってな




水のなき冬田耕すトラクターに無数の野鳥つきて離れず      掛川市・なでしこ短歌会(4-28)

|耕せばついばみ呼べるトラクター おこぼれ狙う気配上々


> ‥春先にトラクターを使って土起こしを始めると、鳥がやって来る
> 鳥は、儂の頑張りのおこぼれを貰ってるというわけだな
> なんというか、上場企業に取り巻く投資家みたいだな

  どこにもそんなおこぼれ狙いのヤツが居るって事は、世の常と言うことで悪いことじゃない

> ‥どっちにしたって、持ちつ持たれつの関わり合いのうちが春と云うことだよ
> 活動の無いところには、鳥だっておこぼれの預かりようが無いからなぁ
> まぁ春なんだし、好いんじゃないの



1-8)7

|花びらのそよ風にのり浄土まで       島田市・新俳句人連盟支部茶の花句会(4-27)

|花びらのそよ風にのり浄土まで 往復したき亡き人の顔


> ‥ああ、思い出すなぁ
> 花が咲くと思い出すなぁ
> あの人に会いたくなるよ(でも、あの世だからな)
> 花びらの風に乗って、こちらから浄土を往復できたら好いのになぁ




|数独のパズル解きつつ病院の待合室の長き沈黙     焼津市・「菩提樹」小川短歌会支部(4-28)

|来たり‥つきそう病院春惜しむ 待合室の長き沈黙


> ‥ああ、倒れるようになったか
> 入院とか、すでに「春」は終わったと言うことらしいな
> このあと以降の人生を余生というのだろうな

  それにしても、心配という待ち時間は、なんて退屈で長いんだろうなぁ


 ‥心配性の人って、人生を倍に生きてるんだろうな
 まさに「退屈×忍耐」こそが、人生倍増の秘訣かもなぁ

 (なら、需要の先食い社会なんて早死に願望丸出しかもなぁ)


 ‥原因不明の三半規管からの目まい??
 ‥目まいからのぶっ倒れ
 ‥体力消耗を防ぐことが第一の検査入院もとい点滴入院
 (昔なら、無駄に体力を消耗して以降は極度に老衰のパターン)
 ‥というのが流行っているらしい



1-8)8

急な坂登る山寺若葉古きくりやの精進料理      焼津市・「菩提樹」小川短歌会支部(4-28)

|若葉のぼる山寺険しくも さらに導け精進のぜん


 *ぜん(禅,膳)

> ‥精進料理目的のツアーに参加
> ‥もちろん座禅付きだそうです

  それにしても

> ‥山寺までの坂道が実に険しい
> その途中途中の若葉闇が、せめてもの涼とばかりになかなかの景観だ
> かつての修行僧らの「ご苦労×風情」を味わっているという事だろうなぁ
> ならば、もう少し気分を出しても好いだろうよ
> この後には「精進の膳」が待っているのだから‥もとい「精進の禅」もあったか‥




|雉の声古刹を過り雑木山          沼津市・万年青大学「俳句A教室」(4-27)

|雉の声古刹よぎって雑木山 生きたる形 知らずに道など


 *雉(きじ)、古刹(こさつ)、雑木山(ぞうきやま)

> ‥おや雉の鳴き声が聞こえるぞ
> 古刹(名のある寺)の前で斯様なお誘いを受けるとは、このまま詣でるよりは
> まずは「物事の生きたる形を知るべし」とのお達しかも知れないなぁ
> (じゃ、ちょっくら先にそっちを寄り道してみるかなぁ)


|雉の声古刹すぎ越し雑木山 来た道返すまずは手本と


> ‥あれ、雉の声が聞こえちまってるよ(ここ何処だ?)
> どうにも道を間違えたらしい
> まぁ人生も同じで、まずは手本が大事だからなぁ
> 無知がいきなり見知らぬ山に挑もうだなんて無謀さね
> (ここはとにかく引き返すところだなぁ)




> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 23:16 | Comment(0) | 名句にポン/2018前半 | 更新情報をチェックする
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