【勝手句帳】219 30-5-29 其の1静岡新聞掲載分から

↓6)向宜詠吟.2018/06/10

｜病む人のことばの通路を自己に課し書き続けたり石牟礼道子　　　　　　　　　　浜松市中区富塚町

｜水俣の言葉の手足無私の功 述ぶるのさりに生きし石牟礼道子

＞　水俣病をのさらざるを得なかった水俣の被害者たち
＞　その苦しみと叫びの代弁として、無私をのさり生きた石牟礼道子（いしむれみちこ）という作家
＞　90歳没（奇特すぎる生き方だよなぁ）

1-6)1

｜梨棚にみづみづと咲く白き花ささやきあふごとみな空を向く　　　　　　　　　　静岡市葵区瀬名川

｜安倍閣にもやもやと咲く蕎麦の花 黒さ増すたび皆そっぽ向く

＞　‥所謂もりかけ疑惑
＞　「もり」と「かけ」から「そば」に揶揄されているが
＞　蕎麦の花は実るほどに黒い殻を身に纏う
＞　なんとも因果な組み合わせだなぁ
＞　（やっぱり始めっから★だったんじゃねぇかよ！）

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｜花冷や姉の余命のある日記　　　　　　　　　富士宮市万野原新田

｜花冷えや安倍の余命にある国会 あわぬ辻褄つぎつぎと漏る

＞　‥安倍閣の我が世の春は遠に過ぎている
＞　国会が終われば、逮捕の対象と言っても過言ではない
＞　しかしまぁそうなるもならないも、野党が押し切れるかどうかだからなぁ

1-6)2

｜葉桜の陰を踏みつつ第一歩　　　　　　　　　　浜松市西区神ヶ谷町

｜葉桜の日々に踏み入る安倍麻生 大本営の終決知らず

＞　‥かつての大本営が、戦争の幕引きを早期判断できなかった‥しなかったように
＞　責任を放棄しつつ、責任のまっとうなどと言う御為ごかしを吐いている
＞　安倍総理も麻生大臣も典型的な当時の大本営体質と言うことだぞ！

　（こんなお粗末で文民統制なんてできるわけねぇだろうが！！！）
　（ポチにも集団的自衛権という名の下に戦争をおっぱじめると、終わらないゲームに突入だな）
　（財務省改ざん対処の見苦しさは、そういう無能ぶりにある姿を暗に示している）

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｜螢飛ぶ闇に起伏のありにけり　　　　　　　　　静岡市葵区南沼上

｜安倍麻生闇に起伏のありにけり 続く澱みは蟄居を知らぬ

　＊澱み（よどみ）、蟄居（ちっきょ）

＞　‥安倍総理と麻生大臣の顛末を江戸時代風に言うと
＞　「蟄居」を知らぬ武士の家柄という次第だな

　（まったく以て、どこの家柄だよ！！！）
　（勘当ありきの情勢だぞ‥もといお取り潰しか‥）

1-6)3

｜ふり返りふり返りつつ花の山　　　　　　　　　磐田市見付

｜ふり返りふり返りつつ安倍発言 仮想敵国「憲法九条」

＞　‥アメポチからの自立
＞　そういう意味での九条改正だと思い込んでる人も居るだろうけど
＞　安倍閣の言い分を振り返れば振り返るほどに
＞　どうしたって、仮想敵国「憲法九条」というのが標的だろうよ
＞　強いて言えば、自民党そのものが其を実施する為のシマだからなぁ


　（横田幕府ってシマの存在が、最たる元凶だそうだが‥）

1-6)4

｜アイリスの青きのごとく凛として女人佇む花の高野に　　　　　　　　　　　　　　静岡市葵区柳町

｜赤き薔薇炎の如く凛として オスカルぞ問うフランス革命

＞　‥「ベルばら」というストーリーを
＞　どんなに紐解いてみても、民衆の事なんてそっちのけのお花畑な話さ
＞　オスカルの立場からフランス革命を見ても
＞　「陛下は立派な人物です」という台詞しか持たない忖度の側に居るだけだ

　　それ以上の台詞は登場しないのだ！

＞　‥王に仕える側の美化視点、それが「ベルばら」
＞　そんなんでフランス革命を題材にしているだなんて、とんだ茶番だぜッ


　（歴史の入門としては、きわめて面白いのだろうけど）
　（だが、其をエンターテインメントなどと表現するのはキチガイだと思う）

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｜山かげにあれど必ず咲く桜　　　　　　　　　静岡市・あけぼの句会

｜山かげにあれど必ず咲く花を引き合いに出す格差競争

＞　‥一般に日陰にあると植物は育たない
＞　しかし、傷付いたりすると咲かない桜からして、日陰でも春にはちゃんと花を付けて咲くのだ
＞　その枝ぶりが、日陰向きに残念だろうと咲くことに変わりない

　　されど

＞　それは単に咲いたと言うだけで
＞　誰もがこぞって見物に来ようと思うほどの見事さには届いていない場合が多い
＞　それで無くとも、日陰での見栄えだ
＞　好き好んで日陰で花見をやらかしたいという向きはほとんど無い

