2018年08月12日

【勝手句帳】238 30-7-31 其の4静岡新聞掲載分から

↓5)向宜詠吟.2018/08/12

雨傘の朱色ゆっくり通り行く白また白のあじさいの中             浜松市南区遠州浜

|ぱらつけば朱い傘を連れ出して 白いあじさい続く路地端


> あーあ、折角朱い傘こうてもらったのに、今年の梅雨は雨降らへんな
> このままやとあじさいの時季が先に終わってしまうやん

> おーい節子、雨ぱらついて来とんで
> わぁ、ほんま?

> ‥節子のやつ、なんであないにはしゃいで出て行きよんねん??
> おもろそうやから、ついてってみよか

> ‥へえ、こないな路地に、白いあじさい咲いとったんか
> それで節子のやつ、あれ、なに傘をふりふりにポーズげなんや??

  ああーそうか、あれが所謂「インスタ映え」の気持ちってことか

> それじゃ、兄ちゃんがひとつ撮ったるさかいなっ
> 朱い傘に白いあじさいかっ
> 節子のやつセンスあるんとちゃうか、天然やろ



1-5)1

|大夕立俄にカフェの立てこめり     静岡市・SBS学苑パルシェ校「すんぷ俳句のひろば」(7-31)

|大夕立にわか混雑カフェの奥 飲み干す頃の虹届く窓


 *大夕立(おおゆだち)、俄(にわか)

> ‥デカい夕立に見舞われた
> 近くの手頃なカフェに飛び込めば、同じ輩が集まり込んで来ていた
> 奥の方まで混んでいたが、運良く窓際をゲットできた(晴れれば用が無いからな)
> 一杯のコーヒーを飲みほす頃には、本命の晴れ上がりに虹まで届いたよ(ラッキー♪)




花嫁といふ薔薇のあり君に買ふ        静岡市清水区長崎

アンドレといふ青薔薇のあり君に買ふ 花言葉はと‥訝しげ‥


 *訝しい(いぶかしい)

> ‥花屋を覗いたら「アンドレ」と云う青薔薇を発見したよ
> 花言葉は何かと訪ねたが、さすがにご自由にと言われてしまった
> これはこれで「あり」の引っかけに思い、妻にと見繕った

  家にて、妻にプレゼントとばかりに手渡して花の名を語れば

> 案の定、僕と同じように訝しげな問い掛けを始めたんだ
> 思わず吹きだしてしまったさ

  ‥不幸にも別れのオチの方が思い浮かぶも
  アンドレほどオスカルの傍に一途なキャラも無かったと‥(なんてな)



1-5)2

|老鶯の声の間近や山の宿           藤枝市時ヶ谷

|老鶯の聞こえてくるや山の宿 一声鳴れば五分と続く


 *老鶯(ろうおう)

> ‥GWの休暇に、山に宿を取り、やって来た
> 初夏だというのにこちらのウグイスは盛況だった
> 近くから聞こえてくるのがじつに好い
> 一声すると五分は鳴き続いている(もはやセレナーデに非ずステージだ)




|潮騒の響きを秘める貝風鈴いつしか眠りに誘われてゆく             静岡市葵区柳町

|潮騒のはざまに誘う貝風鈴 いつしかまぶたの落ちにけり


> ‥貝風鈴の音に聴きいっていた
> この日は抜群に心地よい風が吹いていた
> 少し横になると堪らなく眠くなった
> 潮騒を思わせる涼風に
> そのまま、お休みしちゃってたんだなぁ



1-5)3

|山峡に宙返りする夏つばめ       静岡市・SBS学苑パルシェ校「すんぷ俳句のひろば」(7-31)

|山峡にムーンサルトや夏つばめ 熱中症かと思いけれ


> ‥夏休み、山間の田舎にやって来てビックラしたよ
> 空からツバメがクルクルと落ちて来たかと思うと、パッと翻り飛んでいく
> なんだよ‥ツバメも遂に熱中症かよ思ったが
> どうやら、キワドイ飛行術に目覚めちゃったらしい(さすが夏)




|いちにちの動かぬ自由蝸牛          静岡市葵区籠上

|この夏ややらかす自由フルエアコン わざわざ止めてアイスをしゃぶる


 *蝸牛(かたつむり)