　　そういう事情を無視して

＞　競争社会という奴は、格差ありきで物事がすすんで行く
＞　‥最近では、身体障害を「障害と決めつけずに雇用しませう」なんてスローガンを掲げているが
＞　その一方で
＞　より多数派に大発生しつつある‥貧困の中で育って身に付けてしまう‥
＞　様々な人格的に未成熟な格差事情には、さほど触れられていない
＞　そういうところは、「個人の責任」という言葉で一括りだ

　（自由と言うことだし、デメリットばかりでは無いがゆえに、ますます以て一括りだ）

1-6)5

｜大空へ風の稔りや鯉幟　　　　　　　　　　　　藤枝市岡部町三輪

｜大空へ風の滾りや鯉のぼり 里を担えと期待はするも

　＊滾り（たぎり）

＞　‥鯉のぼりを上げる風習というやつは
＞　次代への期待を込めていることに違いはない

　　だが

＞　「里や地域を担って欲しい」という願いが、それ程真摯に受けとめられているとは思えない
＞　どちらかというと「国や世界」という飛躍で見てしまうのが、現代の傾向だろう

　（成績を意識する学生ほどそうだ）

＞　上昇思考なのかどうかは知らないが、そのまん中を意識する層は少ないのだろう
＞　ただでさえ競争社会などと言う空気が、そのまん中にある地域での担い手意識を薄くさせている

　「負け組気分が込んでいる」＝「鯉のぼりなんか上がらない家庭育ち」

＞　ということで、もはや、鯉のぼりのうんちくなんてどこ吹く風にしか無いのだろうなぁ

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｜春来れば花は咲けども咲くごとに吾が住む里は廃屋の増す　　　　　　　　　　　　　下田市宇土金

｜春来れば春来るごとに吾が里は廃屋の増す花の散るらむ

＞　‥近年の過疎化に伴い
＞　おらが里には、住み手の居ない空き家が多くなった
＞　春が来れば来るほどに
＞　花は咲けども、その花見をする賑わいというやつに欠くようになってきた
＞　（おらも里も）花が散るように、このままさびしげに最期を迎えるのだろうな

1-6)6

｜年金を取られてもいい孫の顔　　　　　　　　焼津市・川柳わかくさ

｜年金をむしる笑顔や孫の無知 ＤＱＮに育つ出来レース

＞　‥今や孫をかわいがるという成り行きは
＞　サクッと物を買い与えて御機嫌を取るという流れなのだろう
＞　「自らが手作りして」などという奇特な姿勢は少数派に思われる

　　そんなだから

＞　くったくもなく「買ってもらう」という空気に満ちている
＞　大人になってもそこは変わらない


　　親や爺婆に買ってもらいたい気持ちが、お客に買ってもらいたいにチェンジするだけだ


＞　‥苦もなく買ってもらえた記憶に慣れてしまっていると
＞　インチキをしてでも買ってもらうことに意識が偏る方に及ぶのだろう

　（何はともあれ、ゲームの裏技にサクッと慣れてしまっている時代だよ）
　（人生もゲームを同じで、裏技を駆使してクリアー出来たら‥などとどこかで思っている）
　（‥黙っていればわからない‥）

＞　手作りの心意気を伝承しなくなったツケが、そうやって世間に浸透しているようにしか思えない
＞　多少なりともＤＱＮや根性無しに育つのは、もはや出来レースの時代なのだろうなぁ

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｜タンポポも花壇を間借りそっと咲き　　　　　焼津市・川柳わかくさ

｜タンポポや花壇の間借り咲き返済 輝き放てそれぞ釣り合い

＞　‥しかしまぁ‥製造する側の事情からすれば
＞　買ってもらわないことには、成り立たない

　　買い与えられてきた次第に如何に慣れようと

＞　しっかりと芽を出して、それなりに「誉れ」を発揮しさえすれば良いのである

　　‥所詮‥

＞　すべて命は、宇宙の中で、一時を間借りしているに過ぎない
＞　それは、タンポポが春に白い種を飛ばして、次代を繋ぐぐらいに何気ない事なのだろう
＞　なんら強要など受けずに輝きを放つのだ

　　なぜそれで自然は輝きを放つのかと言えば

＞　「間借り」と「咲き返済」が釣り合っているからだ
＞　自然は、能力以上を期待して与えることをしないし、事象として発生しない
＞　人だけが身の丈をわきまえず
＞　安易な妄想を実にしようと‥積み重ねる次第を端折ってでも目の黒い内にとやらかそうと考える‥

　　そのようなおろそかは

＞　他者に嘘を押し付け、説明を省き、無駄なプライド圧力へと変貌させるばかりだ
＞　見よ！‥社会の構図を‥（まさに、そのままだ）

　　だから

＞　輝きを放つ為にも、セキュリティにまず手間を強いられ
＞　さらにイタチごっこが追い打ちを掛けて、足元を掬いに来る
＞　いつの間にか、セキュリティ正義のツラが横行する

　　争いごとがいつ起きるともわからない恐怖におびえて
　　リスク回避の弱さに付け込んだサービス等に、ドヤ顔でなりすまされてしまうのだ

　　そのような不都合に成り立つ慣習は

　　断ち切ることを積み重ねないことには遠ざからない

｜貴様に明日の誠実はあるか？

＞　うた詠み終わります、ありがとうございました。