> ‥今年の夏はとにかく暑い(暑すぎるぜ)
> こうなるとフルエアコンをやらかしたくなる

  しかし電気代も馬鹿にならないだろう(暑ければ暑い分だけ負荷も上がるからな)

  そこで考えた

> フルエアコンの後に(我慢大会でもないが)止めてアイスをしゃぶるのだ
> 却って電気効率が悪いということも勘案して、食べ終わったらそのままアイスの再調達だ

  ‥それを繰り返すのだ(なんだかんだと散財に気づいたのは、アイスに飽きる頃だった)
  暑さでコレである(普段の仕事熱でも同じことをやらかしているに違いない)
  (イベント企画なんか概ね同じパターンに思ったよ‥)



1-5)4

|満席の昼寝乗せつつバス走り        富士宮市大宮町

|家族連れ昼寝乗せつつドライブイン 渋滞抜けて腹ごしらえ‥


> ‥いつも思うが、「GW」×「盆」×「暮れ正月」の渋滞はイベントだと思う
> だから、ついついイベントの乗りで、終わろうものなら気分は打ち上げモードだ
> ドライブインに寄って食事をしようなら飲みたくなる(とくに夏は危険だ)

  だからいつも思う

> 夏に、渋滞を抜けてドライブインで食事する家族は、飲まないタイプだと




|厩出し「栗毛嘶くの朝          焼津市石津

|爽やかや栗毛嘶く厩出し 元気に走れば食も湧く


 *嘶く(いななく)、厩(うまや)

> ‥馬だって暑すぎたり寒すぎたりすると即行、厩に戻ってくる
> だから、爽やかな秋空の下に居ると、無駄に駆けまわって腹を空かせるのだろう
> これが所謂「馬肥ゆる秋」の全容だったんだなぁ

  つまり、「脂肪」で肥えるのではなく、「筋肉」ということらしい

  ‥きっと、秋に、馬に付く筋肉の見事を見て
  時季に適った仕事を割り振れないのも又秋そして冬ということで
  残念だなぁという気持ちを込めて「馬肥ゆる秋」の言葉に至ったのかも

  「遊ばせておくなんて勿体ないほどの‥筋肉付けやがって」



1-5)5

|仮名文字に疎くて賽を振りそこね       浜松市中区佐鳴台

|仮名文字に疎くて賽を振りそこね 漢字オセロの「躓く」一手


 *賽子(さいころ)
 *漢字オセロ‥「東大王」に登場するマス目に難解漢字読みをクイズコラボさせたオセロ。

> ‥これは川柳の特選(一席)に選ばれていたのだが
> 評からして、曖昧な御説を並べるばかりで‥しどろもどろ(なんだこりゃ状態)

  ひねりに捻って、サーチして、漸くに閃いた

> 漢字オセロの空気を詠んだらしい(もってけ座布団五枚ッ)
> 思わず「つまずく」ところだったぜェ



|和言葉に疎くて詠みをネリ損ね 稚拙な句歌に甘んじる日々


 *和言葉(わことば)

> ‥その昔、日の本では
> 「龍」のことを「ワニ」と呼んでいたそうです

  だから倭国とは「ワニの国」の意になります
  その言葉も「ワニの言葉」だから「和言葉」ということです(大和解釈は有り得ない)

  純粋な和言葉を吟味することは、上達への一歩でーす

  なにはともあれ、和歌もそのままに「ワニの調べ」という事になってきます
  ならば、「ワニを知らずに和歌に上達など有り得ぬ」かと‥


  ‥ちなみに
  かつての中華を起こしたのもワニ(龍神)絡みと言うことです
  漢字を降ろしたのも「ワニ」かも知れません(未確認)

 ‥なぜ大陸の文化レベルが落ちたかというと、ワニが引き揚げたからだそうです
 ‥ワニ抜きに文化もとい和歌の精神は語れません
 ‥ちなみに、沖縄からも引き揚げていて今はもぬけの空だそうです(米軍絡みに思われます)
 (ワニ曰く、塩なら沖縄が一番じゃ!)



> うた詠み終わります、ありがとうございました。
posted by 木田舎滝ゆる里 at 14:28 | Comment(0) | 名句にポン/2018後半 | 更新情報をチェックする
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